弦ちゃんだけが記憶を残したまま生まれて来たのかなぁ?

いや、レオンくんも記憶を残したまま生まれてきたっぽいよね(苦笑)

そう考えたら、ハヤトくんも忘れてなさそうだね。

 

テルさんは・・・あんまり話してないから分かんないや(汗)

芳村部長は、どうなのかなぁ?う〜ん、でも忘れてきては

いなさそうかな。ま、そんなことは、どうでもよ言っちゃどうでも

良いんだけどね。

 

例えば、私が出会った、元守護天使の皆さん全員が記憶を残したまま

生まれて来たのだとしたら、みんな、弦ちゃんみたいに大変だったの

かな?レオンくんなんて、飄々としてるから、大変だったような感じが

しないんだよね(苦笑)

 

「ミウ?また、どこかに行ってたのかしら?(苦笑)」

 

「あっ、ごめん。いや、弦ちゃんだけなのかなって思ってたの。

レオンくんとか、ハヤトくん、テルさんに芳村部長。私が出会った、

元守護天使の皆さんも弦ちゃんみたいに記憶を残したまま生まれて

来たのかなぁって、ちょっと考えちゃった(汗)」

 

 

「私が答えるけど、みんな、弦夜と同じように記憶を残したまま生まれて

来たはずよ」

 

「そうなんだぁ・・・。テルさんは、あまり話してないから、よく分かんない

けど、それ以外は、レオンくんもハヤトくんも芳村部長も、なんとなく

だけど、それぞれ自由に、飄々としてるように見えるんだよね。少しも

大変そうに見えないから、どうなのかなって」

 

「弦夜のこともそう思っていたんじゃないの?」

 

「あっ、確かにそうかも(汗)そうだね。こんなふうに深いところの話は

してないから、分かんないね」

 

「ま、でも、弦夜ほどではないと思うわよ。弦夜は、自分では気づかない

うちに、しっかり自分で選んだ星の影響を受けているのよ。魚座が多いって

言ったでしょ?魚座は、置かれた環境に、誰よりも影響を与えられてしまう

から、これだけ苦しい思いをしているの。共感力が高いというのは、

よほど強く自分を持っていない限り、周りに振り回されることになるのよ。

その辺の自覚が、弦夜には足りなかったということね。

 

 

でも、ミウも少し勉強になったんじゃない?元守護天使でも、こうなって

しまうのよ。エネルギーって、凄まじいでしょ?世の中に広がっている

エネルギーに、こうして誰でも影響を受けてしまうの。弦夜みたいに、

この世の中がエネルギーで溢れていることを知っていてもね(苦笑)」

 

「土地にも、場所にも、どこにでもエネルギーが溢れているからでしょ?」

 

「そうよ。肉体を持たない時は、そのエネルギーを見ることが出来るの。

なぜなら、自分がエネルギーの一部だから。でも、肉体を持ってしまうと、

周波数が変わるから、エネルギー自体を見ることが出来なくなってしまって、

弦夜は、そこも驚いたんじゃない?」

 

 

「はい、そうです!見えていたものが見えなくなったことで、戸惑って

しまったし、見えないものは無いものっていう、人間の認識が染みついて

しまったところもあります」

 

「見えないけれど、確実にそこにあるもの。それがエネルギーなのよ。

これからは、それを忘れないこと。これは人間として生きている間は、

肝に銘じておくと良いわ。

 

そして、この人生が終わったら、弦夜はまた、守護天使に戻るでしょ?

その時、人間の大変さを身をもって知ったことで、今まで以上に

人々のサポートやフォローが出来るはず。この経験を是非活かして

ちょうだいね」

 

 

「はい、分かりました!せっかく守護天使としての記憶を失くさないまま

人間になったのに、これじゃ、その意味もないですよね。ほとほと自分が

情けなくなります」

 

 

「気がつくことが出来ただけ、良かったんじゃない?だから、今回、弦夜が

こうしてウチに来てくれたことは、良かったと思っているわ。ね、ミウ?」

 

「うん、そうだね。弦ちゃんとの距離も縮まった気がする。外で会ってる

だけだったら、こんな短時間で、弦ちゃんのことを知ることが出来なかった

と思うし、もしかしたら、幻滅してたかもしれないからね(苦笑)」

 

「幻滅!?」

 

 

「うん。だって、『元守護天使なのに、なんで、こんなこと言うんだろう?

こんなことするんだろう?』って、思っちゃったかもしれないでしょ?(苦笑)」

 

「確かに、それはあるかもしれない。今や、元守護天使の僕より、

ミウさんの方が、宇宙の原理や真理について、詳しいかもしれない

からね(苦笑)」

 

 

「それはどうか分かんないけどね(汗)私もまだ、勉強中の身だからさ(笑)」

 

「でも、本当にそうよね。ミウの方が、弦夜より詳しいかもしれない

わね(苦笑)ミウは、勉強熱心だし、向上心を持っているから」

 

「だとしたら、私は嬉しいな」

 

 

「僕にとっては、あまり嬉しいことではないけど。でも、そう思う、

この気持ちもエゴなんだと思うんだ。だから、守護天使だった時のことを

思い出して、もっと愛の存在でいることを心がけていきたいと思っている。

だから、もし、僕が違うことを言ったり、したりしたら、ミウさん、遠慮なく、

僕に注意してね」

 

 

「なんか、それはちょっとおこがましい感じがしちゃうけどね(苦笑)」

 

