今回はこういうお題でいきます。「あなたが怖いと思うものは何ですか?」
というアンケートがあるとして、これ、設問のしかたによって、
だいぶ結果が違ってくるんじゃないかと思います。自分が怖いと思うものを
自由に書くのか、それとも、あらかじめ決められた項目から選ぶのか。

また、一つだけ答えるのか、複数回答可なのか。
あと、子どもと老人、男女でも、回答結果には当然違いが出てくるでしょう。
ですから、あくまでも一般的な傾向しか読み取ることができないのかなと思います。
それでも、当ブログは「恐怖」ということが裏テーマになってるので、
こういうアンケートは興味深いですね。

次の表は、インターネットを利用した市場調査として

「ネットリサーチDIMSDRIVE」という会社が

実施したアンケートの一部です。調査年度は2005年と、
やや古いですが、調査人数は11865人と、かなりの数です。
アンケートの方法は、自分が怖いものを自由回答で一つだけ答え、
それを調査スタッフが分類するという形のようです。



ただ、ネットでの匿名調査なので、面白半分に答えてる人もいるかもしれません。
ネットでの調査って、特にバイアスがかかりやすいんです。例えば、
「幽霊は いる・いない のどちらだと思いますか?」こういう質問内容が
あったとして、これは必ず、「いる」と答える人が多くなります。

どうしてかというと、「幽霊がいる」ほうが世の中が面白いからです。
「わからない」の項目がない場合、本来ならわからないと答える人の多くが、
「いる」のほうに回答するんですね。

ネットで生真面目に答えてもしかたがないので、どうせ、

幽霊がいるもいないも確たる証拠もないんだから、面白いほうを答える。

 

さて、本題に戻って、怖いものの第1位は男女とも「地震」。
これはそうでしょうねえ、bigbossmanも同じです。自分は東日本大震災のとき、
茨城に住んでいまして、津波被害こそ遭いませんでしたが、
ずいぶんと怖ろしい思いをしましたし、惨状を目のあたりにしました。

 



で、大阪に引っ越してきたんです。あの地震は、自分の人生を変えました。
第2位が、やはり男女とも「人間」です。これもそうだろうと思います。
よく、「幽霊よりも生きた人間のほうが怖ろしい」なんて言いますが、
悪意を持って陥れようとする人間から逃れるのは難しいです。

3位のところで、始めて男女が分かれます。男性の3位が「自分や家族の死」
女性は「霊」です。ちょうど男女の3位と4位が入れ替わっています。
男性よりも女性のほうが霊を怖がる傾向が強いことは、
他の調査でもはっきり表れています。あとはだいたい似たような回答ですが、
男性のほうに「お金」という回答があり、女性には「戦争」という回答があります。  

さて、次は世代別の怖いものを見てみましょう。子どもを含む「20歳未満男性」と
「60歳以上男性」の結果を並べてみました。若い世代の第1位が「死」
第2位が「霊」。高齢世代の第1位が「地震」、第2位が「人間」。
若い世代は調査数が少ないですが、回答はバラけています。

名称未設定 1

まあこれは、齢をとるにつれて死が身近なものになっていくので、 
自分の死を現実的に見つめ、覚悟ができてくるということなのかもしれません。
若い人はあまり死に接する機会がないでしょうが、年配の人は、
肉親や友人の死からさまざまなことを学んで、
子どもほどには怖れなくなるのかもしれないですね。

あと、子どもは「霊」を怖がりますが、齢をとるにつれて、「霊はいない」

あるいは「霊がいるとしても直接自分に被害をもたらすわけではない」
と思うようになってくるんじゃないでしょうか。あと、高齢男性のほうで、
「妻」という回答が7位にきてるのが面白いですね。これくらいの齢になると、
奥さんに頭の上がらない人も多いのかもしれません。

さて、次はまた別のアンケート結果を見てみましょう。
「niftyニュース編集部」が2013年に行ったアンケートで、複数回答が可に
なっています。ここで男女とも1位は、やはり「地震、雷、火事などの災害」です。
ですが、この3つ、まとめてもいいものでしょうか?



雷を怖いという人は多いでしょうが、命にかかわるケースは少ないですよね。
あと、「ジェットコースター」が6位にきていますが、これも変な回答です。
地震に遭うことは避けられませんが、ジェットコースターは、
拷問で無理やり乗せられるなんてことはないわけですし、1度体験して
怖かったなら、あとは一生乗らなきゃいい話じゃないですか(笑)。

「蛇などの爬虫類」 「虫」は、やはり男性よりも女性のほうが怖がる人が多い。
それから「お化け、幽霊、ホラー映画」が一つの項目にまとめられていますが、
当ブログ的には、「幽霊」と「ホラー映画」の怖さは違うものだと考えてます。
あとは「歯医者」ですか。たしかにこれは怖い。

さてさて、ということで、一口に「怖いもの」といっても、
アンケートのとり方、また性別や世代によって違ってくることがおわかり
いただけたと思います。ただまあ、自分もこういうのはできるだけ参考にして、
怖い話を書いていきたいですね。では、今回はこのへんで。