今回はこういうお題でいきます。政治的な話なんですが、占いとも関係が
あります。自分の比較的得意分野です。さて、まず「讖緯」とは何か?
 難しい話なんですが、ここでは簡単に未来の予言と考えてください。

で、これは古代の中国において古くからあったんですが、盛んに流行
するようになったのは、約2000年前、王莽(おうもう)の新の
時代からです。中国の歴史を見ると、前漢と後漢にはさまれて15年ほどの
新の時代があるんですが、この王莽という人物は

讖緯説が書かれた古書を根拠として、前漢から皇帝位を簒奪したんです。
ですが、その治世は長く続くことはなく、内乱により殺害されています。
これは一例ですが、中国における王朝交代には、

このようなオカルトがかった例はしばしば見られるんです。

 



さて、では讖緯説とはどんな内容でしょうか。基本は干支ですね。干支は
十干と十二支を組み合わせたもので、60通りの象ができます。
それぞれ甲子(きのえね)、壬申(みずのえさる)などというものですが、
このそれぞれにタロットカードのような意味が付されます。

それを使って主に未来を予言するわけなんですが、これに天文学、易学、詩学
謎の解釈、絵解きなどが加わります。中国の歴史上、

7つの讖緯による有名な予言書があるとされます。

で、ここではそのうちの『推背図』(すいはいず)というのを取り上げて
解説したいと思います。これは唐の時代に成立したとされますが、ただ、
この内容は時代ごと、書き写されるごとに新しくつけ加えられて変化し、
当初のものとはだいぶ違っていると言われます。推背の意味は諸説あって
はっきりとはしないようです。

 

『推背図』の一部



さて、ここで話を変えて李克強氏について。中国の前首相であり、もとNO,2
でしたが、残念ながら昨年度に亡くなられました。水泳中の心臓麻痺という
ことでしたが、この死は世界中から疑念を持って迎えられました。


まだ68歳ということでしたし、中国共産党の要人は万全の医療体制化に
あるはずなのに、心臓発作の兆候を発見できなかったのかということ。
また、緊急に運び込まれたのが上海中医薬大学附属「曙光医院」であり、

 

李克強氏



これは漢方の病院で、緊急の心臓病にカテーテル手術や外科手術を施すのは
難しいのではないのかということ。その死に対する習近平指導部の反応は
冷淡であり、人民がその死を悼むのを排除するシーンなどが見られたこと。
これらにより、暗殺されたのではないかという噂もささやかれたんです。

で、『推背書』の60象のうちの第46象は下図のようなものです。
後ろの2行はの意味は「一人の戦士が後方の門から入ってきて、白髪頭の
爺さんを弓で殺す」ということですが、古来中国では、漢字の一部を
省略して書き表すことがありました。減筆といったかな。

 



例えば「倭国」を「委国」と書くようなもんです。この文章における
弓を持つ人というのは、李克強の「強」が「弓」にあたり、また「白頭翁」
の「白」、「翁」の字は「習」の字のそれぞれ一部にあたります。
つまり、「李克強は習近平を倒して権力を握ろうとしている」
そういう意味でとることもできなくはないんです。

さらにこの間、人民解放軍のミサイル部隊の中で大きな粛清人事がありましたが、
ミサイルを矢とも考えることができます。ですから、習近平はこの『推背図』の
存在を知っていて、しかも内容を信じていた・・・

 



みなさん、これどう思われますでしょうか。自分はかなり怪しい話だと思います。
一国の指導者が、いくら何でも1000年前の予言書の内容を信じて
行動するとは思えませんし、現在の中国のNO、2は李強氏ですよね。

この人も名前に「弓」偏がついています。

李強氏も最近、表舞台から排除される傾向にありますが、もし習氏が『推背図』
を信じていたとするなら、そういう名前の人物を最初から首相に任命
しないのではないかという気がします。それとも、途中からそのことに
気がついたのか?

 

李強氏



さてさて、ということで、自分はヨタ話以上のレベルではないとは思います。
しかし、李克強氏の死に不自然な点があるのもまた確かなんですね。
まあ、一国の政治をオカルトで語るのは不謹慎ではありますが、中国という国を
考えると、何でもありなような気もしてくるんですよね。では、今回はこのへんで、