価値――命の価値。
宇髄天元は、命の順番を決めている。
① 嫁(愛する者)
② 一般人
③ 自分
の順である。
これは炭治郎も、ほぼ同じ。
「刀鍛冶の里」で、禰豆子と里人との命が
天秤に乗せられたとき、
優先順位を決定できなかったのは、
天元ほど割り切れていなかったからだろう。
堕姫にとって、人間の命は、
生かす価値のないものである。
一応、順位をつければ、次のとおり。
① 美しい者(食糧)
② 醜い者(生きる価値なし)
この、まるで相容れない価値観が、
炭治郎の逆鱗に触れた。
〝食糧庫〟から退散した蚯蚓帯が、
本体である堕姫のもとに戻り、
両者は合体して完全体となる。
分散していた力が集結したことにより
パワー・スピード・硬度の増した帯で、
遊郭の建物をぶった斬った。
見開きでの建造物破壊シーンは大迫力。
炭治郎も、前ページでの位置から移動していて、
一般人を守るために迅速に動いたことが
情報として盛り込まれています。
「省略によるスピード感」の演出が素晴らしい。
炭治郎ひとりでは、広範囲にわたる攻撃から
人々を守り切るのは不可能で、
ついに一般人に被害者が出てしまった。
命の順番――。
天元は ① と ② をはっきり区別しているが、
炭治郎はその境界が曖昧である。
言い換えれば、無関係の他人にも、
愛する人と同等の価値を見ていることになる。
堕姫は逆鱗に触れた。
額に筋が浮かぶほどの怒りに
襲われた炭治郎、
血で白目が赤く染まったところで
次回へ続く!

