11月上旬に東京ビッグサイトで開催された東京モーターショー2015にて。
橘 あきさん=三菱電機ブース。
三菱グループの一員で日本を代表する総合電機メーカーの三菱電機さん。
家電はもちろん、重電、人工衛星、宇宙・防衛分野に至るまで幅広く手掛け、
防衛におけるエレクトロニクス分野では防衛省との契約実績トップを誇ります。
ただ、一般消費者にはエアコンや冷蔵庫・家庭用映像機器等でお馴染みの筈。
(現在もTVコマーシャル等でよく目にするエアコンの「霧ヶ峰」等が有名かも)
自動車関連でも数多くの技術を誇り、近年は環境対応型技術に注力していて、
前回の東京モーターショーでは、それらにフィーチャーした出展内容でした。
今回の出展は「環境」と並ぶ重要課題である「安全」に大きくフィーチャー。
「Feel the EMIRAI」というコンセプトを掲げて、ブースを展開していました。
予防安全・運転支援等の技術を2台の「EMIRAI3」コンセプトカーを通して紹介。
「EMIRAI3×AUTO」は前方監視カメラや超音波センサー・周辺監視カメラに加え、
ロングレンジ超音波センサー・ミリ波レーダー・準天頂アンテナ等を装備して、
概念に留まらず実際に走行できる自動運転コンセプトカーとして開発しました。
「EMIRAI3×DAS」はHMI技術・ドライバーセンシング技術・テレマティクス技術・
灯火制御技術等、次世代の運転支援技術を搭載し、安全・快適な運転に寄与。
より安全なドライブを実現する運転支援系コンセプトカーとして開発しました。
この2台のプレゼンをメインステージで行う一方、様々な未来技術を個別展示。
専門的イメージがありますが、一般来場者にも分かりやすい見せ方を工夫して、
家電製品のイメージとは大きく異なる最先端テクノロジー企業としての側面を、
国際コンベンションならではのクオリティで伝える事に成功していたようです。
出展ブースの規模や基本構成は前回(2013年)をほぼ踏襲していたようです。
メイン通路沿いに、2台のコンセプトカーと連動したプレゼンステージを設置し、
ステージと左右のコンセプトカーによってワイドに拡がる演出を楽しめました。
それらを来場者とほぼ同じ目線の高さにした事で、ブース前の一体感が増して、
プレゼン実施中は、メイン通路沿いの通行が滞るぐらいの盛況だったようです。
一方、その裏側に当たるスペースは、車両を含めた展示や総合受付を展開して、
使い勝手が難しい横長のブース内それぞれの役割を明確に視覚化していました。
ビジュアル面では、青・白・赤のトリコロールカラーを正面頭上部分にあしらって、
無機質に見えがちなブースの全体風景にアクセントを加えていたのが印象的で、
前回のブースと見比べると、パッと見の印象が少なからず変わったと分かる筈。
コンパニオンさん達のユニフォームも、前回のデザインから大きく変わって、
ワンピーススカートスタイルは継承しつつ、ベース色を前回の青から白に一新。
ステージの映像や展示車両を引き立てる為にブース全体の照明が控えめなので、
結果的に白ベースのユニフォーム姿が浮かび上がるように見えるという効果も。
デザイン的にはコンサバにも感じられるぐらいオーソドックスだと思いますが、
言い方を変えれば老舗の重電メーカーさんらしい普遍的な一着という趣きです。
アクセントとなるカラフルなスカーフの色を変えればイメージも大きく変わりそうで、
そんな汎用性の高さは、展示会に出展する機会が多い同社にとってプラスの筈。