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【エルの社会冒険記】

『上手に自分の病と冒険する楽しさ』



プロのスポーツ選手において最も重要なことは


強靭な精神力





それを彼は決して欠いていたわけではない・・・・・・・・。



誰にでも起こりうる、身近な存在の不幸。





それは、私たちがAチームにあがり

国内のトーナメント 準決勝のときに起こった。


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ヴォルフ「母親が倒れた・・・、もう長くはないとわかってはいたが、

いざ目の当たりにすると、自分が何のためにフットボールを続けてきたかわからなくなる。」



フランチェス「おふくろさんがいつも応援してくれるからここまできたんじゃないのか!?

もしかすると、数年ぶりに国内のタイトルを取れるかもしれない!その栄光・誇りのために

頑張ってきたんだろ!?」



ヴォルフ「たしかにその通りだ、しかし、一生を通じて顔を合わせて話すのもこの場面しかないとなると

なにが大切で、なにが自分の中心にあるか、はっきりとわからなくなる・・・。」





(命の重さは人それぞれ等しく感じる、しかし時間やタイミングはコントロールすることはできず、またそれも

平等に訪れることはないのだ、、、私はこの経験を通じて深く学んだ。)




(彼は、準決勝の試合に出ることは選択せず、おふくろさんのいるドイツに帰国・・・。)




(そのときの彼はいまでも、正しい選択をしたと私は思う・・しかし、これほど理不尽なことはないと

私は思ったのだ。




そう、彼を待っていたのは   穏やかな表情で眠る母の姿・・・・


しかし、すでに息を引き取っていた。。。)



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エル「それからその人はどうなったの??」



フランチェス「引退したよ・・・・・

そればっかりは、正しい選択だったとは今でも思っていない。」



エル「よほどショックだったんだね、僕はそういう時にどうするんだろう・・・。」



フランチェス「人の死は、人生を変える。

それを良い方向にさせるのか?わるい方向に進ませるのかは本人次第だ・・・。

あのとき、彼がフットボールを続けていれば、きっと歴史に残る名選手にたっただろう。

今更悔やんでも仕方がないが。」


エル「フランチェスもお母さんを亡くしているよね??そのときどうしたの?」


フランチェス「私は乗り越えてフットボールを続けたよ・・・・最も、【名選手】にはなれなかったがw」


エル「でも、【名コーチ】だとは思うよ!僕を救ってくれた・・・それから、お父さんみたいなこともたくさんしてくれた

し!その【教官】と呼ばれた人に会ってみたいな~~」


フランチェス「私もそれから、手紙での交流はあったが実際にあったのは、その準決勝の試合前が最後だった

な・・・。今度一緒に訪ねてみるか?!」


エル「うん!」


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人の一生はかけがえのないもの、、だが、

今過ごしている時間は誰にとっても【今】であり、違う選択をしたとしても【今】であることには変わりない。

こういった経験を通して、私はたとえ後悔しても精一杯生きようと思う。





see you next match...........................................................................................................................................


フランチェス「あの選手は
ほんとうにすごかった、戦術やフォーメーション、選手の特長を掴むのは本当にピカイチだった。」




エル「そんなすごい人がいたなんて僕は知らなかったなぁ!」


フランチェス「そうだろうさ、トップリーグにいたとはいえ、彼のプレー自体は光を放つ系統のものではなく、どちらかと言えば周りを最大限に活かすものだったからなぁ」




エル「でも、その人のおかけでフランチェスは※3 Aチームに上がることができたんでしょ??」


※3 Aチーム=クラブの主戦力



フランチェス「そう、あれは…………」




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ヴォルフ「リザーブも大分充実してきたな、この分だとAチームとの選手の
入れ替えもありそうだ。」




フランチェス「ケガや不調でなかなか試合で結果を残せない奴らと替えてくれりゃ、アピールのチャンスを今の俺なら最大限に活かせるだろうな。」




ヴォルフ「まぁ、そう言うなフランチェス、クラブとしては全体の向上を図ることができればいいんだ。

不調やケガの選手たちも休養や自分を見つめ直す機会が必要なんだよ。」



フランチェス「おまえはほんとに選手ってよりお父さんじゃないかw


まぁ、プレー中はピッチにコーチがいるみたいで助かるけどな。


リザーブのコーチも頼りにしているみたいだしなぁ。」



ヴォルフ「彼は彼なりにしっかり素晴らしいコーチへの道を歩んでいる。

考えも、発想も優れている、ただ判断に少し欠けるだけで、
自信さえつけば、トップの監督だって務まるだろう。」



フランチェス「おうおう、教官からお褒めの言葉とは、なかなかのコーチなわけね。


俺は監督とかにはなるつもりはないからな~その辺はよくわからないよ。」


ヴォルフ「そうか、引退後のことは考えているのか?」



フランチェス「ずーーっと、現役よ!
フットボールができなくなったらそんときは、死ぬしかないなw
あんたは考えてるのか?」



ヴォルフ「私は田舎の母が身体が弱く心配なんでな、今でもできたらそばにいてあげたい。」



フランチェス「おふくろさんがかぁ……」



。。。。。。。



(彼がフットボールを生き甲斐にしていることは聞かなくてもわかった。
選手が誰も問題や悩みを抱えている。

それは、他の選手とも比べものにならないくらい彼には大きなものだった。)






see you next match..............


チームに合流したヴォルフ。



彼がなぜドイツのクラブから売りに出されたのか、フランチェスは共に過ごしている間に彼の口から聞かずとも理解した。



それは、並の監督よりも選手の
特長と気持ちを掴むことに長けていたからだ、

当然※2リザーブの監督よりも戦術やフォーメーションの組み立てはうまく

※2リザーブ=2軍のチーム

今まで光を浴びることのなかった選手たちも彼のアドバイスにより

輝きを放つことができるようになった。


おそらく、自分の立場を危ぶまれそれを守るために、なんらかの形でヴォルフを追放したのだろう。



そんなことから、リザーブの監督も彼の戦術を学び、素直に自分のスキルアップのために慕うようになった。



選手たちからはいつのまにかヴォルフは『教官』と呼ばれるようになった。