摩利支天(まりしてん)

仏教の守護神である天部の一柱。
日天の眷属である。

別名:陽炎(かげろう)、威光(いこう)、陽焔(ようえん)
摩利支天菩薩(まりしてんぼさつ)

摩利支天は、陽炎(かげろう)が神格化された神様である。
元々は、古代インド神話ではMarici マリーチと呼ばれ


Marici


太陽や月の光線を意味する。
さかのぼれば、古代インドのヴェーダ神話に登場する
暁(あかつき)の女神ウシャスが原型とされている。



陽炎は、実体がないので捉えられず
焼けず、濡らせず、傷付かない。

隠形の身で、常に日天の前を行き
日天を見る事が出来るが

日天も月天も、摩利支天の姿を見る事は出来ないと云う。

眼前に居ても、人はその姿を見る事は出来ず

いかなる鬼神・悪人の類も
摩利支天の前では、力を振るう事が出来ない。

「あらゆる難を免れ、何者にも見つけられず
何者にも害されない」
と云う

これらの大神通を持つことから
日本では武士の間に摩利支天信仰があった。
戦場に起つ「武士」の守護神とされている。


その外観は、三面八臂(さんめんはっぴ)で
宝塔を頭上に戴き、三面のうちの一つは憤怒の形相
また一つは天女の顔

左の手には弓と羂索(けんさく)、無憂樹と線

右の手には箭(せん)と針、金剛杵と鈎(こう)をそれぞれ持ち

猪(いのしし)の背の上に浮いた三日月
に乗った姿を顕している。

密教での太陽神とは
大日如来(だいにちにょらい)のことであり
摩利支天は彼の前に立ち、そのを大地へともたらす
役割を与えられている。

それゆえ、仏に代わり、人々を救う尊格として
彼女は「摩利支天菩薩」と呼ばれることもある。


一面二臂(いちめんにひ)の優美な天女として
描かれている、摩利支天菩薩



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◆戦場でも傷つかない
  武人たちの守り神



仏教説話のキャラクターとなって以降の
彼女は帝釈天の配下のひとりとなった。



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帝釈天が阿修羅と戦う際には、摩利支天が、同じく帝釈天の
配下の日天(にってん)、月天(がってん)の前を駆け抜ける
という。

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陽炎であり、である彼女は、恐るべき速さを持ち
人間はもとより、日天、月天でさえ
その姿を見ることができないという。

曼荼羅(マンダラ)などに描かれる仏のなかには
象や牛に乗った者はあるが、猪(いのしし)に乗った者は
摩利支天のみ
で、特に猪は素早い獣だとみなされていた
ようだ。

この速さゆえ、彼女は
戦場でも決して傷つくことはないという。

そこから転じてか、摩利支天は、日本では古来より
武士や忍者の守護者として崇められていた。

元々は女神であったという彼女が、猪の顔を持ち
武器を手にした武骨な姿で描かれることが多くなったのも
そんな背景からのようだ。

摩利支天は、元来女神像であるが
男神像としても造られるようになった。

猪に乗る摩利支天 男像
(東林山 法雲寺 兵庫県)


摩利支天 木彫り 仏像


人に姿を見せることなく、人々を守護するとされる
摩利支天は、後年には、さらに盗難や詐欺から財産を守る
ともいわれ、武士だけでなく、商人にも広く崇められるように
なっている。








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●日本における信仰

摩利支天は、護身、蓄財などの神として
日本で中世以降、信仰を集めた。

楠木正成は、兜の中に
摩利支天の小像を篭(こ)めていたという。

また、毛利元就や立花道雪は
「摩利支天の旗」を旗印として用いた。

山本勘助や前田利家や立花宗茂といった武将も
摩利支天を信仰していたと伝えられている。

禅宗や日蓮宗でも護法善神として重視されている。

日本の山岳信仰の対象となった山のうちの一峰が
摩利支天と呼ばれている
場合があり、その実例として
木曽御嶽山(摩利支天山)
乗鞍岳(摩利支天岳)
甲斐駒ヶ岳

があげられる。


御嶽山(おんたけさん)
長野県木曽郡木曽町・王滝村と岐阜県下呂市・高山市にまたがり
東日本火山帯の西端に位置する標高3,067 mの複合成層火山である。



乗鞍岳(のりくらだけ)
飛騨山脈(北アルプス)南部の長野県松本市と岐阜県高山市
にまたがる剣ヶ峰(標高3,026m)を主峰とする山々の総称。





甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)
南アルプス国立公園内の赤石山脈(南アルプス)北端の山梨県北杜市と
長野県伊那市にまたがる標高2,967 mの山である。



タイ捨流剣術では
現在でもなお 「タイ捨流忍心術」
摩利支天経を唱えてから
稽古や演武に入る。


《真言》
「オン・マリシエイ・ソワカ」

訳:マリーチ天女に帰命したてまつる。





【Wikipedia】
図解・仏像の見分け方/大法輪閣

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密教曼荼羅 如来・菩薩・明王・天/新紀元社

http://w3.shinkigensha.co.jp/book_naiyo/4-88317-351-8p.html

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