※ 狂ったような話ですので、気分を害されたら申し訳ないです。

 

もともと痔があったんだけども、面倒で病院に行ってなかったのよ。
したらこの間、派遣で行ってる会社の便所で固めの大便を出そうとしたら、
メリメリって尻から音がして頭の先まで激痛が走ったんだよ。
便器を見たら真っ赤な血がだらだらとこぼれてた。とにかく痛くてたまらず、
トイレットペーパーを尻の間につめてズボンを上げたんだが、
まともに歩くこともできなかった。それで会社は早引けさせてもらって、
電話帳で調べた肛門科の専門病院に行ったんだよ。
んで診察台にのって尻を出したら、白ひげを生やした爺さんの医者が、
「んー、これは脱肛ですな。もともとイボ痔だったのが、いきんだせいで、

15cmほども肛門と直腸が飛び出ています」って言った。俺が「治りますか?」

って聞くと、爺医者は俺の飛び出た肛門を器具でいじりながら、


「んー、イボ痔が肛門が元に戻るのをさまたげていますな。
手術するしかないでしょうが、この脱肛はあまりにも見事だ。
どうです、治療費は無料にしますから、G1に出てみませんか」
こんなことを言われたんだ。「G1って何すか?」

俺が聞くと、「われわれ肛門科の医師の間で行われている
格闘技ですよ」 「格闘技?」 「そうです。あなたの脱肛はすごい。

100人に一人のレベルのものです。どうですか、

治療費はいりませんし、ファイトマネーとして300万払いましょう」
で、俺は金がなかったから、タダで手術してもらえる上に、
300万くれるというのはすげえいい話だと思った。
それで「出ます!」って答えてしまったんだよ。爺医者はにっこり笑って、


「ああ、よく決心されました。才能を無駄にするのはもったいないですから」
こう言い、薬をもらってその日は帰ったんだよ。
尻はあきれるほど痛かったが、大便をせずになんとか我慢してた。
前回言われた日曜の夜8時に病院に行くと、たくさん白衣を着たやつらが来てて
その中に爺医者もいた。俺は全裸にされ、車輪のついた手術台のようなのに
足を開き膝を立てたうつぶせの状態で乗せられ、手足をベルトで固定された。
手術台は人の身長より短くて、端から尻が突き出た恰好になった。
んで、そのまま救急車に乗せられたんだよ。
俺が「どこへ行くんですか?」って聞くと、
「日本武道館ですよ。頑張ってください、期待しています」って言われた。
やがて救急車が武道館に着くと、中はたくさんの観客で埋まってた。


で、花道のようなところをガラガラと手術台を押されて、
ライトで照らされた中央の壇に進んで行ったんだ。
壇はプロレスのリングのような感じだったが、ロープは張ってなかった。
蝶ネクタイをしたアナウンサーが、「本日の第一試合、赤コーナー」
と叫んで俺の名前を呼んだ。向こう側を見ると、俺と同じ格好で台に
固定されたおっさんがいた。おっさんはハゲの50代くらいで、
やっぱ俺と同じに肛門が尻から飛び出していたな。で、おっさんの名前も呼ばれ、
2人とも互いに尻を向ける格好で、屈強な男たちに壇の中央まで運ばれた。
レフリーが間に入って「ファイト!」と声をかけると、
手術台どうしが勢いよくぶつけ合わされた。
つまり俺とおっさんの脱肛と脱肛が激突したってことだ。

「あんぎゃあああああああああ  あああ  あああ  ああああ  

ああああああああああ!!」あまりの痛さに目の前で火花が散った。
相手のおっさんも牛のような声で何か吠え叫んでいたが、
人のことを気にしてる余裕はなかった。台は何度も何度もぶつけられ、
「あああ、痛で、痛でえよう。あああああ」 俺はそのたびに絶叫してしまった。
肛門と肛門がドチュッとぶつかる嫌な感触があり、俺はだんだん気が遠く

なってきた。どのくらい時間がたったろうか、「やった勝ったぞ!相手の肛門が

引っ込んだ!!」という声が大歓声の中で聞こえ、

俺は顔中涙でぐちょぐちょにしながら
勝ち名のりを受けた。んで「すばらしい戦いでした。感動しました」

爺医者に控室でほめられて300万もらったんだよ。