こんにちは!
龍馬です。
前回「『成長思考』は、まず自店を第三者的にどう捉えるか。から始めます。」と書きました。
なぜこの考え方が必要なのかと言うと、
ほとんどの店長は「客観的に自店を見れない症候群」に陥っているからです。
それはなぜか・・・
「自分は、稼動を上げるために必要とされる施策はすべて行なっている」と思っているからです。
言い換えれば「第三者的に自店を見る必要などない。
自店のことは自分が一番よく分かっている。」と思っていると言うことです。
なので「うまく行かなかった場合」、
「やるべきことはすべてやった。やはり大型店には勝てない。」という説得力のない結論に至るのです。
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私もよく部下に話をしますが、
「一生懸命考えても、自分の引き出しに色鉛筆が一本しか入っていなければ、
リアルな海の絵は描けないざます。」
では、一本の色鉛筆(ひとつの考え方)しか持っていない店長が、
今すぐ自店を第三者的に見て、稼動アップのための多様な意見を出せるのか?
無理ですね。
しかし、それを認識した店長は、第三者的に自店を見られるようになります。
どうやって?
それは、「今までは怖くて、または面倒で開けなかった2段目の引き出しを、
やっと開けようとする」からです。
そこには例外なく「20色の色とりどりの色鉛筆」が入っています。
「開けた者勝ち」なのです。
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では、「20色の色鉛筆の正体」は何か。
これについては3つ程の解釈がありますが、今回はその中の1つを説明し、
次回2つ目を説明しようと思います。
まず1つ目の「20色の色鉛筆の正体」は、
「一緒に働いている20人のスタッフ」です。(20人とは、全員ということです。)
彼らは、「店長の意思をホールで実行する人」ではなく、「店をよくするための頭脳」です。
スタッフにこう聞いてください。
「今までよりもっと店をよくするためには、どうしたら良い?」
ではダメです。
「今までよりもっとお客様に来て頂くためにはどうしたら良い?」
これもダメです。
なぜならこれらは、「今までよりもっと」と言う「過去からの延長線上」で考えているからです。
もっと言うと「何となく今までが良かったように」質問しているからです。
まぁ、はっきり言えば「店長のつまらないプライド」でしょうか。
そんな表面的な質問に、スタッフはまともに答えません。
削られてない色鉛筆で絵を描こうとしているようなものです。
では、どう聞けばいいのか。
「お客様が来てくれない理由はどこにあると思う?」です。
それに加えて、「おまえなら、何をどうする?」と聞いてみてください。
もっと言うなら「おれのやり方、どこが間違ってるんだろう・・・」。
格好付けずにスタッフを頼って、真剣にその答えを聞いてください。
そうすることで店長とスタッフの距離が縮まり、「店長を助けたい」という意識が
スタッフの中に生まれ、スタッフの行動、表情に変化が表れます。
※これを「自己関与による行動変化」と言います。
リーダーシップは「店長のネガティブさ」から生まれるのです。
誤解がないように書くと、この場合の「ネガティブ」は、ただの「ネガティブ」ではなく、
「ポジティブなネガティブ」です。
「ポジティブなネガティブ」とは、「ある目標を絶対に達成しようとするための過程(ポジティブ)で、
一時的に訪れる落ち込んだ感情(ネガティブ)」。
すなわちそれは「店長の人間味」なのです。
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以前「スタッフはスペシャリスト」というブログを書かせて頂きましたが、
その中でも書いた通り、スタッフは店長以上のあらゆる才能を持った人達の集団です。
2004年にアメリカで行なわれたある実験によると、
「ある一定の基準より難易度の高い内科手術における成功率は、
16歳までに一日平均3時間以上ゲームに時間を費やしていた内科医の成功率が72%、
ゲーム経験がまったくない内科医の成功率は55%」という結果もありました。
以上のように、例えばゲームが大好きなスタッフには、
店長では想像も付かない「ごく短時間での意思決定、実行のスキル」があるのです。
世の中では、育ってきた環境、その人の趣味、嗜好により様々な才能が育っているのです。
「店長の人間味、理解」が彼らの才能を開花させるのです。
スタッフは常にこう考えています。
「おれなら、こうする。」と。言い換えれば、今まで「第三者」だったのですね。
それを引き出さなければなりません。
それによって店長は、自分にはない視点、すなわち「第三者的な視点」を手に入れることが出来ます。
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ちょっと、と言うか、かなり長くなってしまったので、もう少し書きたかった部分は、
次の機会に譲ろうと思います。
次回は2つ目の方法を書いていこうと思います。
今回も最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。(^-^)/