可愛いっていう言葉の解釈もそうなんだけど、私の中で、

『これは、こうだ!』って、無意識のうちに決めつけちゃってる

こと、結構あるのかもしれない。もしかしたら、それが、

アトランティーナが言う私の真面目過ぎるところに繋がるのかも?

 

 

弦ちゃんは、今夜も泊まるみたいだから、ゆっくりアトランティーナの

話が聞けるから良かった。これから帰るってことになると、なんとなく

バタバタしちゃって、ゆっくり話を聞くって感じじゃなくなっちゃう

からね(汗)

 

淹れたてのコーヒーを飲みながら、ソファでゆったりと寛ぐ時間。

こういう時間って、ホント贅沢だなって思うんだよね。なんかさ、

贅沢っていうと高級品に囲まれて、高級品を食べて、飲んでっていう

イメージがあるけど、本当の贅沢ってそうじゃないんだなって、

近頃やっと気づいたような気がする。

 

 

これもアトランティーナ効果だね。私にとって、アトランティーナと

過ごす時間が、何よりの贅沢。色んなことを教わって、新しい発見も

もたらされて、どんどん自分が進化していくのが分かるんだよね。

自分が前に進んで行くことが、こんなに嬉しくて、楽しいことだなんて、

初めて知った。

 

もしかしたら、この嬉しさとか、楽しさを知らないまま、今回の人生に

幕を降ろしちゃった可能性もあるワケで・・・。そう考えると、

アトランティーナには、感謝してもし切れないよね。

 

「アトランティーナ、私ね、ご飯食べた後のこの時間、淹れたてのコーヒーを

飲みながら、ソファでゆったり寛ぎながら、アトランティーナの話を聞ける、

この時間が本当に好きなの。これが、本当の贅沢なんだなって、いつも

思うんだよね。

 

 

アトランティーナの話を聞いて、私が抱えている疑問とかを話して解決して、

その度に少しずつだけど、前に進んでる感じっていうの?なんか、自分が

進化してるなぁって感じて、それが、こんなに嬉しくて、楽しいってことも

アトランティーナに教わったんだよね。

 

アトランティーナに出会ってなかったら、自分の進化っていうか、成長が、

こんなに嬉しくて、楽しいってことを知らずに寿命を迎えてたかもしれない。

そう思うと、アトランティーナには、本当に感謝しかないよね!

アトランティーナ、それだけじゃないけど、いつも本当にありがとう!」

 

 

「いいえ、どういたしまして。でも、何よ、突然。ミウ、お酒かなんか、

飲んだ?なんか、酔っ払いのオジサンみたいになっているわよ(笑)」

 

「なんかさ、ソファに座った途端、私の中に幸せ感が駆け巡ったんだよね(笑)

そしたら、色々なことがバァ〜ッと押し寄せてきて、

『あ〜、アトランティーナのお陰だなぁ。幸せなことだなぁ〜』って思ったの。

 

思いが押し寄せるのって、ホント一瞬だよね!ネガティブな感情は、なかった

ことにして、そのまま流しちゃえば良いんだけど、幸せ感とか、充実感とか、

満たされてる感は、そのまま流しちゃうんじゃなくて、ガッと掴んだ方が

良いんだと思う。それが、やっと出来るようになったかなって(汗)」

 

 

「そうね、そうかもしれないわね。でも、多くの人は、悲しみとか、寂しさとか、

悔しさとか、情けなさとか、そういった、さっきミウが言ったネガティブな方に

しがみついてしまって、本当は、掴んだ方が良い幸せ感や充実感、満たされて

いる感の方を簡単に手放してしまったりするのよ。どうして、逆なのかしらね?」

 

 

「たぶんですけど、幸せよりも不幸に慣れてしまっている人の方が多いんだと

思います。だから、幸せになりたいって思ってはいるけど、慣れていることの方が

安心するから、本来なら無い方が良いものの方にしがみついてしまうんじゃない

かな?

 

僕が守護天使をしていた時もそういう人が多かったんですよ。守護天使としては、

アトランティーナが言ったように『逆なんだよなぁ』って思いながら、

気がつけるようにヒントをたくさん送っていたんですけど、そのヒントに

気づかなくてスルーしてしまう人が多かったですね。というより、

ほとんどの人が気づかなくて、スルーして、ネガティブな方に傾いてしまって

いたような気がします。

 

 

その度に、『どうして願っていないことは、すんなり受け容れるのに、願っている

ことが目の前にあっても手を伸ばさないんだろう?なんで、スルーして

しまうんだろう?』って、ずっと不思議だったんですよ(苦笑)でも、人間に

なって、その答えがやっと分かったような気がしているんですよね」

 

「あら、弦夜、人間になってみた甲斐があったわね。その答えが、望んで

いないことでも慣れていることの方が安心するということなのかしら?」

 

「はい、そうなんだと思います。でも、それは、変えた方が良いっていうか、

気づいて欲しいなって思います」

 

「そうよね。でも、それは、これから話す、真面目過ぎるということにも

関わってくるかもしれないわね」

 

 

「えっ、そうなの!?」

 

「人は、子供の頃から親や学校の先生から、真面目なことは良いことだと

教えられて育つわよね?」

 

「うん、そうだね。勉強でも、部活でも、家のお手伝いでも、何でもそう

だけど、とにかく真面目に取り組みなさいって言われるね」

 

「でも、どうなのかしら?例えば、流行りのテレビ番組も見ないで、必死で

勉強すれば成績が良くなるのかしら?テストで良い点を取れるのかしら?

