夜も更けてきました。
幸せバンク
頭取の臼井由妃です。
懐かしい筆跡
久しぶりに
主人からの手紙に目をやる。
もうすぐ7回忌 だから
「僕はここにいるよ」と。
私を導いたのかな?
この手紙は亡くなる1か月前
ホスピスで書いたもの。
脳溢血も患っていて
手は動かない
意思は目の動きで伝える。
声はでない 話せない
意識も時々混濁する。
そんな中で、口にペンをくわえて
書いた1行だけの手紙
そこにあったのは
「ゆき しんぱい」
かろうじて読める。
由妃(私)が心配 の1行
死への恐怖と戦いながら
怖い 辛い 悲しいも語れず
自分の心に全部しまい込んで
それでも
私を心配してくれた。
私だったら 出来るだろうか?
根性無しで 甘えん坊で
弱虫の私は死を前にしたら
人を思いやることなんて
出来ないだろう?
愛されていたんだな…。
大切にされていたんだな…。
1行の手紙が教えてくれた。
今夜は手紙を抱きしめて
眠ります。
亜美も抱っこしてね
おやすみなさい
明日もいい日になりますね。