昨日は、講談社HBR の連載「アンチエイジングドクター青木晃が行く」の対談がありました。次号12月の特集テーマは『今知っておきたい病気と薬の真実』です。
その中で、私のコーナーではサプリメントに焦点を当てて抗加齢学会の専門医でサプリメントの専門家のお二人、銀座上符メディカルクリニック院長の上符正志 先生と三番町ごきげんクリニックの澤登雅一 先生にお話を伺いました。
場所は、澤登先生の三番町ごきげんクリニック。
三人の抗加齢学専門医が実際使用しているサプリメントは何なのか?いきなり本質をついた話でスタートです。
蓋を開けてみれば、ビックリ!三者三様。その種類、内容、量は全くバラバラでした。
一番摂っていたのは、上符先生。、次が澤登先生、私が一番少なかったという結果に。しかし、三人が共通して摂取していたのは、自身が監修あるいは開発したマルチビタミン&ミネラル(MVM)でした。
MVMはドラッグストアでもコンビニでもお手頃価格のものが数多く売っています。しかし、そのほとんどが低品質であることをご存知でしょうか?ビタミンCは入っているには入っているが、つなぎ(賦形剤)の糖類の方が多かったりするなんてことはざらなんですね。この辺の詳しい話は、ヘルシーパスさんのHPに詳しく載ってます⇒
http://www.healthy-pass.co.jp/pass/col02_04.html
■ァン×ケル、D▲Cなんて大手でも安心はできないんです。
だから、私たちは自身で吟味したものを使用します。もちろん、診療で使うのもそういった高品質なもの。サプリメントはあくまでも食品。いい食材を使った料理が高いのと同様に、いいサプリメントはそこそこ値もはります。先ほどの大手メーカーさんが作るサプリメントは、お手軽に買えるという点では、ファストフードやコンビニ弁当とやはり似ています。
この辺のことは、サプリメントの裏面に記載してある原材料名、栄養成分表示、成分配合表辺りを読みこめば、誰でもある程度の判定は出来ます!ぜひ、皆さんもご自分で使用されているサプリメントの裏面を見て下さい。
さて、3人の話は盛り上がる一方!業界マル秘裏話も出るわ、出るわ…
サプリメントを考える場合、2つのレベルで考えるとわかりやすいですね。
(1) ベースサプリメント
(2) オプショナルサプリメント
(1)は日常の食事から摂取出来る栄養素がほとんど。現代社会の食生活では不足しがちになることが多くなってきていて、その意味では本当の栄養補助食品といえるでしょう。
(2)は健康増進や症状改善を期待して使うもの。単体の抗酸化物質(CoQ10やアスタキサンチン、松樹皮ポリフェノールなど)などもここに入ります。ダイエットサプリメントや膝関節症に効くといわれるグルコサミン、脳(物忘れ)にいいとされるイチョウ葉などもそう。ただし、充分な医学的エビデンスが得られているものはまだほとんど無いのが現状です。
同じ抗加齢医学専門医でも、サプリメントの取り方は三者三様であったことからも、まだまだスタンダードというものはないということ。個々人のライフスタイル(食事、運動、睡眠、余暇の過ごし方など)の違いによって、摂取するサプリメントの種類、量が変わってくるのは当たり前ともいえるのですl。
マルチビタミン&ミネラルを3人が共通して摂っていたのはなぜか?
現代文明社会で取れる野菜や果物、魚、肉には、本来含まれているべき量の栄養素がかなり減少してしまっている現状を反映してのものといえます。実は、抗加齢学会でもサプリメントをほとんど取っていないDr.もいるにはいます。その先生は、徹底的に高品質の食材を手に入れることに時間とお金を相当かけていますけど(笑)
私自身も、必要以上には摂らないスタンス。これは、基本的な栄養は食事(食べること)によって摂取すべきものであり、その食事に問題がなければ、健康体を維持するのには問題ないと考えているからです。
上符先生は、健康状態の更なるレベルアップを狙って、機能性のオプショナルサプリメント(ホルモンサプリメントがいい例)を加えたりしていました。これもひとつのスタンス。高品質で副作用のない機能性サプリによって、健康状態のレベルアップや症状の改善が体感できているのなら、それはそれでいいと思います。
医学的な検査(アンチエイジングドックやサプリメントドックなど)を受けて、個人レベルの体内環境をしっかりと調べてもらった上で、不足している栄養素を補てんするというのがベストであるというところでは3人のDr.の意見が一致しました。
残念ながら、医学や栄養学の素人が自分にあった高品質で害の無いサプリメントを的確に選び出して使用し続けるのは不可能に近い…とも。
一般の人々はわかりにくいのですが、先ほどもふれたように、巷にあふれるサプリメントの8割方は、低品質のもの。そういったものが跋扈してしまう国の体制は大いに問題があるといえるでしょう。だからこそ、消費者として、内容表示を読み込むなどの各自の努力(同時に勉強も)が不可欠なのです!
講演会などでよく、「先生、サプリメントは何を摂ればいいんですか?」とか、「先生ご自身は何を摂っているんですか?」と聞かれます。
その時の私の答えのひとつは、「何をどのくらい摂ればいいのかを考える前に、日常の生活の中で出来るだけ悪いものを口に入れないようにすることを考えましょう」です。
加えるアンチエイジングは難しいが、減らす(引き算の)アンチエイジングは今日今からすぐに実践できますね。低品質サプリメントをちょこちょこと買い、効かないからといってまた次にブームになっているサプリメントを買う…これは愚!
食べ物でしっかりと供給出来ていさえすれば、本来は栄養を補助する食品は不要です。しかし、現状の食材の栄養素のパワーダウンは想像以上でもあります。高品質の食材に投資するか、サプリメントに投資するかは究極の選択なのかもしれません。
サプリメントは継続しないと意味がない。その点からすれば、経済的なバックグラウンドも無視できないのがサプリメントの難しいところでもあります(いいものはやはり、そこそこの金額となりますから…)。
この他の、より深い内容はぜひ、HBR12月号をご覧下さい!
