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昨日は長野県は上諏訪で信州機能性食品開発研究会で講演。ここのところ信州づいています。

この研究会は、急速に高齢化が進んでいる長野県において、機能性をキーワードとした食品の研究開発に意欲のある地元の企業を中心に、信州大学農学部の先生方の学術的なサポートを受けながら新規機能性食品開発と事業化を推進しようという素晴らしい趣旨のもと定期的に行われているそうです。

アンチエイジング医学においても機能性食品は一つの重要なジャンルであり、私たちも『アンチエイジング・ヘルスフード』なる本も出しています。

今回は「アンチエイジング医学における機能性健康食品の可能性」というタイトルで講演しました。対象者は健康食品関連の企業の方々ですので、新しい医学・医療としてのアンチエイジングの概説からはじめ、アンチエイジングドックやアンチエイジング外来などアンチエイジング医療の実際、これまでの保険医療下における治療医療とは違う能動型医療であるが故に出来るだけ普段の生活でそれが享受できるようにすべきでありそのためのインフラ(アンチエイジングSPA、レストラン、フィットネス、ホテル、ツアー、コンビニなど)作りも課題であることをお話しました。

講演後の質疑応答で、ある国立大学医学部の教授が、アンチエイジング医学にはサイエンスがないようなことを仰ってきたのにはちょっと苦笑。。。(学会会場でならまだしも、まだまだいるんですよね、こういう頭の硬いお偉い先生が)

なぜ、日本の糖尿病患者は減らないのでしょうか?なぜ、健康日本21は散々な結果に陥ってしまっているのでしょうか?それは従来のサイエンスとしての医学が生活習慣病には介入できないからに他なりません。これだけではダメなんです!

確かに1990年に誕生したとされる予防医療としてのアンチエイジング医学は科学的実証がまだまだ乏しいわけで、その辺のところは日本抗加齢医学会も地道に従来通りにサイエンスしていこうとしています。

しかし、こうしている間にも日本で暮らすあらゆる世代の多くの人が日々、不健康になっているわけです(一部の健康志向の強い人々を除いては…)。過食と運動不足、環境汚染、安全な食の崩壊、不規則なライフスタイル、エアコンづけの生活等々。

私たちが作ろうとしているのは、赤ちゃんからお年寄りまであらゆる世代に対しての“健康”医療であって、老化を防ぐこと(美容医療的アプローチも含め)や安直に寿命を延ばすことだけを目標にしているわけではありません。

正しい食事、適度に身体を使って生活すること(運動)、質の良い睡眠、ストレスマネージメントなどを意識的にあるいは無意識のうちに日々の生活の中で実践できるようなシステムを構築していくこともアンチエイジング医学のミッションであると考えています。もはや医学という領域を超えた新しいカテゴリーの文化的産業ともいえるかもしれません。もちろん、人の体へのアプローチである以上、医学的なベースは不可欠ではあります。

滅茶苦茶な食生活を少しでも正しいものに導くこと、運動しない(出来ない)人々に簡単で続けられる方法を供給する、日々のストレスが出来るだけ解消できるようなシステムを作ることにどれだけのエビデンスが必要なのでしょうか?これらのことすら、エビデンスある科学としての医学は満足に出来ないでいるのです。

アンチエイジング医学をこの日本に普及させるに当たり、抵抗勢力は案外、旧態依然とした医学界にあるのかもしれません。