アンチエイジングを実現するために何が必要かというと、まずはこれまでのような健康診断ではなく、健康”状態”診断を受けることです。健康診断が病気や疾患を見つけるのが目的だとすると、病気ではない人の健康のレベルを診断するのが健康”状態”診断。そしてそのレベルを少しでもアップさせるようにすることが体の中からのアンチエイジングの実践なのです。
私はこの健康”状態”診断を「QOLドック」と名付けています。QOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活の質)を高めて『ごきげん度』を上げることこそ、抗加齢医学のもうひとつの側面であり、私の作り上げようとしている新しい21世紀型医療が目指すゴールでもあるからです。
「QOLドック」では、体脂肪率(全身及び部分)、筋肉量、基礎代謝量、浮腫率(むくみ度)、栄養状態のチェック、さらに骨密度計で骨年齢を測定をしたり、頸動脈エコー、眼底検査などで動脈硬化度を診て、血管年齢を診断したりします。この他にも血液検査によって現在のホルモンレベルや活性酸素によるダメージの度合い、血液サラサラ度などもわかります。
検査は西洋医学的なものだけでなく、東洋医学の経絡(ツボ)をみることで自律神経の状態を知ることもできます。唾液ストレス検査という検査では、ストレスに対して上手に対処出来るタイプか否かなどがわかります。このストレスへの対処の仕方が上手く出来なかったり、ストレスをストレスと感じることが出来ないような人ではQOLのレベルも落ちてきます。毛髪ミネラル検査では、水銀、砒素などの有害ミネラルの蓄積が体の内的環境に悪影響を及ぼしていないかがチェックできます。
デジタル的な西洋医学に偏らず、アナログ的な東洋医学などを含め広い視点で見るという点、またその人の心身の状態全体を視野に入れているという点でも、「QOLドック」はホリスティック(全人的)医学の検査であるといえます。
恵比寿アンチエイジングクリニックで実施している「QOLドック」は、2種類の体組成検査、経絡検査による自律神経検査、血液サラサラ検査、唾液ストレス検査、脳ストレス検査、体内酸化ストレス検査、セルライトチェック、血液ホルモン検査など約10種類。それぞれの結果と問診表を総合し、立体的に結果を見ていきます。QOLの点数と点数を下げている原因(ウィークポイント)が分析されるのです(料金は5~6万円前後、オプションにより異なります)。
通常の人間ドックでは問題点が見つかると、再検査を行い、病気を見つけて(診断)から治療が始まります。「QOLドック」の場合は、その人の健康状態を下げているウィークポイントを教えてあげることが大切です。それがわかっただけで、体の調子が良くなってしまう人もいるくらいです。これは山の頂上が霧で見えないときの登山に似ています。霧が深く頂上が見えないと、いつになったらたどりつくのか全くわからず、気ばかりあせって、疲れもより感じやすくなってしまいます。しかし、霧がさーっと晴れて、頂上が見えると、「あともう少しだ。がんばろう!」という気になるものです。
これと同じで、何で調子が悪いのかを教えてあげるだけで、大きな病気があるのかもしれないと思っていた不安が吹き飛び、自分の現時点の健康ポジションが明確になることで、先が読めるようになる。すると「気」が楽になり、体の中から「力」がわいてくるのです。当に「病は気から」。自然治癒力が体の不調を治癒させてしまいます。統合医療では「治療せずとも治癒は可能」という言葉があるのですが、これも同じことを言っているわけです。
写真は恵比寿アンチエイジングクリニックの「QOLドック」検査室で、セルライトをチェックする機器を持った“ごきげん”な私です。