bigbossmanです。先日、自分の知り合いから電話がかかってきまして。その人は
吉岡という名前にしておきますが、京都のほうで、外国人インバウンド客
相手の飲食店をやっているんです。それが、数日前から店に異変が起きている
ということだったんです。「へえ、どういった異変だい?」 「ぱったり
客が入らなくなっちゃったんです。立ち飲み屋なんですが、お客さんが
店の前で、入ろうかどうしようか、迷うようなそぶりを見せるんですが、
のれんをくぐろうとすると、不意に気が変わったように離れていっちゃうんです。」
「なるほど。具体的にはどのくらいお客さんが減ってるの?」 「それまでの
半分ぐらいです」 「ふうん、それは何か原因があるんだろうね。自分で
心あたりとかあるの?」 「じつはあるんです」 「どんな?」 「お客さんが
入らなくなる前日、〇〇のフリーマーケットで、大きめの招き猫の
置物を買ったんです。そしてそれを、店の酒瓶を入れてる店に置いたんです。
それから・・・」 「じゃあ、それが原因じゃないか。しまい込めば
いいじゃないか」 「まあ、そうなんですが、もしも違ってたら困るし」
「そうか。でも、俺はまったく霊感なんてないから、その招き猫を
見ても、何も感じないと思うぞ」 「なんとかお願いしますよ」 「じゃあ・・・
わかった。俺の知り合いにKさんというさんという能力者の人がいるんだが、
今は沖縄の石垣島にいる。その人に電話して対処法を聞いてみるよ」
「なんとか頼みます」こういったやりとりになりました。このKさんというのは、
本業は実業家で、貸しビルなどを経営されているんですが、幼少時から
霊能力があり、全国を股にかけて、霊障事件などをボランティアで解決
されているんです。さっそく電話してみました。
Kさんはすぐ出たので、事情をかいつまんで話すと、「それはやはり、その
招き猫だ原因なんだろうなあ。しかし、さすがに石垣からだと、どういう
ものかはわからんし・・・、ああ、そうだ。トムに見てもらえばいい」
「トム? 外国人の人ですか?」 「いやいや、トムは猫だよ。オス猫
じゃあなかったかな。大阪の〇〇区のあるお宅の飼い猫だ」 「それが
見分けることができるんですか?」 「まあそうだ。そこのお宅には
俺のほうから電話しておく。トムを借り出せるように頼んでおくから、
その招き猫と対面させてみるよ。そうすればわかるから」
「はあ・・・じゃあまあ、よろしくお願いします」ということになりまして、
その日の午後、そこのお宅にトムをお借りしに行ったんです。Kさんから
事情は伝わっていたようで、トムは動物病院などに連れて行くときの
布製のかごにはいっていたんですが、そのまま車に積んで知り合いの
店に行ったんです。知り合いの店は広くはないんですが、客の
8割以上は外国人で、それまではとても繁盛していたということでした。
まだ、営業開始前の時間で、その招き猫を見せてもらったんですが、
白い陶製のもので、高さは40cmくらいとかなり大きい。実際の
猫と同じくらいありましたが、もちろん、立ち上がって片手で招いている
ポーズです。フリーマーケットで買ったと言っていましたが、
くすんだようなところもなく、まだ新しいもののように見えました。
で、その招き猫を別室に持っていきまして、その横に、トムの大好物の
キャットフードの皿を置き、ボタン止めされている部分を外したんです。
トムがのっそりと出てきましたが、毛並みの美しい、全身黒い猫で、
外国の種類だと思いました。トムは目ざとくキャットフードを見つけ、
そちらに駆けよろうとしましたが、招き猫を見ると、「フーッ!」と
うなり声をあげ、全身の毛を逆立てると、片方の前足で、何度も
何度も招き猫に猫パンチをくりだしたんです。招き猫が横に倒れても
攻撃をやめませんでした。「ああ、これは間違いないだろう」
自分も、知り合いもそう思いました。トムをなんとか布製ケージに戻し。
いちおう念のためにKさんに電話でこの結果を報告すると、
「ああ、トムがそうういう反応だったら、間違いはないな。原因はその
招き猫だ。高価いもんじゃないだろうし、壊してみればいい」
そう言われました。でね、知り合いといっしょに、外で招き猫を
叩き壊してみたんです。そしたら・・・何が出てきたと思いますか?
中には白い綿がぎゅうぎゅうに入っており、その頭にあたる部分に
ピカピカに磨き上げられた頭蓋骨が入っていたんです。もちろん、人間の
ものではなく、おそらく動物・・・たぶん猫のものではないかと
思いました。そして後頭部の首の骨とのつけ根のあたりには、細長い
和紙の護符のようなものが貼ってあったんです。さっそくKさんに
このことを報告すると「ああ、やはりな。それは呪いで間違いないだろう。
おそらく開店祝いなどで、商売敵なんかが呪いを込めて贈ったものだろうな。
そしてそこの店が首尾よく潰れて、招き猫はフリマに出た。そんなところだろうな」
こういう話でした。で、その頭蓋骨は、Kさんに勧められた神社に持っていって、
お祓いをしてもらい、トムには好物のキャットフード数袋とともに帰っていただい
