本物の“贄”は誰かーーいきなり文庫の比嘉姉妹シリーズ短編集第3弾!
◆火曜夕方の客
比嘉真琴に持ち込まれた相談事。とあるカレー専門店に、毎週火曜日に不思議な客がやってくるという。彼女は1000円札でカレーを二人前買い、一口だけ食べるとすべてを持ち帰るらしい。不思議に思った店主が後をつけると、彼女は墓地の近くで姿を消した。この客の正体は、“幽霊”なのか――。
◆すみせごの贄
ある日「外出する」と言ったまま失踪した高級料亭の元料理長の男。彼の教室に通っていた生徒たちや、アシスタントを務める娘によると、失踪前から奇妙な“予兆”があったらしい。生け垣から覗く不気味な人影、傷つけられた門柱の表札、男が教室で零した「すみせご」という譫言。代理の講師として教室にやってきた一人の女が解き明かす真相とは――。
ホラー小説はできるだけ◯ックオフで買うようにしているんですが(ごめんなさい)、比嘉姉妹のファンなので購入しました。
と言っても、私はエンタメを読んでもすぐに内容を忘れちゃう人間なので色んなことがうろ覚えで😓
これ誰?ってなっちゃたのでとてもファンとは言えないと自覚しました。
『たなわれしょうき』
『戸栗魅姫の仕事』
『火曜夕方の客』
『くろがねのわざ』
『とこよだけ』
『すみせごの贄』
全6編の短編小説集です。
私は『火曜夕方の客』と『とこよだけ』が割と好きです。
『火曜夕方の客』は野崎と真琴が近所で昼間場所借りでカレーの店を営んでいる幾原から奇妙な客についての話を聞くところから始まる。
500円のカレーを注文して一口だけ食べて、食べ残しともう一人前をテイクアウトしていく女性。確かに奇妙です。
その謎が解けた時にびっくりしたし切なくなりました。
本筋とは関係ないけれど、「おふくろの味」カレーがその名称から母親のいない子供に対する差別だと言われ炎上するという皮肉なラストがあるのですが、これは実際にあったコンビニ商品の名称に関するニュースからきているんでしょうか。
あれは「お母さん食堂」というネーミングが問題になったんですよね。
差別をなくす、平等を訴えるあまりになんだか世知辛い気さえしてしまいます。
どう呼んだところでお母さんというものは存在するし、お母さんだけが食事の支度をしなくてもいいけど別に嫌で子供の世話をしている訳じゃないのにな。
『とこよだけ』は野崎が仕事の依頼で床代島という無人島に取材に行く話です。
これは怖かったな。
ちょっとよく事情がわからなかったのは私が『ばくうどの悪夢』を未読だからで、順番としてはばくうど後の話なんですね。
私は基本的に幽霊もスピリチュアルも信じていないのです、純粋にエンタメとしか受け取っていません。エンタメとしてはオカルトやホラーは好きです。
でもまあ、自分で確認できていない以上は目に見えない何かエネルギーのようなものがないとは言い切れないです。ただそれでお金を稼ごうというような人のことは信じていないだけです。
ついでに言えばスピリチュアルな方からのアメブロのフォロー申請がとても多くて、きっとそういう方々はアメブロを仕事場にしているのかもしれませんが私が顧客になる可能性は残念ながらないのです。
フォロー申請を必ずしも無視するわけではないんですが、結構困惑します。
女の人はなんでこんなにもスピが好きなんでしょうか?
私にはよく理解できないんです。
縁結びとか方角がどうとかとかより己と向かい合うことの方が大切でしょう。
そういう意味での内面世界ならば私も信じています。
それにしてもこういうシリーズものを間を空けて読みがちな私はどうしても内容を忘れてしまいます。
あまりにも忘れてしまうので読む意味があるんだろうかと思ってしまうくらい。もちろんこれは作家さんでなくて私自身の問題です。
申し訳ないけれど、きっと『すみせごの贄』の内容もそのうち忘れてしまうと思います。それくらいボケが進んでいます。
一から読み直せばいいのだろうけれど、ホラー小説は大体処分してしまうので手元にないので読み直すこともできなくて。