mjnihhhh.jpg

 

今回はこういうお題でいきます。静御前といえば、源義経の愛人として

有名な女性ですが、いったいどのような生涯だったのか? これをご存知の

方は少ないでしょう。ただ、『吾妻鏡』に登場することから、実在の

人物だったと考える人が多いと思われます。

 

さて、この静御前、人気漫画である『ドラえもん』と関係が深いといえば、

驚かれる方もおられるかもしれません。『ドラえもん』に出てくるヒロイン

静香ちゃんこと「源静香」は明らかに静御前を意識してつけられたんでしょう。

 

さて、静御前の前半生はよくわかっていません。ただ、義経と出会ったとき

白拍子であったと残ってはいます。白拍子とは巫女的な女性で、今様などの

歌唱に合わせて舞を見せ、後には遊女化したとされています。

 

nnh.jpg

 

何歳で義経と出会ったかはわかっていませんが、おそらく年若かったと

想像されます。雨乞いの儀式で舞を舞ったところを義経に見初められた

とされていますね。

 

この頃の義経は、兄の頼朝と出会ったばかりで、源氏の棟梁、頼朝の命を

受けて活躍していた頃であり、たいへんな勢いでした。しかし頼朝に

猜疑心を持たれ、対立して奥州に逃れてそこで戦死します。

 

この前の段階として、義経は九州に逃れて体勢を立て直そうとするんですが、

途中で船が難破し、やむなく吉野の山中に逃れます。しかし吉野山は

女人禁制であり、義経は静御前と別れることを決断し京に帰そうとします。

 

nnnhy.jpg

 

ですがその途中で、静御前は従者に裏切られて捕らえられ、鎌倉に送られて

しまうんですね。ここで頼朝から厳しい詮議を受けるんですが、義経に

ついて口を割ることはなく、頼朝は静が白拍子出身と知っていたので、

舞を見せろといいます。

 

そこで詠まれたのが有名な2首の歌。

・しずやしず しずのおだまき くりかえし 昔を今に なすよしもがな

・吉野山 峰の白雪 踏み分けて 入にし人の 跡ぞ恋しき

 

おだまき

 

lllok のコピー 2

 

2首目のほうの意味はわかるでしょう。1首目のしず(倭文)というのは織物の

種類で、自分の名前の「しずか」とかけているわけです。おだまきは苧環

と書き、糸をつむいで巻いたもの。しず(倭文)を織るおだまきの糸を

たえずくり出しているように、いつまでもずっと嘆いていても、

今を昔に戻すことはできないという意味です。

 

これを聞いた頼朝は激怒しましたが、妻の北条政子の「自分でもそう

歌を詠む」というとりなしによって罪を免れることになります。

ただ、このとき身ごもっていた義経の子は男子であったため、

鎌倉の由比ヶ浜に沈められ、静は許されて京に帰ることになります 。  

 

義経

 

kkoiiiuuuuu.jpg

 

静の文献上の消息はそこで途絶えてしまい、一説には自殺したとも

病死したとも、母親の故郷である奈良県に帰ったとも、

奥州平泉で亡くなった義経の後を追って奥州に向かったという

 

説もあり、新潟や福島までたどりついてそこで亡くなったという

終焉の地の伝説が各地に残っていますが、信憑性は高くありません。

あまりに昔で、はっきりしたことはわからないんです。

 

さてさて、ということで、静御前の生涯について見てきました。なにぶん

資料が少なく、確実なことはほとんどわかっていませんが、そのあたりが

歴史のロマンかもしれず、想像力をかきたてるものがあります。

では、今回はこのへんで。

 

ggtcccc.jpg