「いいえ、そんなことはないわ。今は、弦夜もミウも立場は同じ。もちろん、

弦夜がミウの守護天使だった頃も弦夜の方が上で、ミウの方が下だった

ということはないんだけどね。守護天使と人間は、基本的に立場は同等なの。

天使が尊くて、人間が尊くないということはないから。天使も人間も同じく

尊い存在なのよ」

 

「なんか、尊いとかって言われると、ちょっとくすぐったい感じが

しちゃうね(笑)」

 

 

「ミウ、笑い事じゃないのよ。命は全て同等で、尊いものなの。

天使と人間だけじゃないわ。植物も動物も鉱石も宇宙も、何もかも全てが

命を宿している。そして、その命は、全て同じ価値を有しているという

ことを忘れないで。

 

物理的な大きさは関係ないから、小さな昆虫の命だって、人間と同じ価値が

あるということね。そして、命あるものは、全てエネルギーを有して

いるから、常に振動しているの。そのエネルギーで、互いに影響を

与え合っているということも忘れないで欲しいわ」

 

 

「うん。それは、なんとなくだけど、私の中に残ってて、いつも意識する

ようにしてるの。だから、たまに小さい声でだけど、道端に咲いてる花とかに

<おはよう>って言ったりするんだよね(笑)」

 

 

「そう!それは、とっても良いことよ。あと、てんとう虫や蝶は、

メッセンジャーでもあるから、特に意識を向けると良いかもしれないわね」

 

 

「えっ、そうなの!?」

 

「そうよ。だから、歩いている時も周りに意識を向けると色々なメッセージを

受け取ることが出来るということよ。雲だってそう。みんな、ミウに

メッセージを届けたい、ミウに協力したいと思ってくれているのよ。

ね、愛を感じるでしょ?」

 

 

「うん!めっちゃ有り難いって思うし、愛に囲まれて生きてるんだなって、

今、ハートの真ん中がポッとあったかくなった気がする」

 

 

「あ〜、僕は、そういうことも忘れてしまってました(汗)本当に今日、

いや昨日か、ここに来て良かったぁ。これもまた、導きだったような気が

します。素直に従って良かった。なんとなく、来た方が良いって

思ったんですよね(汗)

 

でも、一方で、初めて食事に出かけた次の日にお邪魔するのは、

どうなんだろうとも思ったんです。でも、勇気を出して、思い切って

話して良かったです!」

 

 

「弦ちゃんのこと、元守護天使さんだからって、ちょっとだけ緊張しちゃって

たの。昨日まではね(苦笑)でも、今は、なんか、近く感じるっていうか、

一緒に勉強していく仲間でもあるんだなって思えて、私は嬉しいよ」

 

 

「ホント!?そう思ってくれる?ありがとう、ミウさん!ミウさんは、

やっぱり優しい人なんだね。っていうか、愛に溢れた人なんだ!そっか、

その愛を僕は無意識に感じ取って、ミウさんを手放しちゃいけないって

思ったんだ!手放してって言うのはちょっと変か(汗)なんて言ったら

良いんだろう?あっ、そうだ!仕事だけの関係で終わらせちゃいけないって

思ったって言えば良いのかな?え〜っと・・・」

 

 

「弦夜、素直な気持ちを表現してごらんなさい」

 

「アトランティーナ・・・。うん、そうだね。ミウさんのことをもっと知りたい

って思った。もっと近づきたいって思ったし、もっと仲良くなりたいって

思った。自分から、こんなふうに思うのは初めてで、最初は、ちょっと

戸惑った。この気持ちの正体も分からなかったけど、とにかく、仕事が

終わる前に、ミウさんとの接点を持ちたいと思った。僕がこういう気持ちに

なったのも必然だったんだって今なら理解できる。ミウさん、僕と出会って

くれて、本当にありがとう!」

 

 

「な、なんか、急にそんなふうに言われると、ちょっと照れるというか・・・。

私の方こそ、出会ってくれてありがとうって言いたい。まだ、お互い、

分かんないことがいっぱいあると思うけど、一つずつ丁寧に向き合って、

知り合っていけたらなって思ってる。これからよろしくお願いします!」

 

 

「こちらこそ、よろしくお願いします!」

 

「良かったわね、二人共。じゃ、今回は、この辺でお開きにする?」

 

「えっ、ダメだよ、アトランティーナ!だって、聞きたい話が残ってるじゃん!」

 

「ミウ、忘れてなかったのね(苦笑)」

 

「当たり前じゃん!だって、昨日から聞きたくてウズウズして

たんだから(笑)」

 

「あっ、そうだったんだ(苦笑)弦ちゃんも聞きたいよね?」

 

「浮気のメカニズムだよね?うん、僕も聞きたい。別に僕やミウさんが

浮気をする危険性があるってことではないけどね」

 

「もちろん、それは、そうなんだけどね(苦笑)」

 

「はいはい、じゃ、少しだけ休憩しない?ちょっと疲れちゃったでしょ。

雑談のようで、単なる雑談ではないからね(苦笑)」

 

「確かに!(笑)」

 

また、弦ちゃんと私でハモっちゃって、アトランティーナがめっちゃ

ウケてた(笑)私たちって、何気に周波数レベルが近いのかもしれないね。

それって、ちょっと嬉しいかも。このレベルが大きくズレないように、

寄り添いながら進めて行けたら良いね。とは言っても、成長はしていきたい

から、お互いに仲良しでいながらも切磋琢磨していける関係性を築いて

いきたいな。

 

 

<次回へ続く>