こんにちは!
龍馬です。
さて、前回の終わりに次のような事を書きました。
「『自分の行動が、スタッフの行動となる。』を理解し、実践した店長は、
『来店客数を増やす為の最高の武器を得る』事になります」。
まずは、「自分の行動が、スタッフの行動となる。」を実践していくことの利点について書いていきます。
その利点は次のようになります。
①人を変えることは不可能だが、自分を変えることは出来る。
②接客に対する意思統一、実行、確認、修正のスパイラルから抜け出せる。
③店、店長と同じ価値感を持つスタッフが育つ。
さて、上に3つを挙げました。
何かお気付きでしょうか。
この3つに共通するキーワード、
すなわち「来店客数を増やす為の最大の武器」は・・・
「時間」です。
・・・
「人を変えようとするための時間。」
「接客向上のために費やす時間」
「価値観をスタッフと共有しようとすることに要する時間」
このブログの中で再三、「3番店には時間がない。」と書いてきましたが、
「時間」というキーワ-ドは、上の例に限らず、これからの「新興ホール創り」の
最も重要なポイントになります。
なぜなら「すべての効果は、時間から生み出される」からです。
「時間がない人」は、取り敢えず目の前の仕事だけを片付けます。
「時間がある人」は、具体的な戦略を練り、それを達成する戦術を考えます。
時間があればあるほど成功に近づきます。
「時間がない人」は、一生時間に振り回されます。
逆に「時間がある人」には、いつもゆとりがあります。
それは「仕事の量、質」の問題ではなく、「時間マネジメント」の考え方の問題です。
・・・
言うまでもなく、スタッフ指導は非常に重要なことです。
時間、時間と言いながらも、
場合によっては、いつもより長い時間を取り「朝礼」、「終礼」などを行い、
スタッフとの意思統一を図らなければならない場合もあるでしょう。
しかし、それを行なうことは、「さらに時間を短縮するため」でなければなりません。
なぜなら、来店客数を増やすためには、他にもまだまだやらなければならない事が、
山程あるからです。
あくまでここで書きたいのは、「時間と効果の関係」です。
3番店店長に必要なのは「最も大きな成果を、最も短時間で成し遂げる」ことです。
・・・
さて、話は逸れますが・・・
業界を二分している「接客不要論」と「接客必要論」。
片方は「接客」を「大袈裟な笑顔、一礼(過剰な接客)」と捉え、
もう片方は「ホスピタリティー」と捉えています。
これでは議論は平行線のままです。
「過剰な接客」は、好景気時代の産物です。
その時代のお客様は、「ステイタス」を求めました。その心をくすぐるのが「過剰な接客」でした。
その接客が、お客様の「ステータス」を満たし、「イメージアップ」に繋がりました。
企業は「過剰な接客」のために莫大な予算を計上し強化に乗り出しました。
(誤解を招かないように書いておきますが、成果を挙げている「接客コンサルティング」などは、
主に「ホスピタリティー」に主眼をおいて活動されています。)
買う方も、それを分っていながらも購入し続けました。
この業界もしばらくして、それに便乗しましたが、その目的は主に「イメージアップ戦略」のひとつでした。
(この時代は、殆どがコーポレートアイデンティティー(企業理念)の伴わないイメージアップ施策。)
しかし、その後時代は「みんなが行っているから、私もそこへ行く時代」から、
「私が好きな店に行く時代」に移りました。
(昨今の新規オープン店舗のオープン時稼動が、以前に比べ思わしくない現象など。)
「ステイタス」より「実利」が優先され始めたのです。
・・・
さて、「イメージアップのための過剰なマニュアル接客」。
それを必要とする人は、以前程多くなくなりました。
多くの人は、「本当に必要なものだけがほしい。」、
「本当に体験したいことだけを体験したい。」と思っています。
しかし属性、ライフスタイルの違いなどから、
まだ「過剰な接客で、ステイタスを保ちたい人たち」も存在します。
なので、一概にどのようなスタイルの接客が良いのかを問うのは難しい問題です。
ここまで読んでいただければ既にお分かりかと思いますが、
「どのような接客を行なうのか。」は、すべてその店の「ポジショニング」が決定するという事です。
あるポジショニングでは「過剰な接客」が効果を挙げ、
違うポジショニングでは「フレンドリーさ」が効果を挙げ、
また、あるポジショニングでは「黒子に徹すること」が効果を挙げます。
・・・
さて、延々と「接客」について書いてきました。
ここで「接客」と「時間」の話に戻ります。
このブログは3番店に向けて書いていますが、
3番店のポジショニングの軸はどこに置かなければならないのか。
実は、それが前々回に書かせて頂いた、「アドバイザー型ホール」だと私は思っています。
「35才以上の顧客を獲得せよ。(みたいな内容だったかな?)」の所で書かせて頂いた通り、
新興ホールは、「既存ホールの普及の16%以外の顧客」の認識に焦点を合わせなければなりません。
その客層の特徴的な認識は、
「大勝ちに対する期待感より、大負けに対する不安感が大きい。」ことです。
このように考えると、スタッフがホールに居る理由は、「所謂、接客」のためではなく、
「客の不安感を軽減させる役割」、つまり「お客様に有利だと感じて頂く情報」、
「お客様が欲しいと思っているサービスをピンポイントで提供する」ことです。
お客様にとっては、そのような情報を欲していない人も居るので、
その場合は「黒子に徹する」のも良いでしょう。
しかし、「それは何もしない。」と言うことではなく、「ささやかな関心」を持つことです。
また、そのようなスタッフを育てるのは「マニュアル」ではありません。
前回書いた通り、「店長のスタッフに対する共感力の発揮」です。
それが接客において「効果」と「時間」の両方の観点から満足の行く結果をもたらします。
・・・
さて、「時間」について。
これを読んで下さっている3番店は、今日も明日も明後日も頑張って営業を行うでしょう。
競合店に勝つため、稼動を上げるため、粗利目標を達成するため、
「よりお客様に喜んで頂ける接客」を目指すでしょう。
しかし、そこに「ポジショニング」がなければ、すべてにおいて、「意味はありません。」
「意味がない。」とは、何を指すのか。
「そこに掛けたすべての時間は無駄。」と言うことです。
前回書きましたが、「一生懸命やる」ことと、「結果が出る」こととは違います。
「最大の効果は、最大の労力」から生まれるものではありません。
「最大の効果は、時間短縮」から生まれます。
次回は、「時間」についてもう少し書いていこうと思います。
今回も最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。(^-^)/