康夫「もめてるね?」
太郎「何のはなし?」
康夫「あら、太郎ちゃん知らないの?朝日新聞と大阪府知事」
太郎「知ってるよ。総理大臣だもの。あっちこっちでもめてるから、どれのことかなと思ったんだよ」
康夫「なるほどねぇ。で、どうするの?」
太郎「どうもしないよ。大人の喧嘩なんだから」
康夫「な~んだ、仲裁するのかと思ったのに」
太郎「総理大臣は、そんなに暇じゃありません」
康夫「またまたぁ、毎晩夜遊びしてるくせにぃ」
太郎「あれは、食事をしに行ってるだけ。康夫ちゃんだって、晩御飯食べるでしょ?」
康夫「僕は、我が家で奥さんの手料理を食べるもの。毎晩、外食なんてしないよ。それに財布がもちません!」
太郎「お金の話は、やめようよぅ。世の中には、お金に代えられないものがいっぱいあるんだから」
康夫「そりゃあ、財閥の御曹司はいいさ。僕なんか、貧乏政治家の息子だから、とてもとても」
太郎「そうなの?けっこうお金持ちだと思ってたんだけど?」
康夫「やめてよ。マルサに目をつけられたらどうするの。ところで、本当に仲裁しないの?」
太郎「だって、口出ししたら言論の自由がどうたらこうたらって騒ぎだすじゃない」
康夫「それは表向きの話でしょ?」
太郎「まあね。美知子ちゃんとは、知らない仲じゃなし」
康夫「何か言ってきた?」
太郎「いや、何も。それに今回は、分が悪い」
康夫「ってことは?」
太郎「新聞が、反体制で民衆サイドであることに問題はない。知事を批判する記事を書くのも当然だろう。しかし、弁護士の資格を返上しろと言ったのは拙かった」
康夫「そうだね。知事の職務とは関係ないからね」
太郎「あれは、ただの個人攻撃。三流ペーパーのやることだよ。新聞社のモラルはどこへ行ったのやら」
康夫「ペーパーって林家じゃなかったっけ?」
太郎「はぁ?」
康夫「だから、林家ペーパー」
太郎「座布団、全部取り上げるぞ」
康夫「え~!けっこういけてると思ったんだけどなぁ」
太郎「全然、いけてない」
康夫「話題の人物を叩けば、売れるからね」
太郎「そこ!そこなんだよ。報道は、政治家と同じように清貧であるべきなんだよ」
康夫「どっちも違うと思うけどなぁ。特に太郎ちゃんは」
太郎「僕は、生れつきの金持ちだからしょうがない。これは、運命だからね」
康夫「まぁ、よしとしよう。しかし、新聞社も商売だ。売れなきゃ潰れる」
太郎「確かに。かと言って、政府が補助金を出すわけにもいかないしね」
康夫「出せばいいじゃん」
太郎「本気で言ってる?朝日新聞を新華社通信にしたいわけ?」
康夫「あぁ・・・そうか!金を出したら、どうしても影響するもんね」
太郎「でしょ?スポンサーは批判できないもの」
康夫「確かに!だったら、どうしようもないんじゃない?」
太郎「何かいい手はないものか?」
康夫「ない!」
太郎「あっさり言うねぇ」
康夫「それより、知事の気の短さもどうかと思うよ」
太郎「熱血漢だからね」
康夫「でもさぁ、法廷では、冷静に裁判官の心証を誘導しなきゃいけないんでしょ?」
太郎「感情に訴えるタイプなんじゃないの?」
康夫「そんなんで勝てるのかなぁ?」
太郎「だから、負けたのかもしれない」
康夫「あちゃ~。しかし、彼のの言うことにも一理ある」
太郎「どういうこと?」
康夫「しょ~ゆ~こと」
太郎「違う!使う場面が全然違う!」
康夫「あれ?お呼びでない?」
太郎「わかった。わかったから説明して」
康夫「裁判に負けたから弁護士の資格を返上しろと言うのなら、誤報をした新聞社は廃業しろって言ったのさ」
太郎「そりゃあ・・・正論だわな。いわゆる、自分のことは棚に上げてってやつだな」
康夫「そうそう、それにさ、そんな理由で弁護士が辞めていたら、日本中の弁護士はいなくなるし、検事も負けたら辞めろってことになると、検事もいなくなる。日本の裁判制度は崩壊してしまいますぜ」
太郎「やっぱり、新聞が書くようなことじゃないよね」
康夫「しかも社説で。浅はかだよね。こんなんで日本は大丈夫か?」
太郎「知らん!」
康夫「そおりだいじん~・・・」