香辛料のオカルト | 怖い話します(選集)

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今回はこういうお題でいきます。みなさんは香辛料

(スパイス)というと、何を思い浮かべられるでしょうか。
日本だとまず、胡椒、唐辛子、山椒、こんなところじゃ
ないでしょうか。Wikiで香辛料の項を見てみますと、

「調味料の一種で、植物から採取され、調理の際に風味や
色を出したり、臭みを消したりするものの総称である。
食事をおいしくしたり、食欲を増進させたりする」
と出てきます。うーん、調味料の中で塩は植物由来では
ないので、これは香辛料と言わないんでしょう。

あと、ハーブという言葉もありますが、スパイスとどう
違うんでしょうか。じつはこれ、香辛料についての
世界的な定義ってないみたいです。ですから、カレーに入ってる
ターメリック(ウコン)などは、スパイスと呼んでも
ハーブと言っても間違いではないわけです。

さまざまなハーブ


ただ、どちらかといえば、スパイスは実や根を原料にして
作るのに対して、ハーブは葉が用いられることが多いです。
それと、ハーブには薬用のイメージが強いかもしれません。
それから、日本には薬味という言葉もあり、ネギ、シソ、
生姜、わさび、海苔などのことを言います。

ネギもわさびも味や香りの強いものですが、これらをスパイスと
呼ぶことはないですよね。ですから、日本に古くから
あったかどうかでも、呼ばれ方が違ってくるんじゃないかと
思います。ということで、ここからはスパイスもハーブも
ごちゃまぜにして書いていくことにします。

香辛料の代表 唐辛子 南蛮とも言う
あsd

さて、では香辛料のオカルトにはどんなものがあるか。
自分がまず思い浮かべるのは「魔女の鍋」です。
『ハリー・ポッター』のシリーズにも魔法薬学という科目が
出てきていて、生徒は自前の鍋を用意しなくてはなりませんでした。

西洋魔術でよく使われる材料には、マンドラゴラ(ナス科)、
ドクムギ(イネ科の雑草)、ドクニンジン(セリ科の有毒植物)、
ベラドンナ(ナス科の有毒植物)、ケシ(ケシ科、アヘンの原料)、
ウイキョウ(セリ科 英語でフェンネル)、ヒヨス(ナス科、致死性の猛毒)
イヌホウズキ(ナス科 有毒)、スベリヒユ(スベリヒユ科)、 


   
アニス(セリ科 アブサンなどの風味づけに使われた)
などがあります。こうしてみるとナス科の植物が多いですね。
ほとんどが有毒で、幻覚作用があります。これらに硫黄などの
鉱物、動物の体の一部などを混ぜることによって、
魔法の惚れ薬や堕胎薬などをつくるわけです。

さて、次は映画の話。ローマン・ポランスキー監督、
1968年のアメリカ映画『ローズマリーの赤ちゃん』では、
主人公の女性が、夫婦でニューヨークの古いアパートに
引っ越してくるんですが、庭いっぱいにハーブが
植えられているシーンが最初に出てきます。

子どもが欲しかった主人公は、計画的に子作りを進めますが、
妊娠が明らかになると、アパートの住人たちはアニスのにおいのする
ウエハースや、精がつくというハーブドリンクを勧めてきます。
古い映画なのでネタバレでもいいでしょう。このアパートの住人は
全員が悪魔崇拝者で、主人公に悪魔の子を産ませようとしている。

っっd

みなさんはアニスはお好きでしょうか。独特のにおいがしますよね。
あれ、癖になるんです。自分は最初、なんだこれ、と思いましたが、
飲んでいるうちにやみつきになってしまいました。
ペルノやアニゼットといったリキュールはちょくちょく飲みます。

アニスの香りは悪魔の香りなどとも言われますが、          
中世ヨーロッパでは、キリスト教の修道院がそれぞれ独自の
調合でハーブリキュールをつくっていて、それには
アニスも含まれます。フランスのカルトジオ修道会の
シャルトリューズ酒などが有名です。

マンドラゴラ(マンドレイク)
キャプチャ

さて、スパイスだと何があるでしょうね。あ、そうだ
『不思議の国のアリス』にコショウが出てきてました。
うろおぼえですが、アリスが公爵夫人の屋敷の台所にいくと
召使いが料理をつくっていて、どんどんどんどんコショウを入れる。

で、アリスも公爵夫人も抱いている赤ん坊も何度もくしゃみをする・・・
アリスは赤ん坊がかわいそうになって外へ連れ出しますが、
なんと赤ん坊はブタに変わってしまい、森の中に逃げていく。
たぶん鍋の材料だったんでしょう。

キャプチャfffg

コショウは中世ヨーロッパにおいては大変な貴重品で、
熱帯産なので栽培はできず、輸入にたよるしかありませんでした。
当時は食品の冷凍技術がなく、大量のコショウをふりかけて
保存食にしていたんです。コショウの実の粒が通貨の代わりに
なっていたこともあります。

さてさて、最後まできました。何にでもオカルトはあるもんですね。
魔女の鍋のレシピなんかは、もう少し深堀りして
書きたかったんですが、またの機会もあるでしょう。
では、今回はこのへんで。