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今回はこういうお題でいきます。オカルトブログらしい内容
ですね。さて、みなさん、セミは英語で cicada(シケイダ)です。
では、セミの鳴き声は英語でどう表現するでしょうか?
これ、じつはどこでも通用するような単語はないんですね。

どうしてなんでしょう。よくある説明としては、日本人は
世界の中でも特殊で、虫の鳴き声を「声・言葉」として
左脳で聞いている。松尾芭蕉の名句に、
「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」がありますよね。

素数ゼミ
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これに対し、多くの外国人は、セミの鳴き声などは「雑音」
として右脳でとらえている。だから、セミの声を表す
擬音語がないのだ・・・ まあ、これがどこまで本当かは
わかりません。一般に英語ではブンブンというような雑音は
bazz が使われることが多いですね。

さて、素数ゼミ(周期ゼミ)の話は有名ですので、ご存知の方も
多いと思います。素数は、1とそれ自身以外に約数を持たない
数ですね。で、アメリカには100種以上のセミがいることが
知られていますが、その中で、Magicicada 属に属する複数の種は
13年、または17年周期で成虫になり、大量発生します。

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17年周期のセミが3種、13年周期のセミが4種いて、
13と17は素数なので素数ゼミ。なぜそうなっているか。
これはもちろん、種にとって生存に有利だからでしょう。
一つの説明としては、素数年での同時発生は、

やはり数年周期の生活環を持つ捕食者や寄生虫が同期して
発生する可能性を抑えられるというものです。例えば4年周期で
大量に生まれる寄生虫と成虫の生存期が重なりにくい。
もう一つ、日本人の生物学者、吉村仁氏は、他の周期をもつセミの
種と交雑しないため、と説明しています。

ジュリアス・シーザー
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さて、シケイダ3301の話に入ります。2012年1月、アメリカの
ネット掲示板に、「われわれは賢者を探している。このテストに
答えてほしい」という英語のメッセージが投稿されました。
メッセージの最後に3301とあり、これが投稿者名のようです。

このメッセージとともに、不気味なセミの画像がアップロード
されていたので、世界のネットユーザーから「シケイダ3301」と
呼ばれるようになり、謎解きが試みられました。
その中の一人が、スウェーデン人のコンピューター・アナリスト、
ジョエル・エリクソンという男性。

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彼はコンピュータやネット関連の専門家です。彼はまず、
セミの画像を解析して、テキストが隠されていることをつきとめます。
テキストには、ローマ皇帝のシーザー(カエサル)の語が含まれて
いました。シーザーは「シーザー暗号」を使ったことで知られています。

シーザー暗号は、例えば「あいう」を「えおか」というようにずらして
構文する簡単なもので、エリクソンが一見無意味に見えるテキストの
文字列をスライドさせてみると、あるホームページのURLが浮かんで
きました。しかし、そのページにはアヒルのデコイの画像と、
「引っかかったな、どうやら君には無理だったようだ」という

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小馬鹿にしたメッセージがあったんですね。しかしここでエリクソンは
あきらめず、そのメッセージを解読し、中にマヤ文明の数字が暗号化
されているのを発見します。それをヒントに、文章を再構成すると、
アーサー王伝説に関わる詩「アグリッパ」が出てきました。それと
カモの画像のブックコードを組み合わると、電話番号になったんです。

もちろんかけてみました。すると「よくここまでたどり着いた。
最初のセミの画像に含まれる3つの素数をかけ合わせた場所で
待っている。その一つは3301」という声が流れてきたんです。
セミの画像の素数は、ピクセル数でした。縦509、
横503ピクセル。かけ合わせると、845145127。

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この数字で検索すると、巨大な時計と蝉の画像が表示されている
サイトが出現。ここまでたどりついた人はかなりいました。
時計はカウントダウンを刻んでおり、1月9日に数字が0になると、
世界14ヶ所のGPS座標が表示されたんです。場所は、アリゾナ、
カリフォルニア、パリ、ソウル、ワルシャワ・・・

そこへ行ってみると、またセミの画像とQRコードが描かれたポスターが
貼られてあり、コードを読み取ると「君たちはあまりに多くの
情報を漏洩させてしまった。われわれが求めるのはベストの人間で
あって、その後を追いかけるものではない。最初の数名しか報酬は
得られない」協力して謎を解いたのではダメだということでしょう。

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さてさて、このシケイダ3301の正体について、CIAなどの諜報機関が
優秀なハッカーなどの人材を探した説、何らかのカルト宗教団体が
行ったという説。ヴァイラルマーケティングのテスト説、
たんなるイタズラ説などが出されています。

イタズラにしては大がかりですが、ネット技術は必要なものの、
意外にお金はかかっていません。世界14ヶ所にポスターを
貼ったのは、ネットで知り合った協力者がいればできることですよね。
ということで、みなさんはどう思われますでしょうか。
では、今回はこのへんで。
 

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