中国は、世界で初めて月の裏側に着陸することを目指して、
無人の月探査機を打ち上げました。
無人探査機「嫦娥四号」は8日未明、四川省の衛星発射センターから、
ロケットに搭載して打ち上げられました。月までは数週間かかる予定で、


年明けに月の裏側に着陸して月面の鉱物や表面の構造、
地質などを調査する計画です。着陸に成功すれば世界で初めてとなります。
習近平指導部は「宇宙強国」を国家目標に掲げていて、アメリカなどと並んで、
科学技術で世界の覇権を握ることを目指しています。(テレ朝news)


月の表と裏
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今回はこういうお題でいきます。自分は占星術師ですので、これまで、
当ブログでは積極的に宇宙の話を取りあげており、

月についても何度か書いています。


まず、探査機の名前の「嫦娥 じょうが」というのは、中国神話の登場人物で、
もとは仙女だったが、地上に下りた際に不死でなくなったため、

西王母の不死の薬を盗んで飲み、月に逃げて蟇蛙(ヒキガエル)

になったと伝えられています。

この話はかなり古くからあるようで、発掘された前2世紀の「馬王堆漢墓」
の吊画には、月の上に、大きなヒキガエルが描かれています。
中国では、毛沢東の文化大革命によって、古い神話伝承などは捨て去られて、
ほとんど顧みられなくなったんですが、最近は復活してきて、
むしろ積極的に、探査機の名前などに使われるようになっています。

中国の月の女神「嫦娥」
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さて、月の不思議の一つとして、つねに地球に同じ面を向けている点があります。
地球からは、どうやっても月の裏側を見ることができないんですね。これは、
月の裏側からは電波通信もできないということです。ですから中国では、
嫦娥からの通信電波を中継するための衛星を別個に打ち上げているんです。

では、なんで月の裏側は見られないんでしょうか。この理由は、
月の自転と公転の周期が同じためで、どちらも27.32日です。
これ、一見すると不思議な感じがしますよね。
地球の場合、自転周期は当然ながら1日、公転周期は約365日です。

ですので、オカルト界では昔から、月の裏側には宇宙人の秘密基地がある
などと言われてきました。ただし、惑星と衛星の関係を考えると、
これは不思議でもなんでもないんです。太陽系の衛星は、
例えば、木星のガニメデ、土星のタイタン、火星のフォボスなどなど、
ほとんどが自転と公転の周期が同じなんです。

月の裏側が地球から見えない理由
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ここで詳しい説明はしませんが、これは惑星とその衛星が、
潮汐力によって互いに影響をおよぼし合っているためと考えられています。
その形が、いちばん軌道が安定するんですね。このため、
月の重力の影響によって、地球の自転周期も少しずつ長くなってきてるんです。
はるか遠い将来には、地球の自転も月と同期するのかもしれません。

さて、では、月の裏側には何の不思議もないかというと、これがあるんです。
アポロ11号は、月の「静かの海」に着陸しましたが、
これは月をウサギに見立てた場合、顔にあたる部分で、
一般的に、「月の海」とは、地球から見て暗くなっている場所を指します。

ここで少し、オカルト的な余談になります。海外では、アメリカを中心に、
「アポロは月に行っていない」説というのが流行していますよね。
ところが、日本ではあまり盛んではありません。なんでかというと、
これにはオカルト界の勢力争いが関係してるんです。

アポロ11号の月面到達
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「アポロは月に行っていない」説は、どちらかというと陰謀論になります。
アメリカ政府が、国民にいろんなことを隠しているという内容ですが、
日本人にはあんまり面白くありません。ですから、日本の場合、
「アポロは月に行き、宇宙飛行士が宇宙人と接触した」説のほうが優勢なんです。

話をもとに戻して、月の海は、最初はクレーターの影だと思われていたんですが、
だんだんにそうでないことがわかってきました。クレーターではあるものの、
その中に、黒い鉱物が広がっています。これは、約38億年ほど前、
月の内部にマグマが形成され、クレーターの底から噴出して内部を埋めたものと
考えられます。だから黒く見えるんですね。

で、この海のある割合が、月の表と裏ではまったく違うんです。(最初の画像)
月の表の海の比率は約30%なのに対して、裏側はわずかに2%でしかありません。
これ、不思議ですよねえ。また、また裏側は表側より標高が高く、

地殻が厚くなっており、鉱物の組成もかなり違っています。

このことを「月の二分性」といいます。

どうしてこんなことになったのか。いろいろな説が立てられています。
例えば、月ができたばかりの頃は、月の表側は地球からの放射熱でドロドロに溶け、
裏側のほうが早く固まったからとか、月形成の初期に、表側で巨大衝突があり、
表側の高地を構成する地殻物質の多くが吹き飛ばされてしまったためであるとか。
でも、はっきりしたことはわかっていないんですね。

さて、長くなってきたので、そろそろ、月にあるとされる「宇宙遺跡」

をご紹介します。必ずしも裏側というわけではありません。赤丸で囲まれた

画像は、「かぐや姫の遺体」(笑)と呼ばれるものです。
この他にもたくさんあるんですが、みなさんどう思われますでしょうか。

月面の宇宙遺跡とされる画像
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これ以外にも、日本では、福来友吉博士によって発見された超能力者の一人、
三田光一が、昭和6年に月の裏側を「念写」した写真が残っています。
これ、実際に月の裏側の画像と比較してみればわかりますが、
似ても似つかないとしか言いようがありません。

三田光一による月の裏面の念写写真
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さてさて、最後に、習近平主席は、中国が「宇宙強国」となることを目指すと
述べていますが、一方のアメリカはこれを受け、トランプ大統領が、
「アメリカ宇宙軍 US space force」 創設を明言していますよね。
また米ソの宇宙開発競争のようなことが始まるんでしょうか。
くれぐれも平和利用にかぎってほしいですね。では、今回はこのへんで。