今回はこういうお題でいきます。神・・・まあ、神が実際にいるかどうかは
よくわからないので、神という概念はいつ生まれたのか?
この疑問に対して、人類の歴史の中でもかなり早い時期だろうと
自分は漠然と考えていました。
みなさんの中でも、そういう人は多いのではないかと思います。ところが
どうやらそうではないようなんです。そう考えられるように
なったのは、ギョペグリテペ遺跡が発見されたことが大きい。
ギョペグリテペは、トルコの大部分があるアナトリア半島の南東部、ゲルムシュ
山脈から発掘された旧石器時代の遺跡です。その年代は、放射性炭素測定
から、紀元前9600年から紀元前8200年頃と推定されました。

これは大きな驚きです。現在は紀元後2000年を過ぎていますので、今から
1万年以上前の遺跡ということになります。これは、みなさんが世界史で勉強した
世界4大文明より、5000年以上も古いということになります。
このころ、まだ農耕は開始されておらず、この遺跡を気づいた人々は狩猟採集生活を送っていたと考えられます。おそらく、一定期間は集落に住んでいたとしても、
1年の大部分を移動しながら暮らしていたと思われます。
遺跡は、石で円形に囲まれた石灰岩の岩盤を20~30cmほど掘って、
にした半地下の建物で、大きなものは直径20mにおよびます。中には
厚さの薄い長方形の巨大な石柱が立てられて並び、これらは近くの石切場から、

鉄器もない時代に、石器で切り出され運び込まれたものです。真ん中にある石柱は
人をかたどっているようであり、また様々な動物が彫り込まれています。
つまり、祈りの場であったと考えられます。
しかし、そこには神の像はなく、おそらく神官や聖職者のような
階級のものも存在しなかったと考えられます。これが何を意味するかというと、
神という概念よりも先に祈りがあったのではないかということです。
このことを知った世界中の考古学者は驚きました。これまで、宗教というものは、人々が農耕を始めて生活が安定し、定住生活をするようになってから生まれた
と考えられてきましたが、どうやらそうではなかったようなんです。
動物の浮き彫り

しかし、考えてみれば、世界の神話のほとんどでは、世界は混沌から始まったと
説明されます。日本の神話もそうですよね。どろどろした混沌であった
世界をかき回して日本列島ができた。
また、中国の神話も最初は混沌から始まります。
そして人々は、山の中の高い木や、流れる水、しぶきをあげて落ちる滝などを見て、強く感情を刺激され、祈りを捧げたい気持ちになり、そこを
しめ縄などで囲んだりした。
そして、これとともにだんだん言語が発達してきました。最初はカタコトで
あったものが、複雑な意味を表現できるようになり、
やがて神という概念が生まれた。

こう考えるしかないようなんです。つまり、最初に感情や祈りがあり、言語の
発達とともに、祈る対象としての神が生まれた。そして、その神を
祀るための神官という階級ができた・・・
また、神ではない、負のイメージを持つものもそうです。例えば、鬼という言葉は
もともとは「オヌ」であり、姿の見えない嫌な気配のことをさしていました。
虎の皮の褌をつけて、角を生やした姿は、後世に考えられたものです。
つまり、言葉ができたことによって、目に見えないものが概念として人々に
伝えられ、神や鬼などとなった。ただし、これはあくまで仮説ですので、
必ずしも正しいと言うつもりはありません。
まとめ ・ まず最初に、祈りや感情があった ・ 言語が発達するとともに
それらは神と名づけられ、それを祀る神官階級が生まれた
・ そしてだんだんに物語化が進み、宗教として伝えられるようになった
人物像

