地球誕生を生命の誕生の時と考えれば、今、自分がこの世にいるということは、46億年もの間、一度もDNAが途切れずに受け継がれてきたということだ。

 

しかも、その遺伝子情報の中には、何百万人もの直系の祖先の経験や思考が詰まっているはず。

 

今、このような容姿でいることの意味、また、どんなことで悩み、何を求めているのか。

 

それを解明することこそ、自分に受け継がれたDNAの悲願なのかもしれない。 

 

今、不運に見舞われたり、病を得たり、人間関係で悩んでいることも、その解決方法を見つけることが、それを体験できずにこの世を去った祖先の悲願ではなかろうか。

 

そう考えれば、今の自分を否定するというのは祖先全員を否定することになる。

 

自分が生まれながらに持っているスペックは、紛れもなくDNAに組み込まれていたものだろう。

 

まずはそれに感謝せずにいられるだろうか。 

これまでのいきさつを箇条書きにしてプリントアウトし、娘同伴でいざ弁護士事務所へ。

 

アラフォー独身弁護士に会うのは離婚調停以来・・・と言いたいところだが、昨年バッタリ街中で再会している(笑)。

 

面談室にて、A4用紙3枚分からなる経緯をふんふんと読んだ弁護士は

 

 

「う~ん、これは契約不履行というか、債務不履行ですね」

 

 

こういうときにも”債務”を使うんだと関係ないことを思いつつ、公平な第三者が見てもそう思うなら、私の感覚はとりあえず法律上は間違ってないということでひと安心。

 

しかし今、私が問題視しているのは、顧問の言う「あなたからも講師に直接気持ちを伝えないと」という部分。 

 

しかも、顧問は娘に

 

 

「講師が来たら、最初に” 少しお時間いただいてよろしいでしょうか?”と聞いて、自分の気持ちを伝えた後、最後は”よろしくお願いします”と言うのよ」

 

 

と指導たらしい。

 

なんじゃそりゃ?

 

一体、娘に何を言わせようとしているのか。

 

契約不履行の相手に対して

 

 

「レッスンをしてくだると言っていただいたのに、こちらからお断りしてすみません」

 

 

とでも言わせたいのか。

 

それとも

 

 

「レッスンをしてくださると言ったのに全然してもらえなくて、先生への信頼もやる気も失せました」

 

 

と言っていいのか!

 

だとしたら、最後の”よろしくお願いします”はどういう意味なんだ!?

 

さらに顧問は娘に

 

 

「講師に伝えることを下書きして持って来て

 

 

と言ったというので、まずはそれを阻止する。

 

親も子も納得してないことを、相手が先生だからといって盲従はできないからだ。

 

そこで、顧問宛てに手紙を書くことにしたのだが、二行足らずの文章に30分以上も推敲を重ねる弁護士と私。

 

隣りに座っていた娘は、眼鏡の奥の子パンダのような目に涙を溜めならがあくびを噛み殺していた。 

 

(つづく)