ダイエットを誤解している人が本当に多い。

ダイエットサプリメント、ダイエットマシンなど、ダイエット方法はこの世に星の数ほどある。しかし、万人に効果のある究極のダイエットなどは絶対に存在しない。なぜなら、その人その人の体は千差万別の食事によって作られていて、太り方(体型)が違うし、太った、あるいは痩せにくい原因も人それぞれに違うからである。遺伝子的な違いも大きく関係する。

これは、あらゆる咳に効く万能の咳止めの薬がありえないのと似ている。咳は色々な病気・疾患で出る。単なる風邪の時に出る咳、肺炎の時の咳、喘息の咳、肺結核の咳、肺癌の咳、心臓病で出る咳などなど…肺結核の咳は抗結核薬で、喘息の咳は気管支拡張薬で、肺癌の咳は肺癌の治療(手術など)によってでなければ根本的には止まらない。

『○○ダイエットで誰でも簡単に3kg減!』・・・ありえないのである。ダイエットも診断が必要である。私が作ったダイエットドックでは10種類前後の検査と問診表などから、体型別診断(完全肥満型、局所単純皮下脂肪型、内臓脂肪型、固太り型、浮腫型、内臓下垂型)と原因別診断(食行動問題型、運動不足型、代謝低下型、自律神経失調型=モナリザ、二次性肥満型)を行い、その結果から最適なダイエット方法を提供する。効率良く、安全確実なダイエットが行えるというわけだ(ダイエットドックは、恵比寿アンチエイジングクリニック、マリーシアガーデンクリニック、四条アンチエイジングクリニックで行っている)。

そしてダイエットは決して食事を減らす、運動をするということだけでは成功しない。ダイエット成功のためには、1.食事コントロール 2.運動 3.代謝(基礎代謝、局所代謝、糖代謝など)アップ 4.自律神経の調整 の4本の柱が同時に立つことが絶対に必要だ。一つでも欠けているとうまくいかない。1.と2.はほとんどの人がわかっているのでこれだけやればやせると思っている人が少なくない。医者でもそう思っているものが多い。まあ、3.の基礎代謝は最近では割と認知されてきているが、4.の自律神経の調整に関しては、皆ほとんどわかっていない。痩せるということは、脂肪組織を作る脂肪細胞中の中性脂肪が効率よく減るということ。この脂肪が減るという現象は、体内で余分な脂肪が分解して燃焼することで、この生化学的反応(溶けて燃えてなくなる)をスムーズに起こすのは紛れもない、自律神経なのである(これが私の提唱する青木晃式 モナリザダイエットの骨子)。

『20代の頃はちょっと食事制限をして、少し運動すれば1ヶ月で3kgくらいは楽々ダイエットできたのに、35歳を過ぎてからは以前と同じ食事・運動療法だけでは全然痩せなくなってきた。』という人は結構多い。これはひとつには加齢によって様々な代謝が低下(遺伝的にも)することと、現代文明社会の多くのストレスによって自律神経が年々まいって来ることによる。すなわち、加齢と共に3.と4.の柱が立たなくなってくることでダイエットがうまくいかなくなるのだ。20歳くらいでは基礎代謝や自律神経の調子がいいのは当たり前。これらが20代そこそこから悪いようならそれは、もう末期的である。20歳代なら1.と2.の柱だけ立てれば、3.と4.の柱はもうすでにそれなりに立っているので自然と痩せるのだ。

それからアメリカで流行った、あるいは流行っているダイエット法をそのまま日本でやるのも愚かなこと。アメリカ人のダイエット法が、そのまま日本人に通用するわけがない。『身土不二』という言葉のとおり、ひとの体はそのひとが生まれ育った地で採れるもので成っているのだ。その土地で採れるもの(食べ物)で体は出来ているという意味でもある。吸っている空気、飲み水、湿度や温度、四季や昼夜の長さも違うわけであり、内分泌・代謝内科的には外国人と日本人のカラダは犬と猫ほど違うといってもいい。日本人には日本人に合ったダイエット方法がある。

最後にある程度効果が期待出来るダイエット法を、これまた自分の都合の良いようにアレンジし自己流でやってしまうのも困ったものだ。最近では『寒天ダイエット』。寒天だけ食べていれば、あとは何を食べても痩せるかの如く解釈している人がいる。フジテレビ系列で、10月13日(木)19時~OA予定の「恐怖の食卓」でのタレントの熊田曜子さんが当にコレだった。