キャプチャ

今回はこういうお題でいきます。まあこれも、ほめられたものでは
ありませんが、オカルトの範疇に入るでしょう。
さて、不幸の手紙ですが、この歴史はたいへんに古く、世界的には
1500年以上前からあったことがわかっています。

これが日本に伝わってきたのが明治以降、郵便制度が始まってからです。
まあねえ、さすがに不幸の手紙を飛脚に持たせるというわけには
いかなかったでしょうからね。一説には、海外の英語圏で流行していた
「幸運の手紙」が日本で最初に流行したのが1922年(大正11年)、
外国に知人がいる上層階級から広まったという話があります。

不幸の手紙とは、「この手紙と同じ文章で、あなたの友人○人に出さないと
不幸になります」というスタイルで送られてくる悪意のある手紙のことで、
ほとんどが差出人不明です。たちの悪いイタズラなんですが、
中には不幸になりたくなくてしかたなく出した人もいるでしょうから、
そういう意味では被害者と言えるかもしれません。

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不幸の手紙は、つのだじろう氏の漫画、『恐怖新聞』でも取り上げられて
ましたね。不幸の手紙が送られてきた女子生徒たちが、主人公に
相談するのを不愉快に思った同級生が、「小指を切って血を手紙に垂らし、
自分が憎む同級生に送れ」という内容の不幸の手紙を送る・・・
といった内容だったと記憶しています。

さて、この不幸の手紙、デジタル化にともない、チェーン・メールという
形に変わりました。また手口も巧妙化し、「○○が殺されたので
犯人を探しています」といった形に変化しましたが、
本質的な部分は変わりありません。

さて、ここからは「折り鶴さん」という都市伝説をご紹介します。
ご存知の方も多いでしょうが、不幸の手紙と共通した部分のある
内容です。 大学進学のために地方から上京し、一人暮らしを始めた
○子さんは、ある夕方、最寄り駅の前に机を出し、
呼びかけをしている4.5人の中年女性を目撃します。

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彼女らは、「これから心臓手術を受けるかすみちゃんのために折り鶴を
折ってください」と通行人に訴え、大学で福祉を専攻し、
ボランティアにも積極的だった○子さんは、足をとめてしまいます。
○子さんがその場で鶴を折ると、女性たちは感謝して、

後でお礼の手紙を送りますから、住所氏名を記帳してくださいと
言われるんですね。少しとまどったものの、ノートにはすでに
多数の名前があったので、まあ大丈夫かと思い、
そのとき、携帯電話の番号まで書いてしまうんです。

それから数ヶ月がたち、すっかりそのことを忘れていましたが、
突然、○子さんの携帯に、中年女性の強い口調で、
「何をしているの。かすみちゃんが亡くなってもいいのか。
明日までに折り鶴を10個、〇〇まで送りなさい!」
こういう内容の連絡が来たんですね。

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○子さんがとまどっていると、女性は「かすみちゃんに早く元気に
なってもらいたいでしょ!」と一方的に言って電話を切ってしまいます。
さすがに怖くなって、いったんは着信拒否をしたものの、
それから次々に違う番号から「明日までに折り鶴を20個つくりなさい。
こっちは住所も知ってるんだからね」と電話がかかってくるようになります。

○子さんが携帯の番号を変えても事態は変わりませんでした。
どういうわけか、やはり次々に同じ内容の電話が違う先からかかって
くるんですね。○子さんはノイローゼになって夜も眠れなくなり、
学校にもバイトにも行けなくなってしまいます。

実家に相談をすると、すぐに両親が上京して部屋に入ると、
○子さんは痩せてやつれはて、部屋の隅にうずくまって震えていました。
そこで、両親は○子さんを実家につれ戻し、近所の心療内科に入院させます。
○子さんが入院したのは2人部屋で、先に摂食障害で療養しているという
30代の女性がいました。

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この女性は○子さんに優しく話しかけ、病院生活のアドバイスなどを
してくれ、投薬や点滴の効果もあって、○子さんの精神状態は
だんだんに安定してきました。さらに地元の親戚や友人たちも
見舞いに来てくれ、2週間ほどで体調はもとに戻ったんです。

で、いよいよ退院となり、○子さんは同室の女性にお世話になったお礼を
述べると、女性はベッドから体を起こし、満面の笑顔で、
「よかったね。これでまた かすみのために鶴を折って
やってくれますよね」こう言ったんです・・・

さてさて、なかなか怖い話です。この女性たちは何かの宗教団体なのか、
それとも○子さんを精神的に追いつめようというのが目的なのか。
はっきりしたことはわかりません。彼女たちの要求は、
ただ「折り鶴を折れ」ということだけだからです。

携帯電話とネット社会の底にある不気味さがよく描けている話だなあと
思います。これは、ネット発の怖い話として2015年頃に
大学生の間で広まったものです。みなさんも十分にお気をつけください。
では、今回はこのへんで。