下弦の壱を斃したと思ったら――
陸・伍・肆をとばして、上弦の参が登場!
その名は猗窩座。
対するは炎柱・煉獄杏寿郎。
戦いは一気にハイレベルな領域へ!!
煉獄さんの強さを見抜いた猗窩座は、
鬼になれと勧誘する。
限界ある人間のままでは、
強さの「至高の領域」に到ることはできない。
不老長寿の鬼となり、
共に強さを極めようではないか、と。
煉獄杏寿郎の答えはこうである。
「老いることも 死ぬことも」
「人間という儚い生き物の美しさだ」
「老いるからこそ 死ぬからこそ」
「堪らなく愛おしく」「尊いのだ」
「強さというものは」
「肉体に対してのみ使う言葉ではない」
この台詞に 『鬼滅の刃』 のテーマが
凝集されています。
限りある生命の中で、心はどこまで強くなれるのか?
――限りある生命だからこそ、心は限りなく強くなれる。
これぞ「鬼滅」流の 『人間讃歌』。
『人間讃歌』 は 『心の賛歌』。
人間の素晴らしさを描くために、
対比物として鬼が存在します。
克己して心を鍛える人間に対して、
鬼は欲望のままに邪心を募らせます。
しかし、決して弱くはない。
不死の肉体に支えられた強さではあるものの、
それは、人間にとって、十分すぎるほどの脅威です。
儚い人間が、これをどう乗り越えるか?
この相剋が「鬼滅」のダイナミズムなのです。
戦闘描写について。
猗窩座の戦闘技「破壊殺・空式」は遠距離攻撃である。
これを厄介と見た煉獄は、接近戦を決断。
――ここが、左側のページの最後のコマ。
で、ページをめくると――
もう、間合いを詰めている。
煉獄さんの移動は、炭治郎が目で追えない速度です。
瞬きする間に、移動は終わっている。
読者は、ページをめくっている間に
移動が終わっていることを知り、
炭治郎と同じ驚愕を体感する仕掛けです。
「ページをめくる」という動作を読者に要求する
漫画の特性を活かしたスピード表現ですね。
電子版のことは知りません。
互角の戦いを繰り広げる強者二人。
「破壊殺」と「炎の呼吸」の技が激突したところで
次回へ続く!
伊之助も驚嘆する激闘の行方は――!?

