今回はこういうお題でいきます。懐かしいですね、ピラミッド・パワー。
これが日本で流行ったのは、オカルト全盛期と言える、1970年代です。
あの頃は、「神秘の力」というふれこみとともに、雑誌の付録にも
厚紙製の組み立て式ピラミッドなどがついていたものです。

では、どういうものだったのか、改めてふりかえってみましょう。
ピラミッドパワーの概念は1930年、エジプトのギザにあるクフ王の
ピラミッドを見学していたアントワーヌ・ボビーが、ピラミッド内の遺体が

脱水状態で保存されていることに着目し、再現実験を行ったことに始まります。 

その後、旧チェコスロバキアの技師カレル・ドレバルが剃刀の刃をピラミッド型の
模型に入れて切れ味を復活させる実験を行い、特許も取得しました。
日本では、上記したように1970年代から1980年代にかけて
ブームとなり、瞑想やヒーリングの道具として注目されました。

 



具体的な形は正四角錐ですよね。底面が正方形で、そこに4枚の正三角形を
組み合わせる。すると、その内部にあるものには、

不可思議なパワーが働くとされました。

このパワーの源は、科学的なものと、非科学的なものに分かれます。科学的な
ものは、例えば宇宙から降ってくる宇宙線、放射線です。
これが正四角錐の形によって増幅される。

たしかに、地球に宇宙線が降り注いでいるのは事実で、有害なものです。しかし、
地球には厚い大気の層があり、また地磁気があります。そしてバンアレン帯

などもある。これらが協力して、地表に届くのを防いでくれている。火星などでは

この宇宙線のため、防護ドームがないと暮らせないとされています。

 

地磁気



しかし、まったく届かないわけではなく、一定量はバリアをくぐりぬける。
日本が、ニュートリノの研究でノーベル賞を取っているのはご存知でしょう。
あれも、害はないですが宇宙線の一種なんです。

しかし、はたしてそれをどうやって増幅させるのか?  その原理の説明は
納得できるものを見たことはありません。やはり疑似科学の一種なのでは
ないかと思います。きわめて怪しい。

次の説としては、科学的なものではなく、スリリチュアルなものであると
するものです。宇宙からの「気」が人間のチャクラに作用して、さまざまな

効果をもたらす。しかし、宇宙からの気は、検出することが難しいですよね。

 

チャクラ



ピラミッドパワーの効果としては、・腐敗(細菌繁殖)の抑制 ・ 剃刀の刃が復活
・ 静電気の発生 ・ 瞑想におけるヒーリング(癒し)効果
・ 植物の成長促進効果 ・ 食品の味が(マイルドに)変わる などです。

ただ、剃刀の刃の切れ味が復活すると言っても、刃の鋭さを顕微鏡で調べたわけ

でもありませんし、紙や布、アルミなどを何万枚も切ってみて調査したわけでも
ありません。誤差の範囲内なんだと思います。

また、ヒーリング効果、ものの味が変わるなどのことはブラセボ(ブラシーボ)

ということでかたづくのではないかと思います。ブラセボというのは思い込みが

実際の効果をもたらすというもので、あることは証明されています。

 



早稲田大学のエジプト考古学の第一人者、吉村作治教授は、ピラミッド内部で
物が腐敗しない現象は、石材の磁性による磁場の影響(レナード効果)で説明でき、
形状自体の効果ではないと述べています 

しかし、一方、電磁波や通電による殺菌効果と関連づけて説明する研究もあり、
ピラミッド型構造が電磁力を集中させる可能性が指摘されています 。絶対に

効果がないと証明されたわけでもないんですね。

 

ピラミッド元気温泉



ピラミッド・パワーに関しては、さまざまな商品が発売されており、小さなものから
部屋の中で組み立てて、その中で寝るというものまであります。
また、それをウリにした施設もありますね。

温泉施設が多いようですが、瞑想のための施設もあります。まあ、高価いもので

なければ、グッズを買ったり、施設を利用してみるのもいいのではないでしょうか。
ということで、懐かしいオカルト、ピラミッド・パワーについてでした。
では、今回はこのへんで。