体が大きい恐竜は一般的に体温が高い

 

今回はこういうお題でいきます。まずは体温というものの考え方に
ついて。一昔前までは、恒温動物と変温動物という分類がありました。
例えば人間の体温はほぼ36℃前後、この場合、いつも同じ
体温なので恒温動物と呼ばれました。

これに対し、ワニなどの爬虫類は、体温が外界の気候に左右される
ことが多く、そのときの気温が高ければ体が温められるため、
変温動物と呼ばれていました。

しかし、研究が進むにつれて、この分類法は実体に合っていないのでは
ないかと考えられるようになってきたんです。じつは魚類や昆虫の
中にも、体温を一定に保つことができるものが発見され、

 



これが、哺乳類と鳥類だけの特徴ではないことがわかって
きたんです。現在では、分類法が変わり、自分で熱を生むことができる
生物を「内温性」、外界の環境によって体温が左右される
生物を「外温性」と呼ぶことが多くなってきました。

では、恐竜はどうかというと、いちがいに言えないと考えられています。

恐竜には多種多様なものがいますが、それぞれに体温は
違っていた。全体として、だいたいワニと鳥の中間的な体温調節能力を
持っていた可能性があると考えられるようになってきました。

具体的には、36℃から44℃程度の体温の幅があったとみられています。
けっこう高いんですね。これは驚きです。昔の生物の本で読んだ
内容とはだいぶ違ってきているんです。

 

ティタノサウルス



恐竜の体温は種類によって異なり、例えばティタノサウルスは約38℃、
小型のオヴィラプトルは32℃、マイアサウラは44℃前後と
推定されています。多くの恐竜は36℃から38℃の範囲で、
ワニより温かく、現代の鳥類よりは低い体温だったと考えられます。

ほとんどの恐竜は、人間とあまり変わらない体温だったわけです。
恐竜の骨にはハバース管と呼ばれる構造があり、これは現代の
内温性の動物に見られる特徴です。

また、骨の成長速度や化学分析から、多くの恐竜は原始的な内温性を
持っていた可能性が示されています。一方で、完全には体温を
一定に保つことはできなかったとされ、部分的な恒温性を持つ
中間的な存在と考えられるようになりました。

 

マイアサウラ



恐竜の中でも、羽毛を持つ種類は、羽毛を使って体温を一定に保つ
ことができた可能性があります。また、大型恐竜は体の大きさを
利用して熱を蓄えることができ、

スピノサウルスの背中の帆やステゴサウルスの背中のプレート、
トリケラトプスの襟飾りなどは、体温調節に役立った可能性が
指摘されています。バイクの空冷エンジンのようなものです。

つまり、あまりに体温が高くなりすぎ、45℃を超えると細胞の
タンパク質が壊れてしまうため、高すぎる体温を低くするための
体のつくりになっていた可能性があるんですね。

 

ステゴサウルス 背中にあるのは放熱板?



まあ、だいたいこんなところです。でも、これは考えてみれば
当然のことで、あれだけ体の大きな恐竜が、気温が高くないと体が
温まらないというのは、生物として不自然であり、
このように考えたほうが自然なんですね。

このように、さまざまな科学的なアプローチから、恐竜の体温に
対する考え方は変化してきたわけですが、これらはあくまでも
推測であり、実際のところがわかったわけではありません。
試算のしからたによって、5℃以上低い数値を出している研究者も
いるんです。では、今回はこのへんで。

 

トリケラトプス

 

まとめ ・ 恐竜は部分的な内温性を持っていたと考えられる

・ 体温は恐竜の種類によって違うが、だいたい36℃から38℃で

人間とあまり変わらない ・ 現代のワニと鳥類の中間的な体温