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今回はこういうお題でいきます。みなさんがお住みの地域では、
花火大会などは開催されているでしょうか。
過去には明石市の花火大会で、歩道橋上で11名が圧死した事故も
ありました。参加される際には、混雑やヤブ蚊の被害には
十分お気をつけください。

さて、はじめに花火の歴史をふり返ってみようと思いますが、
これがなかなか難しいんです。なぜかというと、花火そのものの定義が
難しいからです。一般的な花火は、夜に野外で行われ、
空に打ち上げられた火薬の光と金属の炎色反応を楽しむもの。

中国の爆竹 大気汚染の一つの原因になっています
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こんな定義になるでしょうか。ただ、そうすると、昼花火はどうなの?
仕掛け花火は? こんな疑問も出てくるんじゃないかと思います。世界で
花火が始まったルーツは中国にあるというのは異論のないところです。
では、中国で花火のもとになったのは何かというと、これには諸説あるんです。

まず一つ目は爆竹説です。ご存知のように竹には節があり、
中には空気が詰まっています。これを火にかけると、空気が膨張して
破裂しますよね。そしてパンパンと鋭い音をたてる。
これを花火のルーツとみる人がいるんですね。

爆竹で怪物を追い払う 獅子舞とも関係あります
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で、この爆竹説はオカルトと関係があります。
漢代の『神異経』などによれば、西方の山奥に人間の姿をした
一本足の怪物、「山魈 さんしょう」がすんでいて、
一種の山の精のようなものですが、これに出会った人間は、
高熱を発し苦しみながら死んでいくとされていました。

山魈は春節(旧正月)になると山から人里に下りてくるため、
昔の中国の人々は春節をたいへん恐れました。現代であれば、
めでたい祝いの時期なんですが、伝承ではそうじゃないんですね。
で、ある農民が、たまたま竹を積み上げて火をつけ、暖を取っていると、
そこへ山魈が突然現れた。農民は逃げ出したが、

山魈もまた、バチバチ爆ぜる竹の音に驚いて逃げ去った。
このことがもとになって、春節には爆竹を鳴らすようになった・・・
日本の「あまのじゃく」の話にも似てますね。でもこれ、爆竹のルーツを
説明するため、後づけでできたもののような気がします。     
現在の爆竹は竹ではなく、火薬を紙で巻いたものが使われます。

敦煌の烽火台跡
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2つめは、狼煙・烽火(のろし)説。狼煙は、物を燃やして煙を上げ、
離れた場所での通信の手段とするものです。中国ではたいへんに古くから
用いられ、西周の美女、褒姒(ほうじ)は笑ったことがなかったので、
ときの幽王はなんとか彼女を笑わせようとし、ある日、
幽王は緊急事態の知らせの狼煙を上げさせて諸侯を集めた。

諸将はさっそく駆けつけたが、来てみると何ごともない。
右往左往する諸将を見た褒姒は、そのときはじめて笑い、喜んだ幽王は
たびたび狼煙を上げ、諸侯はそれを信用しなくなった。やがて蛮夷の国との
戦争になり本物の狼煙を上げたものの、誰もやってくる者はなかった。
「傾国の美女」の言葉のもとになったエピソードです。

「傾国の美女」褒姒
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爆竹の場合は主に音、狼煙の場合は煙を重視しているわけですが、
3つめの説は、このどちらも火薬を使っていないことから、
花火のルーツではないとするものです。中国で火薬(黒色火薬)が
発明されたのは、おそらく6~7世紀ころと考えられます。
道教の錬金術師である方士が作ったんでしょう。

この火薬の発明がヨーロッパに伝えられ、だんだんに花火に進化していった
んですね。現在のような色のついた花火は、1830年代、
イタリアで金属粉を火薬に混ぜる発見があってからのようです。
さて、では、花火に関したオカルトにはどんなものがあるでしょう。

江戸時代の両国の花火
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日本の隅田川花火大会(両国の花火)は、鎮魂のために始められたという
話があります。大飢饉とコレラの流行によって江戸で多くの死者が出た
1732年、ときの将軍、徳川吉宗が「川施餓鬼」を行ったのが始まりで、
幕府は両国の川開きの日に水神祭を実施し、その際に花火を
打ち上げたのが、現在の花火大会のルーツになった・・・

でもこれ、事実ではないみたいですね。時期的にもっと遅かったようです。
映画だと、ジョージ・A・ロメロ監督が20年ぶりにメガホンをとった、
『ランド・オブ・ザ・デッド』のシーンが印象的でした。
ゾンビが地球上に蔓延するようになり、生き残った人々は、
三方を川に囲まれた島に防御フェンスを築いた街で細々と暮らしている。

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で、食料調達のために、決死隊がゾンビだらけの地域に入って、
缶詰、瓶詰めなどの保存食品を漁るんですが、このときに花火を連続して
打ち上げる。そうすると、ゾンビの群れは花火に気を取られて
みな空を見上げ、そのときだけ生きた人間を襲うことを忘れるんです。

あとはそうですね。花火は英語で「fireworks」というんですが、
新年やハロウイーンなどのときに打ち上げられます。
また、家庭用の花火は、下の画像のように
ホラーをテーマとした製品が多いんですよね。

アメリカの家庭用花火製品
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さてさて、ということで、花火の歴史やオカルトについて見てきました。
家庭用の花火でも、いろんな事故が起きています。
特に、打ち上げ花火が不発だと思って上からのぞき込んだら
顔を直撃したとか。アメリカでは、子どもが花火で遊ぶときは
ゴーグル着用が推奨されています。では、今回はこのへんで。

『ストレンジャー・シングス 未知の世界』
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