趣味でオーディオ機器をメンテしています。
そもそもは去年の秋ごろに一階でCDを聞きたいと思ったのが始まりでした。
それから独学で機械いじりがスタートしたのですね。
そして、今回は日本コロンビア株式会社(現デノン)製のプリメインアンプPMA-390を修理してみました。
今回は本当に修理になりました。
さて、いつも通りにジャンク品を手に入れてから検討が始まります。
このPMA-390は、デノンが1991年にエントリーモデルとして発売した初代機になります。
このアンプはドイツのオーディオ専門誌で絶賛され、エントリーモデルながら中高機器にも迫る機械として知る人ど知るモデルのようです。
さて、ジャンクの症状なのですが
①左右のバランスがまったく効かない
⓶低音・高音の調整がまったくできない
③右側の音が極端に小さい
④すべてのコントローラーにガリがある
などです。
電源は入りますのでこれらの症状は確認できました。
また、一度、開腹されているようでリレーのハンダ部は新しいように思えましたし、ボリュームポットを止めている金具にはワッシャーがありませんでした。なくても問題ありませんが、外して付け忘れたのでしょうね。
私は素人なので経験豊かな技術者であれば、すぐに修理ができたと思いますが、いろいろと遠回りをして、修理できました。
また、沢山の勉強もできました。
結果からいうと原因は恐らくボリュームポットの右側基盤のラウドネスラインの断電だと思います。
私が行った順番は
1:リレーの接点確認と接点の復活
出力バランスに関係しているかもしれませんし、まずはここから始める事にしました。リレーを外して接点を研磨して、接点復活剤で磨いて元にもどしました。交換はまだ必要なさそうでした。
2:バランス等可変抵抗ボリュームの分解掃除
バランスやその他つまみ関係が機能していないと思い、基盤から外し、分解して清掃しました。この部品を分解すると接続部のカシメが壊れてしまいますので、この部分に関してはM2のボルトをあてがう事で接続しました。ワイヤーロックでも良かったのですがボルトを試してみました。
3:ボリュームポットの分解掃除
一番、ややこしい場所がこの部品でした。
ボリュームポットを基盤から外して、分解掃除をしました。
汚れは簡単に落ちましたが、電気が流れているかをテスターで確かめると左側は4端子すべてに問題なく電通していましたが、右側は4端子目のラウドネスラインが電通しておりませんでした。
中央部から外周に行く部分が断電していました。
この部分を導通させる為に導通接着剤なるものを使用しました。
銀の粒子の接着剤なのですが、接着剤といわれていますが何か部品を接着させるだけの接着はありません。
このようなラインの修正程度に使うのであれば問題ありません。
乾燥するまでに24時間以上かかるなかなか乾かない接着剤でした。
しかし、すぐに通電確認ができるので乾くのを待つだけになります。
そして、この部分が導通した事でもう一つ、ややこしい部分が出て来ました。
同じラウドネスラインなのですが、足元に繋がっている部分から極端に抵抗が大きくなっています。
左側と比べると何倍もの抵抗値が出ています。
初めはこれを無視してしまい、組み直してアンプを起動させましたが症状が変わらないのでかなり困惑してしまい、まったく無駄な作業をしてしまう事になります。
35年程度前のアンプなので電解コンデンサの容量抜けも可能性としてあるかもと思い、無駄に電解コンデンサを代えてしまいました。
電力部に近いコンデンサや可変抵抗部に近いコンデンサを代えましたが、これらのコンデンサはまったく壊れても劣化もしていませんでした。
基盤を裏返したり表にしたりを何度も繰り返しましたので、いくつかの場所のリード線が切れたりもして、つなぎ直しと言った事もする事になりました。
そして、このボリュームの抵抗値がやたらと大きいのを修正する為に導通接着剤で4端子の足の部分に通電部をこしらえました。
電気は流れやすい方に流れますので抵抗値は左部と同じまで下がりました。
これで再度組み上げ直して、アンプを起動しました。
すると左右均等に音が出て、各調整機能も復活しました。
ラウドネスもダイレクトソースラインも息を吹き返しました。
結果、故障場所はボリュームポットの断電だったようです。
このボリュームポットを分解した時にカシメ部が劣化の為に切れてしまいましたので、こちらはワイヤーロックをしました。
0.25mmのステンレスワイヤーを建築基礎の配筋を編む方法で結合する事で簡単にそこそこの力で結束できます。
電気が通らない場所なので、接触に関しても問題ありません。
今回は、経験者であればすぐに原因を突き止める事ができたわけですが、物理学とは仮説を立て、実験をして結果を見て経験を積み重ねて行くものです。
今回も時間はかかりましたが、新しい発見や技術を学ぶ事が出来て良かったです。
そして何よりも、修理が完了し、期待通りに音が出た時には感動しました。
そして、さすがにドイツのオーディオ雑誌で評価されただけあります。いい音です。まあ、苦労して音を出せるようにしたのでかなりの思い入れがあるとは思いますが・・
オーディオは面白いですね。








