えー大型連休真っ最中ですが、みなさんどのようにお過ごしでしょうか。
と、雑談ブログのような書き出しで始めましたが、
自分は今、仕事で某地の温泉巡りをしていまして、長い話が書けません。
今回は温泉と幽霊の話でお茶を濁させてください。
(2015年5月の記事です。)

一般的に宿、旅館やホテルになどを舞台にした怪談話というのは多いですよね。
自分の友人の中にも、ホテルに宿泊したらまず飾られている絵の額の裏、
ベッドの下などを見て御札を探す、という人がいます。
「実際に御札を見つけたことがあるのか」と聞いたら、

「何度かはある」と答えていましたが、この人は旅行が仕事(観光ライター)
みたいなものなので、それで「何度か」であるならば、そんなに
多くはないんでしょう。大型ホテルであれば、年間の のべ宿泊者数は
かなりの数になるはずで、一つの市の人口ほどに達するでしょう。



ですから、そこで亡くなった人がいたとしても、
いちいち御札を貼るなどの対応はしてないんでしょうね。
さて、自分は宿そのものを主体にした怪談というのはそれほど多くは
ないんですが、温泉がテーマになってる怪談はけっこうあります。

関連記事 『垢嘗』  関連記事 『蛇湯』
などがそうですが、この中で「垢嘗」は妖怪が出てくるものの、
内容的には循環温泉施設をテーマにしたけっこうハードなものですし、
「蛇湯」は、かなりの部分自分の体験が取り入れられています。

幽霊部屋見分け方 旅館

温泉地の怪談として有名なのは、これはだいぶ昔(昭和30年代前半)に、
作家の遠藤周作氏と三浦朱門氏が熱海の宿で体験した話で、
二人が同時に「私はここで・・・死んだのです」と枕元でささやく声を聞き、
座り込んだ男の幽霊を目撃して逃げ出しました。

そして2人がそれぞれ別々に別のメディアに作品として発表し、
そのことを週刊誌が取り上げて評判になったんですね。まあ他の実際の
幽霊事件同様に、検証しても幽霊実在の証拠はつかめないんですが、
長旅の疲れ、俗に「枕が変わる」という普段とは異なる眠るときの条件、

温泉の湯の効能などが相乗効果をあげて、
幽霊を見やすい環境にあったとは言えるのではないかと思います。
自分は残念ながら零感ですので、一度も幽霊を目撃したことは
ないんですが、いろんな人の話を総合すると、



青森の恐山内にある温泉が幽霊が出るという評判が高いようです。
ただしここは日本有数の霊場ですので、怖い幽霊というよりも、
「湯につかってゆったりした気分で窓の外を眺めていると、
外を行きかう人に交じって、亡くなった人の姿を見てしまう」

といった内容になっているようです。ここは自分も行ったことがありますが、
湯船のある板作りの小屋が4つほどあったように記憶しています。
確かに外には普通に観光客が歩いていますので、
ちょっと落ち着かなかったですね。

恐山温泉


温泉には神社が付随していることがあり、その御祭神は、
大己貴(オオナムチ)神(大国主命)と少彦名(スクナヒコ)神
が充てられている場合が多いようです。この2人が日本各地を回って、
数々の温泉を発見したと言われています。あと弘法大師をはじめとする
昔の高僧が開いたと言われる場所も各地にありますね。

自分としては、幽霊は見ないものの、温泉が持っている力を感じることは
あります。ある種のパワースポットなのではないでしょうか。
地の底からガスや湯が噴出してくる力が伝わってくるんだと思います。
特に湯の沸出量が多いところで、強くそれを感じます。

岩盤浴でも有名な秋田県の玉川温泉などがそうでした。
ただ、そういうところは硫化水素などの火山性ガスの危険があり、
実際に死者も出ていますので、散策などの際は十分お気をつけください。
では、今回はこのへんで。

玉川温泉