アンチエイジング医学は「健康長寿を目指す医学」です。そして、20代、30代、40代、その時々の最高の健康状態(=オプティマル・ヘルス)を目指すことが健康長寿につながります。

体の機能の老化現象は20歳頃から徐々に始まります。老化のスピードは、アンチエイジングな生活習慣をしているかいないかで異なり、40歳過ぎ頃からははっきりとした個人差が出てきます。同じ45歳であっても50歳台後半くらいにしか見えない人、あるいは反対に35歳くらいに見える人がいるように、見かけだけではなく体の機能にも差が出るわけです。


シミ、しわが増える、老眼になってくる、骨がもろくなる、記憶力が落ちてくる。また、血糖値やコレステロールが高くなって血液がドロドロになったり、免疫力が落ちることで、がんなどの病気にかかりやすくなるのもオプティマル・ヘルスから遠ざかっているということです。老化自体は病気・疾患ではありませんが、オプティマル・ヘルスを目指して、この老化のスピードを医学的に遅らせることがアンチエイジング(抗加齢)医学の目指すところなのです。

では加齢において、このオプティマル・ヘルスを阻むものは一体何なのでしょうか?


その答えは現代人特有の食生活や便利な生活の陰に潜む運動不足、メンタルストレスなどにあります。

ここで、運動不足について考えてみましょう。

10代後半くらいから体の成長は止まり、20代になると体そのものはもう老化へと向かっていきます。学生時代は部活動や通学などで結構、体を動かす機会が多かったのが、社会人になると急激に日常における身体の活動量が低下します。


人間の体の筋肉や骨をまとめてボディフレームとも呼びますが、このボディフレームは、筋肉や骨を適度に使い続けることで正常に機能していますが、動かない生活を続けると知らず知らずのうちにひずみが出たり硬くなったりしてしまうのです。


現代文明社会に生きる私たちは、便利な生活を享受しています。しかしながら、車社会は「歩く」という一番ベーシックな運動を奪い、全自動洗濯機や全自動食器洗い機などのオートマチックな機器は日常のちょっとした動作すらしない=筋肉を動かさない状況を招くことに。すぐに座ったり横になったりするラクチンな生活は重力に抗する筋肉をどんどん弱めてしまいます。


筋肉や骨を正常に使わないと、ボディフレームに問題が起こってきます。子供さんの運動会で父兄の徒競走などの競技において、張り切ったお父さんがヨーイドンと共に転んだり、アキレス腱を切ったりすることが良くありますね。10代の頃の筋・骨格をイメージしても、日頃の運動不足によって実際は色々な所が固くなっていたり、ひずんでいたりするわけです。


運動不足の他に、日常での立つ姿勢、歩く姿勢、座る姿勢なども原因となります。


① 背骨の前後へのゆがみをまねく姿勢

・ 机などの位置が低く前かがみに姿勢で仕事をしている
・ リラックス時にあぐらをかいたり、足を前に投げ出して座ることが多い
・ 自動車の運転時に、シートとペダルの位置が離れすぎている
・ 3cm以上のハイヒールを履くことが多い


② 身体の左右へのゆがみをまねく姿勢

・ かばんを持つ手がいつも同じ
・ 立っている時、いつも同じ側の足に体重をかけている
・ パソコンなどが机の片側に置いてある
・ 左右非対称のスポーツ(ゴルフ、テニス、ボーリング、バレーボールなど)をよくする


肩こり、腰痛は現代文明社会に生きる私達の宿命でもあります。動かさないと、筋肉の動きによって流れるリンパ液の流れが滞り、老廃物が溜まり、「こり」として現れます。しかし、運動を日常的にしていたり、日々こまめにストレッチや筋トレをしていれば、リンパも流れ、その都度ボディフレームのリセットが行われるわけです。

最近流行りのバランスボール、ストレッチ・ポール、ヨーガ、太極拳、ピラティス、フラメンコなども体の内側の筋肉(インナーマッスル、コア・マッスル)を鍛えることでボディフレームの状態はかなり良くなります。

ボディフレームのリセットが行われると、自律神経を中心にした免疫系、ホルモン系、代謝系がスムーズに働き、プチ不調、プチ病も改善されることが私たちの研究でもわかっています。


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この図をご覧下さい。自律神経という名プロデューサーがいて、ホルモン、免疫、代謝という3人の名俳優が舞台(ボディーフレーム)の上で演劇を演じます。舞台が歪んだり、でこぼこだったりしたら、名俳優も演劇の途中で、つまずいたり転んだりしてしまいますね。


「ヨガをやったら、(免疫系が上手く働くようになって)風邪をひきにくくなった」とか、「骨盤矯正に通っていたら、(代謝が良くなって)痩せられた」とか、「ピラティスに通い出したら、(ホルモンバランスが整って)生理不順が治った」というのも、すべて、この図で説明できます。ボディフレームのリセットによって、その上で働く、自律神経系を中心とした3つの系が上手く回るようになるからです。

私はまず、整体、カイロプラクティックなどのプロの技術者に診てもらうのをお勧めしています。

P3031193私自身は、五反田にあるナチュラルファースト の森谷院長先生に時々リセットしてもらっています。