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今回はこういうお題でいきます。さて、みなさんは視力はいいほう
でしょうか。自分は、両眼でなんとか0.8くらいは見えるので、
ギリギリ運転免許の更新を裸眼でパスできてます。
ふだんはメガネやコンタクトをつけることはありません。
ただ、中学生までは2.0の視力があったんですよねえ。

それが、だんだん落ちてきまして。自分は占星術をやってるので、
夜空を見上げたときに肉眼で見える星の数が、はっきり昔より
少なくなりました。ただまあこれは、街が昔より明るくなったことや、
中国から流れてくるPM物質などのせいもあるんだと思います。

さて、目のオカルトというと、おそらくその人のオカルト指向性に
よって、大きく2つに分けられると考えています。
一つは「陰謀論」系、もう一つは「超能力系」。この場合、
超能力といっても東洋思想の影響が強いものですね。前に「視線のオカルト」
という記事を書いたので、それとかぶらない内容にしたいと思います。

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まず、陰謀論系ですが、「プロビデンスの目」という言葉は
ご存知でしょうか。さまざまなデザインがありますが、基本型は
三角のモチーフの中央に片方の目だけが浮いているものです。
この三角形は、ピラミッドになっていることもあります。
プロビデンスとは、「神の摂理」という意味で、

キリスト教の神が、自ら創造した人間その他のものに対する配慮
といった概念です。三角形は、キリスト教の最重要の教義の一つ
である「三位一体」を表します。神は「父なる神、その子であるイエス、
精霊」の3つが一つの実体として在る、ということです。

1ドル紙幣のプロビデンスの目
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さて、このプロビデンスの目、陰謀論では、秘密結社フリーメーソンの
シンボルであり、アメリカ合衆国の国章の裏面やUSドル紙幣に
描かれていることから、フリーメーソンが裏でアメリカを支配している
象徴であるなどと言われます。また、日本の千円札を透かして見ると、

野口英世の左目と富士山の頂上付近が重なって見える状態が
「プロビデンスの目」になっていて、一部では、フリーメーソンが日本をも
支配している証拠だなどともされます。まあこれ、キリスト教の
シンボルですので、ヨーロッパの国でも、
さまざまな建築物や絵画などに見ることができますね。

千円札のプロビデンスの目 さすがにコジツケでしょう
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ただ、自分はオカルトの中でも、あまり陰謀論って好きな分野じゃ
ないんですね。フリーメーソンにしてもイルミナティにしても、
いくら調べても実体がありません。アメリカは、イギリスの清教徒である
ピルグリム・ファーザーズが入植ししてつくった国という建前ですので、
国章に、キリスト教のシンボルが使われるのに不自然はありません。

そういう国の成り立ちのため、アメリカ大統領は就任式で、聖書の上に
手を置いて宣誓するわけです。ですから、黒人であるオバマ氏や、
女性であるヒラリー・クリントン氏が大統領になったとしても、
非キリスト教の、例えばイスラム教などを信じる人物が
アメリカ大統領になるということは、現状ではちょっと考えられません。

宣誓するトランプ大統領


では、アメリカに秘密結社的なものがないかというと、これはあるでしょう。
特定の大学、例えばハーバードの出身者に横のつながりがあるとか。
日本を考えてみればわかりますよね。省庁に入る高級官僚の多くは
東大出で、同窓生が同じ時期に出世して重要ポストにつきます。
秘密結社を考えるより、そういう学閥などのほうが はるかに現実的です。

インド思想における第三の目
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さて、ここまでだいぶ長くなってしまいました。超能力系では「第三の目」
と呼ばれるものが、日本のスピリチュアルでも もてはやされています。
もともと、インドの神秘思想から来ているのはご存知でしょう。
人間の体に7つの中枢があり、それを「チャクラ」と呼び、
中国語では「輪」と訳されました。

第三の目は、このうちの6番目で、アージュニャー・チャクラと呼ばれ、
眉間にあります。ヒンドゥー教の女性は、眉間の部分に
ビンディという装飾をつけますが、これは既婚で、しかも夫がまだ
存命中の女性だけがつけるものとされます。
まあ、結婚指輪みたいな役目を果たしているんでしょう。

7つのチャクラ
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チャクラの役割については、インド宗教から離れ、スピリチュアルや
アメリカのニューエイジ思想などで、さまざまな説明が新しく加えられて
混乱しています。一般的には、第三の目は人間の中の第六感を司り、
これが開くことで、知恵や直感が働くようになると言われます。

また、中国には古くから「気功」という概念があり、
そこでは「丹田」という人体のツボを気が巡っていると説明されます。
気功はもともと古代中国からあったものですが、清の時代に
インドのチャクラの考え方が取り入れられ、現在はだいぶ融合しています。

中国気功の丹田
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ただ、本来のヒンドゥーのチャクラは、神と交信して一体化するための
宗教的な修行法の一つであって、第三の目が開いたからといって
超能力が使えたり、霊視ができるようになったりするということは
ありません。そういう説明をしているサイトは、眉に唾をつけて
見たほうがいいと思いますね。

さてさて、ということで、目のオカルトについて2つのことを
説明しただけで字数がつきてしまいました。書きたいことはまだまだ
あるんですが、これも後々の宿題ということにしておきましょう。
では、今回はこのへんで。

ビンディをつけたインド人女性