FDのエンジンをカブらせてしまったお話です・・・ | なおなおの模型(とそれ以外の趣味的)ブログ

なおなおの模型(とそれ以外の趣味的)ブログ

所謂「出戻りモデラー」の悪戦苦闘を赤裸々に綴る日記

本来なら今日は今シーズン最後にFDを走らせてきました・・・という話題になる予定でした。

 

朝から良く晴れて、平野部なら夏タイヤでも特に問題ないなと判断しいそいそと洗車。

準備万端整えて食事も済ませ、さあ出かけようかという時間になってどうも雲行きが。

あれよあれよという間に雪が降ってきまして、気温は高かったので道路は大丈夫だったのですが

万一を考え遠出は中止にしました。残念。

 

降り始めて2時間後くらいのFDの様子。首都圏ならこの程度の降雪で大騒ぎですねw

先程自宅敷地内を確認しましたら、雪はやんでいましたが既に真っ白です。

周囲の道路も同様で、夏タイヤのFDで出ていくのは自殺行為。当然そんな無茶は致しません。

雪は今日だけらしいので、後日あらためて走りに出ようと思います。

 

 

さて、なぜこんな雪が降る時期にラストランとか言っているのかといいますと、ブログタイトル

にもあります通り、過日始動に失敗してエンジンを思い切りカブらせてしまい、昨日やっと

復活にこぎ着けたからなのでした。やっちまった~~~涙。

 

流石に焦りますし、再始動に関しても自分でできる作業ではありませんでしたので写真などの

記録はありません。

キャリアーでドナドナされていく姿はありますが、公開すると保管場所がまるわかりになって

しまいますので敢えて掲載を見合わせます。田舎でも「そういう人種」の出没が確認されて

いますので用心の為です。

 

そのような理由で以下文章のみの状況説明となります。

ただロータリーエンジン車のカブりは比較的有名で実際にトラブるオーナーも多いようですので

自身の戒め&備忘録だけでなく今後同様のトラブルでWEB検索の結果、当ブログにたどり着く

場合もあろうかと思いますので、考えられる理由と対策(私はここで失敗)、実際の回復作業

について順に書いておきます。

 

やらかしたのは3日です。

その2週間ほど前に自宅から保管場所へのごく短距離を移動させたのがおそらく原因です。

この時期の北海道ですから当然気温は一桁。そこに短距離の移動ですから当然エンジンは暖まり

ませんので噴射されたガスも燃えきれなかったのだと思われます。

それだけなら良かったのですが一旦エンジンを切り降車後、FDの向きが何となくナナメってる

なと思い再度エンジンを掛け車半分前に動かし向きを修正し車半分戻す。この間10秒足らず。

更に、インジェクション車では不要論の根強い「アクセルを煽ってからストップ」をこの時は

実施した覚えがありません。明らかに冷間だったことがその理由です。

 

因みにこの行為は私は習慣でやってます。実際の効果は判りませんが、ロータリーの場合は

生ガスが燃焼室に残るのは宜しくないと思っているので回転を上げて燃やし、エンジンOFF後

ローターが惰性で止まり切る前の数回転で燃え残りが掻き出されるのを期待しているのです。

 

上記のようにカブりの原因は「低温時に極短距離走行をしてしまった」ことで間違いないです。

そしてトラブル当日、普段通りに始動しようとしてセルを回し・・・「おや?」

myFDは比較的クランキングが長い(理由は後述)のですが、それでも明らかにおかしい。

5秒程度のクランキングを3回やって掛からなかった時点でカブらせたと確信しました。

 

私は過去に1度だけ、同様にカブらせた経験があります。2000年の冬、札幌在住時です。

その頃はmyFDも社外マフラーがついているだけのほぼノーマル同様車でしたので、純正ECUに

用意されている「デチョーク」機能を使い再始動させました。

 

「デチョーク」機能はFC3S後期型以降に実装されているようで、エンジン始動時にアクセルを

全開にする、すなわち奥まで踏み切ってセルを回すと燃料が噴射されず、結果ブラグの乾燥を

促進するため軽度のカブりであれば解消できる・・・という機能。

ロータリー車乗りにとっては基礎知識ですね。

 

これが頭にあったので「しゃあないな」と思いつつアクセル全開でセルを数秒間回します。

そしてあらためて普通にセルを回したのですがしかし「あれ?掛からないゾ??」

その後数度繰り返したのですがうんともすんとも言わない。

 

当然です。デチョーク機能はあくまで純正ECUに備わっているもので、myFDについている

ApexiのパワーFCにはそんな機能、ありません!

