昔の身体の使い方の指導方法で
「足の親指で蹴る」
あるいはもう少し付け根の
「母指球で蹴る」
というのがあります
やってみると
力強く押し出して
前に出る感があります
筋力系の動きであれば
これがトレーニングにもなるし
それで良いと思います
私は脱力系を目指していますので
蹴らないで進む方法を実験中です
「蹴らないで進めるの？」
と多くの方は思うでしょうね
30年ほど前に高岡英夫先生の
ワークで学んだ
「ジンブレイド」
という身体意識があります
経絡の腎経に似たラインであること
刃のような身体のキレを出す装置であること
これが「ジンブレイド」の名前のルーツです
守秘義務があるので具体的な練習方法は
公開出来ませんが重心がこのラインを
通ることで身体が一拍子で移動できます
何故、親指で踏みしめないか？
実はこの動きはブレーキをかける動きなんです
まず真っすぐ立った状態で
母指球を踏みしめて地面に押し込んでください
身体は後ろ側に倒れますよね？
いやいや歩く時は
身体の後ろで着地するから
蹴ることが押し出しになるはず！
と思いがちですが
歩く時に足が着地するのは
身体の真下か、やや前です
それも重心がある足首あたりが
真下か、やや前に来るので
親指は身体より前です
親指で地面を押せば
身体を後ろに倒す力が発生します
母指球を身体の真下につけるなら
つま先立ちかハイヒールを履くか
前傾姿勢になるかになります
それでは進めないから
全身の力を使って
無理やりバランスを作って
進んでいるのです
歩きに力強さを感じるのは
そのせいです
高岡先生がジンブレイドの見本として
教えてくれたのが見返り美人の絵でした
着物がはだけない足運びで
高速移動できた江戸時代の日本人
親指や母指球はむしろ
抜いて使うことが日常だったようです
しかし脳は「力を入れる」記憶が
根付くように出来ているので
抜こうとすると他のところに力入ってしまいます
最初は一瞬だけ親指や母指球を
踏みしめてから抜くところからが良いですね
私も長いことかけて作ってしまった習慣を
変えるよう日々鍛錬中です
この動画では親指を踏みしめると
肩や腰に影響が出ることを解説しています↓
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