今回はこういうお題でいきます。当ブログはオカルトを専門に
してますので、いちおうオカルトのすべてのジャンルを扱って
いるわけですが、UFO関連の記事は多くはありません。
そのことで、ときどきお叱りを受けたりするんですね。
これは何でかと言いますと、まず、自分があまりUFO分野が
得意ではないこと。UFOについての歴史はひととおり知ってますが、
なかなか個人的に深く掘り下げようという気が起きないんです。
どうしても後回しになってしまいます。
もう一つは、UFO関連の話題は日本ではあまり盛り上がって
いないこと。オカルトニュースのようなものを見ても、
UFOについての記事は少ないですよね。ただし、海外は
事情が違います。ほとんどの国で、心霊やUMAと比べて、
一番ニュース数が多いですし、研究者もたくさんいます。
「ケネス・アーノルド事件」のフライング・ソーサー
これ、なぜなんでしょうねえ。昭和の時代に南山宏氏や
矢追純一氏がテレビ特番をやりすぎたせいもあるかもしれません。
それと、日本では陰謀論がそれほど流行っていないことも
関係があると思います。海外では、UFOと陰謀論は深く
結びついている場合が多いんです。
例えば、アメリカ政府は密かに異星人とコンタクトを取っており、
その指示を受けて政治を行っている、みたいな話。
そのあたりをテーマにした映画が、『メン・イン・ブラック』の
シリーズですよね。UFO事件があった後に、黒服を来た
所属不明の男たちが現れて、証拠を隠滅していく。
矢追純一氏
まあ、都市伝説なんですが、アメリカのアンケート調査では、
アメリカ人の56%がUFOを信じていて、45%は、
地球外生命がすでに地球に来ていると考えている、という
結果が出ていて、「幽霊を信じる」よりも数が多いんです。
ちなみに、日本だと20%もいかないといったところ。
で、信じる人が多いとどうなるかというと、それだけで
食べていける専門家が出てくるということです。例えば、
スコット・ウエアリング氏やリチャード・ホグランド氏、
他にも何人も名前をあげることができます。
これらの研究家は、ネット、TV番組、動画サイト、本などで
つねに様々な情報を発信し、収入を得ています。でも、
日本にはそういう人はいないですよね。別に本業があって、
余技としてUFOについての発言をしている人ばかりです。
だから情報量が少ない。
仙台上空の未確認飛行物体
さて、UFOにとは、「unidentified flying object」の略
なのはご存知だと思います。日本語訳は「未確認飛行物体」。
これ、アメリカ空軍の公式用語なんですね。当初は、UFOは
「ユーフォー」と発音されていたようですが、現在はアメリカ、
イギリスのどちらでも「ユー・エフ・オー」と読みます。
日本では1960年代までは、「Flying Saucer」の訳語である
「空飛ぶ円盤」が使われており、UFOの語が定着したのは
70年代になってからです。ちなみに、ピンクレディーの曲が
リリースされたのが1977年です。
UFOの定義としては「何であるか確認されていない飛行する物体」
のことで、つまり、確認されたとたんにUFOではなくなる。
UFOの候補としては、大きく4つがあげられます。
① 運用者不明の既知の航空機 これには飛行船や実験中の軍用機
なども含み、飛行計画が通報、周知されていないもの。
② さまざまな飛行物 この範囲は広く、宇宙人の乗り物から、
個人が趣味で飛ばしたドローン、風船、舞い上がったビニール袋、
落下する人工衛星、車のヘッドライトが雲に写ったものなど、
多種多様です。あと人工物ではありませんが、アメリカ空軍の
分類では、隕石もこれに含まれます。
アメリカ ロズウエルのUFO博物館
③ 未確認の生物 これは鳥や昆虫の集団などレアケースです。
④ 未確認の自然現象 発光体、ガス、惑星などですね。
金星が誤認されたりすることもよくあるようです。
ということで、UFO=宇宙人の乗り物という認識は間違いなんです。
で、多くの場合、正体が判明してUFOではなくなりますが、
一部、判明しなかったものがUFO事件として記録されます。
字数が残り少なくなってきましたね。UFOはニューエイジ思想や
スピリチュアルとたいへん親和性が高く、キリスト教の神の
代わりとして、人類より高次の存在である宇宙人(異世界人・未来人)と
その乗り物のUFOを想定することが多くなってきました。
有名なコンタクティであるアダムスキー氏
宇宙人は人類の現状を憂えてメッセージを発信している。
それを捉えることができるのが、コンタクティという存在である、
みたいな感じです。まあ、図式としては、神と預言者の関係と
ほとんど変わらないんですが。あと、これは麻薬による
トリップ体験などとも関係があります。
さてさて、書いてみるとやはり、ほんのさわりしか説明できません
でした。怪談にもUFOものと呼ばれる分野があり、自分も、
「ムーンチョコの話」など いくつか書いてますが、怪談の場合、
大事なのはSFっぽくならないようにすることです。
では、今回はこのへんで。