受験に成功するのかしら?」

 

 

「う〜ん、それは違うような気がする。実際、学生の時、テレビもよく

見てるし、マンガも好きで、よく読んでるのにいつも成績が良くて、

学年トップっていう人がいた。あと、逆に、塾にも行って、テレビもあまり

見なくて、マンガとかも読んだりしてないのに、テストでは、いつも

最下位っていう人もいた。あの違いがね、当時の私には、全く理解

できなかったんだよね(汗)」

 

 

「当時の私っていうことは、今のミウさんは、そのカラクリを理解したの?」

 

「なんとなくだけどね(苦笑)要は、要領なんじゃないかなって。勉強でも

何でも要領良く取り組むことが、上手くいくコツなのかなって。違うかな?」

 

「違わないわよ、ミウ。要領良く取り組むというのも一つの答えよね。例えば、

学校の成績は、試験の点数が全てじゃない?幾ら授業を真面目に受けていても、

教科書を丸暗記することは難しいわよね?文字として暗記できたとしても、

それが試験に役に立つとは思えないし。

 

 

ということは、何が必要かというと、どこが大事なのかを見極める力という

ことになる。必要になるのは読解力なの。教科書でも、参考書でも、要点を

まとめてある箇所があるわよね?あの要点をしっかり頭の中に入れて、理解を

深めておけば、試験で悪い点数を取ることはないの。

 

 

要点をまとめてあるページって、大体1ページくらいでしょ?そこだけに

集中して覚えて、あとは、問題をたくさん解けば、テスト対策は万全じゃない?

 

 

でも、真面目過ぎる人には、それが出来ないのよ。要点をまとめてある箇所だけを

勉強して試験に臨むことがズルいことだと感じる人もいるだろうし、要点を

まとめてある箇所だけを勉強することに不安を感じたりもするのよね。

 

だから、教科書や参考書の全てを理解しようとしたり、覚えようとしたりする。

でも、時間に限りがあるし、1教科だけなら、それでも良いかもしれないけど、

何教科もあったら、ほとんど不可能に近いことよね?

 

あと、算数や数学は、覚えれば良いという教科ではないから、理論をしっかりと

頭に入れた後は、たくさん問題を解いた方が良い。でも、教科書や参考書を

全部覚えようとしていたら、問題を解いている時間なんて無くなっちゃう

でしょ?

 

それと、テレビも見ない、好きなこともしないで勉強ばかりしていたら、

疲れてしまうわよね?人間の集中力が持続する時間は決まっているの。

何時間もずっと机にかじりついていても効率が下がるだけ。でも、真面目過ぎる

人は、勉強以外のことに時間を費やすことに罪悪感を持ってしまうし、不安に

なってしまうのね。

 

でも、疲れて、集中力も途絶えた中で、教科書や参考書を読んでも、問題を

解いても、頭の中には入ってこない。だから、いざ試験を受けても良い点数を

取ることが出来ないのよ。

 

今は、学校の勉強を例にして話したけど、生きることも同じなの。本人は、

丁寧に、真面目に生きているつもりでも、丁寧に、真面目に生きさえすれば

上手く行くとは限らないのよね。

 

もちろん、丁寧に、真面目にということを否定しているわけではないのよ。

何事も限度というものがあるということ。ミウには、分かるかしら?」

 

「なんとなくだけど、分かるような気がする。でも、今の話を聞いて、

私も真面目過ぎる部類に入るなって思っちゃった(汗)

 

小学生の時、クラスで写生に行ったことがあるの。森を描いたんだけど、

最初は、木を1本ずつ丁寧に描いたのね。でも、だんだん面倒になって

きちゃって、『怒られてもいいや!』って、半ば開き直って、ザーッて

紙いっぱいに木をたくさん描いたの。

 

 

でもね、結果は思ってたのと逆だった(苦笑)教室に戻って来て、

良く描けた人を先生が発表したんだけど、なぜか私の絵が選ばれたの!

もう、ビックリだったよ!だって、怒られるのを覚悟して描いた、適当な絵

だったんだもん(笑)

 

あの時、丁寧に、真面目にっていう意味がよく分からなくなったんだ(汗)

それからも、勢いでやったこと、言ったことが評価されたり、上手く

行ったりってことが何度かあったんだ。

 

あとね、ゲームもそうなの。一生懸命に考えて、残りの手数とかを考慮に

入れながら攻めるより、勢いでやった方がクリアできちゃったりとかね(笑)

だから、アトランティーナに、<真面目過ぎる>って言われた時、

『やっぱりな』って思ったんだよね(苦笑)」

 

 

「ミウには、自覚があったということね」

 

「うん、大アリだよ(笑)でも、自分では、何をどうしたら良いのかが

分かんないから、アトランティーナに聞きたかったの」

 

「そうだったの。だから、早く話が聞きたかったのね」

 

「うん。自分で気がついてても、どうにもならなかったからね(苦笑)」

 

そうなんだよね。たぶん、私は真面目過ぎるんだなって気がついたのは、

つい最近のことなの。でも、人からは<真面目だよね>って言われることが

多かったかな(苦笑)その度に、イラッとしてたのも事実。さっき話した

小学生の時に森を写生した話。あれも、ずっと私の中に残ってる。

だから、もっと早く解決した方が良い話だったんだと思うんだ。

 

だけど、自分と向き合うっていうか、自分の中を探るのって、やっぱり

面倒なんだよね(苦笑)これって、自分を大切にしてないってことになるの

かな?っていうか、幸せになりたいって思ってるんだったら、さっさと

片付けておく必要があるよね?それだけは、ちゃんと分かってる。

 

 

<次回へ続く>