心理カウンセラーの茉優(池田エライザ)のもとに、ひとりの記憶障害の少女が入院してくる。やがてその少女は、1週間前に公営団地で起きた放火事件の犯人・祖父江(ともさかりえ)が人知れず生み育てていた子供であることが判明。少女と真摯に向き合う茉優だったが、次第に彼女のまわりで奇妙な出来事が起こり始めるー。一方、WEBマーケティング会社に勤める祐介(塚本高史)の薦めで動画クリエイターとなった、茉優の弟・和真(清水尋也)はアクセス数の獲得に焦るあまり、心霊動画を撮ろうとその火災跡に忍び込むが、動画をアップしたのちに消息を絶ってしまう。茉優は拡散された動画を探し出し、再生してみると、和真の背後に長い髪の女が立っていて……
なんとなく観たのですが、びっくりするほど怖くなかった。
元祖貞子に謝れという感じです。
同日の同時刻に苦悶と驚愕の表情を残して死亡した四人の少年少女。雑誌記者の浅川は姪の死に不審を抱き調査を始めた。――そしていま、浅川は一本のビデオテープを手にしている。少年たちは、これを見た一週間後に死亡している。浅川は、震える手でビデオをデッキに送り込む。期待と恐怖に顔を歪めながら。画面に光が入る。静かにビデオが始まった……。恐怖とともに、未知なる世界へと導くホラー小説の金字塔。
初めて『リング』を読んだ時にこんなに怖い話ってあるんだなって衝撃を受けました。
大昔にドラマ化されたものが一番原作に忠実だったと思う。
とにかく『リング』は子供を産むように(子供を産めない貞子が)その呪いが増殖していくというコンセプトが良かった。
ビデオを観ちゃった人間にとっては災難以外の何ものでもないけれど、その貞子の深い深い恨みにはきちんとした裏付けがあった。
だから私は『リング』をリスペクトしています。
映像の方はよくわからないけれど、貞子関係のものがものすごくたくさんあるようでもはや原作のコンセプトも何もなくなってしまったようです。貞子はジェイソンやフレディやチャッキーみたいなアイコンとなっているんですね。
それにしてもこの作品はちょっとよくわからなかった。
親に見捨てられた子供の恨みが結集して貞子が現れるような感じなので、碌でもない親のせいで命を奪われる子供がたくさんいる今の時代には合っているのかもしれないのですが、だったらそこを強調してもっと怖くしてほしかったかもしれない。
しかし私がほんのり推している清水尋也くんがキャスティングされていたのは唯一楽しめるところでした。
ちょっとクセのある感じの清水尋也くんがただの顔の良いだけの俳優以上にのし上がってくれるのが楽しみです。