如何に冷静で無かったかということですね。つまり「全開時の噴射量でセルを回し続けた」

ただでさえガスで湿った燃焼室に追い打ちをかけるように更にガスを送り込んでいただけ。

カブりをさらに酷くしてしまっただけだったのでした。猛反省デス。

 

因みにですが、一般的にECUはエンジン始動時に掛かりを良くするために燃料を濃い目に

噴射するようにセッティングされているようです。自動チョークですね。

パワーFCにはこの機能も無いようですので、結果としてエンジン始動時のクランキングも

若干長めになってしまうようです。少なくともmyFDでは交換後明らかに長くなりました。

 

もちろんカブり以外にも点火系や電装系などの理由も考えられますがまあ間違い無いだろうと。

で、一旦カブらせてしまうと自力での回復は結構難しいのがロータリー車。

まずはプラグの点検・・・なのですが、上からアプローチするには周辺の補器類が邪魔。

屋外であればまだ作業しやすかったのですが残念ながらガレージ内、助手席側はカベに近く

とてもじゃないが身動きが取れない。

ハウジング内の清掃作業などもあるので作業性を考えるとやはりリフトアップが必要。

 

ここはやはりプロにお願いしようと主治医をお願いしているショップに事情を説明。

ロータリー車あるあるだねと快諾してもらえたのですが、何せ降雪前の時期で仕事が詰まって

いるため引き取りに時間が掛かり、やっと昨日上がってきたのでした。

 

ガレージから出すにも一苦労でした。

myFDは典型的なローダウン車なのですがショップの車載が対応しておらず、ガレージのスロープにウマ代わりの板をかませ何とか下をガリガリすることなく脱出。

フロントはサンアイエアロとアンダーカバー装着のため牽引ワイヤーを本来のフック(バンパー前方開口部の奥)にかけられず、やむなくストラットのボルトに汎用フックを固定して通し、

慎重に、ボディに歪みなど出ないようそれこそ数センチ刻みでそろそろと引き上げました。

私は乗車してハンドルやブレーキの操作、時にMTだからできるセルを回して前後に動かすなど

の助手をしてました。トラックの荷台からFDの着座姿勢で見る風景は何とも言えないものがw

 

そのようにショップに運び込んでリカバリーを実施したのでした。

以下、作業の流れです。これが今回のミソかもですね。もちろんリフトアップしての作業。

 

1.プラグを外して状態確認。案の定「濡れ濡れ」です。プラグは外したまま

2.バッテリー横ヒューズボックスからEGI(30A)を抜く

  これでプラグに点火せず、燃料噴射も止められます。万一の爆発防止にもなる

3.クランキングを実施。セルが焼き付かないよう10秒以下

4.プラグホールから未燃焼ガソリンとエンジンオイルが混ざったのが排出される

  これが出なくなるまでクランキングしては休むを繰り返す

5.排出がされなくなったらヒーターでエンジンを温め乾燥させる

  (一般的には数時間外気解放で乾燥させることが多い模様。今回は時短)

6.プラグを組み付け始動確認

 

で、無事にエンジンが掛かりました!やったー(喜)そしてごめんよFDたん・・・

 

ショップさん曰く意外とあっさり掛かったとの事です。昨日は気温が高かったこともあるかも。

どうも過去、町内で稼働していた(稼働している)ロータリー車はそれなりにカブらせてた

らしく手慣れたものでした。

 

というわけで、およそ1か月ぶりにFDに乗れるようになったら今日の降雪、デス。

 

装着されていたプラグは5月の車検で交換したばかりのもの。

ただ作業の際は濡れていたので、たまたま車検時に外した旧プラグをショップが捨てずに

保管してあったそうで今回はそいつで対応。全く問題無しなので当面使います。

 

こちらが外したほうのプラグ。私は純正(準拠)派。

 

 

右がメインのリーディング(7番)、左はトレーリング(9番)

軽く清掃してくれた状態ですが、中心の電極は全く減っていませんね。もっともこの半年で

1,500kmくらいしか動かしていませんのでこんなものかと。

もう少しパーツクリーナーで磨いてあげて、来シーズンになったらあらためて再装着します。

 

しかし今回は勉強しました。

これまで本州ではこんな目にあったことはなかったのですが、やはり北海道は寒さの質が違う

ということなんでしょうか。今後寒い時期はより気を配ることにします。

 

28年付き合ってても初めて知るコトがある・・・まるで夫婦のようです。

それではまた!