今回はこういうお題でいきます。中程度の料金の老人施設を想定して
考えてみたいと思います。場所は地方の県の県庁所在地とします。
このような施設ではどんなトラブルが起きるでしょうか?

前提条件として、入居者はひじょうに多様だということです。
まずは認知症の度合い。完全な認知症で、他人はおろか、自分が誰で
あるかもわからないレベルの人もいますし、たいへん頭がクリアで
知的な方もいます。もちろんそういう方同士はまったく話が合いません。

次に身体条件。ずっと車椅子状態で食事も介助しなくてはならない
方もいますし、そこまでいかなくても歩行器を使用されている方、
いつも手すりでつかまり歩きしている方も。耳が遠い方や
言語が不明瞭な方も・・・

 



さらに年齢。100歳を超えて自治体に表彰される方もいますし、
まだ60歳そこそこの方もいます。え、そんなの介護士の年齢だろうと
思われるかもしれませんが、若年性認知症だったり、脳梗塞のため
半身が不自由になってしまったり、様々な入居理由が存在するんです。

また、地元に施設がないために田舎から来て入所されている方も
いますし、地元の国立大学の教授だった方や開業医だった方など
知的レベルもいろいろです。

さらに家族のかかわり、頻回に面会に来られる家族もいれば、
まったく身寄りのないお年寄りもいます。こういう人たちが
同じ屋根の下で暮らしているのであれば、トラブルが
起きないわけがありません。さらに介護スタッフとのかかわり。

 



介護スタッフも、若い方もいれば60歳を過ぎていて経験はあるけれど、
体力的にいっぱいいっぱいの方もいます。やはり人間同士ですので
相性もあります。そこで入居者と介護スタッフでトラブルが
起きることもあります。

ここからはよくあるトラブルを順不同で見ていきたいと思います。
まずは騒音のトラブル。就寝時間は決まっていても消灯時間は
決まっていない施設も多いです。

つまり部屋にいるかぎりは何時までテレビを見ていても可。そこまでは
いいんですが、耳が遠い人も多いので大音量にしてテレビを見てしまう。
あるいはいつまでも隣の部屋でガタゴトと起きて歩き回っている音がする。
排泄介助にスタッフが入っていてうるさい・・・

安眠することができない。

 



次に利用者同士の陰口、いじめ、ケンカ。これもそこそこあります。入居者は
家族の自慢をすることが多いんです。息子が弁護士をやっているとか、
孫が国立大に入ったとか。また、新しく来た入居者が無視を受けたり、
若い介護スタッフの取り合いのような状況が発生することも。

まあ人間同士なので仕方がないんですが、やはり入居者としては
お金を払ってまでこんな思いをするとは、という気になりますよね。
こういう場合、入居者からの訴えが家族にあったなら、
家族は遠慮せずに施設に話したほうがいいです。

入居者同士のケンカなどは、どちらかの入居する階を変えることで
物理的に会うことが出来なくなり、すんなりと収まる場合も多いんです。
モンスター家族と思われはしないかなどと心配する必要はありません。

 



次は食事に対する不満、減塩食ですので味けないですし、栄養士が

献立を考えているといっても、食中毒対策でなま物はあまり出ません。

ジャンクフードのようなものも出ません。たまにピザなどを食べたいと

思ってもなかなか かなえられないんです。

 

また、その施設に調理室があって食事を作っているのか、

外部からの配達かでも食事内容は大きく違います。食事が合うかどうかの

問題はけっこう大きく、どんどん痩せていってしまう入居者もいます。

 

トラブルから退所にいたる原因で最も多いのは「思っていたような
施設ではなかった」ということだそうです。施設は慈善事業では
ないですので、見学時にはその施設をよく見せようとするはずです。
ですが、それが日常的に行われているとはかぎりません。

 



施設として、きちんと体系的に行われているリハビリやレクなのか、
それとも特定の介護士の個人的ながんばりで行われていることなのかを
しっかりと見ることが大切です。後者の場合、その介護士が
離職したりすると行うことができなくなってしまいます。

長くなってきたのでいったん終わりますが、続きは後日やりたいと
思います。集団生活なので、ある程度の我慢はしかたないのですが、
退所になってしまって入所金を失ってしまう前に、家族は入居者の
要望・苦情をよく聞いて前向きに対処することが必要だと思います。
では、今回はこのへんで。