5月の読書はこんな感じでした。
いくら読んでも積読本がなくなりません。どんどん買っちゃうし。
まだブログに書いていなかった作品も結構ありますね。
「愛した彼は体を売って、生きていた」。
2023年初春、本作品の映画化が決定。出演は鈴木亮平、宮沢氷魚。文庫版には鈴木亮平の特別寄稿を収録。
「母が死んで、『死にたい』と思っていた僕の何かは死んだ」。14歳で母を亡くした浩輔は、同性愛者である本当の自分の姿を押し殺しながら過ごした思春期を経て、しがらみのない東京で開放感に満ちた日々を送っていた。30代半ばにさしかかったある日、癌に冒された母と寄り添って暮らすパーソナルトレーナー、龍太と出会う。彼らとの満たされた日々に、失われた実母への想いを重ねる浩輔。しかし、そこには残酷な運命が待っていた・・・。
龍太と母を救いたいという浩輔の思いは、彼らを傷つけ、追いつめていたのか? 僕たちは、出会わなければよかったのか? 愛とは、自らを救うためのエゴだったのか? 浩輔の心を後悔の津波が襲う。人は誰のために愛するのか。賛否両論渦巻く、愛のカタチ。
映画は観ていません。
とてもドラマティックなので本を読むと泣けてしまう作品です。読んだ直後は星を4にしましたが、冷静になって3に変更しました。
これはとても個人的な私小説みたいなものなので簡単に今のLGBTQ問題と結びつけるべきことではないと思えた。なんというか感情的に読み散らかすべき小説とは思えなかった。
すごく残酷な言い方だけれど浩輔と龍太が早くに別れていたらこの悲劇は回避できた可能性もある。もちろんそうでないかも知れない。
恋愛でもそれ以外も愛は大半がエゴイズムなのだとずっと思ってきた。
このタイトルは正解だ。
食べること、歩くこと、泣けること……重い病に侵され、日常生活のささやかながら、大切なことさえ困難になってゆくリック、エド、コニー、カーロスら。私はホームケア・ワーカーとして、彼らの身のまわりを世話している。死は逃れようもなく、目前に迫る。失われるものと、それと引き換えのようにして残される、かけがえのない十一の贈り物。熱い共感と静謐な感動を呼ぶ連作小説。
主人公のホームケア・ワーカーとエイズで亡くなる人たちとの関係を描いた連作短編集です。
初めて知った作家さんですが、この作品はとても良かった。
主人公と病人の関わり方、距離感などは日本人的な考え方と少し違ってお節介なところが全くない。
最後まで病人の意思がとても大切にされているところが西洋の個人主義を感じさせる。
それでいて病人を支えてくれる家族、友人との関係がとても密接な気がする。
読んでいて、日本は昔の文化を無くしたり否定したりして家族や周りの人々との関係が薄くなったというよりは壊れかけているような気がした。
とても良い作品です。
日本人は8割や9割は馬鹿じゃないと思いたいけれど、なぜだか残りの少数の馬鹿が政治を掌っている。
少数の馬鹿によって日本は日々食い散らかされ、貪られている。
残骸を見る前にこの世から去りたいと思わずにいられない。