前回に引き続いて石のお話ですが、今日はオカルトらしいオカルト話にします。
さて、石に関わるオカルトってすごく多いんです。なんでかと言うと、
石は動かず、壊れにくいためですね。ですから、
かなり古代からのものが、あちこちに残っているわけです。

石が関係する最大のミステリーと言えば、「ロゼッタ・ストーン」でしょうか。
ただし、これについて書いていると、それだけで本項が終わってしまいますので、
またの機会にして、もう少し下世話というか、オカルトらしいものを
取り上げていきましょう。最初はそうですね、「カブレラ・ストーン」

「カブレラ・ストーン」
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これは名前を聞いたことのある方もおられるでしょう。別名は「イカの石」。
南米ペルーの医師が1万点以上を所有するもので、中には、
恐竜と人間が共存する絵も存在し、オーパーツと見るむきもあったんですが、
実際は、現地人が石に彫刻して、古く見えるような加工を施したもの

だったんですね。製作者が名乗り出ています。まあ、土産物レベルのものです。

次は何がいいでしょうか。「コスタリカの真球」がいいかな。
中央アメリカの、コスタリカの密林で発見された石の球体で、最大直径2m、
25tもあるものが見つかっています。製作年代は1500年ほど前。
日本だと、巨大な前方後円墳がつくられていた頃ですね。
すべてが真球であるとも言われましたが、そうではありません。

「コスタリカの真球」
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現地の古代人が、おそらく宗教的な目的で制作したものでしょう。
例によって、これは宇宙人が伝えた超技術であるという説もあるんですが、
そうではなく、古代人が大きな岩を一生懸命に磨いたものです。
中に黄金が詰まっているという噂が流れて多数が破壊され、
数が少なくなってしまいました。世界遺産リストに登録されています。

次、これは最近、話題になったもので、イギリスのマンチェスター博物館にある、
「動くオシリス像」。オシリスは、古代エジプト神話に登場する神です。
石像なんですが、くるりくるりと360度回転する様子が、
映像に収められています。まあでも、このタネはわかりますよね。

「動くオシリス像」 けっこう安くさい
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まず台座の底の部分が微妙に丸くなっていて、それが、
博物館周辺の交通などによる微小の振動で動かされていただけです。
監視カメラの映像は、ネットで探せば見ることができます。
次は何がいいでしょうか。あまりみなさんが知らないもの・・・うーん、
「シバプールの浮遊石」というのはどうでしょう。

これは、インドのムンバイ郊外のシバプール村にある重さ90kg程度の石で、
インドでは数少ないイスラム教寺院の所有です。
この寺院には、かつて、カマル・アリ・ダルヴィーシュという聖者がいて、
彼は死の前に、精神の力が筋力よりも優れていることを証明するため、
この石に呪をかけたとされます。

「もし11人の男が右の人差し指を石の下にさし入れ、私の名前を全員で

呼んだら、私は石を頭上より高く上げるでしょう」下の画像がそれですが、
11人がそろってないとダメというところがミソです。観光客がぴったり11人に
なることはまずないので、中には現地人のサクラが入ります。で、その人たちが、
人差し指だけでなく、手のひらも使って持ち上げているんですね。

「シバプールの浮遊石」
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どんどんいきます。「ヘッジスの水晶髑髏」、これも有名ですよね。
通称は「ヘッジス・スカル」。イギリス人の探検家、F・A・ヘッジスが、
1927年に、中央アメリカ、ベリーズ南部の古典期の遺跡ルバアントゥンで
発見したと伝えられるもので、呪いがかかっているとも言われます。

ですが、2008年、スミソニアン研究所で精密な調査が行われ、
電子顕微鏡による検査で、スカルの表面にはダイヤモンド研磨剤による
切断跡が確認され、ドリルの跡も見つかりました。結局、19世紀末以降に、
レンズ研磨技術が発達していたドイツで加工された
ものであることが判明したんですね。残念です。

「ヘッジス・スカル」
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「ホープ・ダイヤモンド」 。現在スミソニアン博物館の附属施設のひとつである、
国立自然史博物館に所蔵されている45.52カラットのブルー・ダイヤモンドで、
所有したものは、死ぬか、それに匹敵するほどの破滅に
見舞われるという伝説がつきまとっています。

呪いの伝説では、ヒンドゥー教寺院に置かれた女神シータの彫像の目に
はめられていた2つのうちの1つを盗まれ、それに気づいた僧侶が、あらゆる

持ち主に呪いをかけたとされます。最初にダイヤを手に入れたフランス人は、
伝説では狼に食い殺されたことになっていますが、実際は84歳で老衰死です。

その後、ダイヤはヘンリー・フィリップ・ホープに買収され、
その一族に受け継がれたため、ホープ・ダイヤモンドと呼ばれるんですね。
もちろん、伝説のほとんどは真実ではありません。ただし、
たいへんに高価なものですので、その周囲にはつねに欲望が渦巻いていたため、
事件が起きるのはべつに不思議な話ではないですよね。

さてさて、そろそろ予定の字数がつきようとしています。これ以外にも、
日本の石の話もあるんですが、そこまでいきませんでした。
もし、みなさん興味があるようでしたら、続きを書きたいと思います。
では、今回はこのへんで。 

「ホープ・ダイヤモンド」

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