皆さんは、道で転んだりして顔や体に傷ができてしまった時、どのように対処をしていますか?
総合病院や近隣のクリニックを受診し、傷が治った時点で治療を終了している方がほとんどではないかと思います。
大きい傷は、痕が残って当然と諦める方が多いと思います。
外傷性の傷に対して、美容治療をしたらどのような変化があるのか興味がありませんか?
今回は、外傷性の傷についての比較的初期から美容医療をを行った事例を紹介していきます。
昨年秋に怪我をしてしまった50歳代男性の額の傷、経過と今後の治療方針です
■直後~当院の治療まで
昨年2021年11月中旬に自転車で転倒し、縁石に額をぶつけて受傷した50代男性の切創です
怪我をした直後は近隣の救急外来を受診し、外科医に縫合処置を受けました。
縁が丸い部位で挫滅した傷であったこと、形成外科的テクニックを用いていない縫合のため、傷痕がかなり目立っています
※こちらが、直後のお写真と2ヶ月後の施術前のお写真です。
抜糸前の写真は生々しいので少し苦手な方もいると思うので、モザイクをかけさせていただいています。
モザイクなしの画像をご覧になりたい方は、記事の一番下に付けておきます。
外傷直後抜糸前
外傷後2か月後
受傷し2ヶ月経過
傷は安定していますが、傷口の黒ずみ(炎症後色素沈着)が気になります。
まずは当院にて黒ずみ(炎症後色素沈着)に対して『ピコトーニング照射』を行いました
外傷2か月後ピコトーニング照射直後
照射直後の赤みはありますが、傷口の黒ずみ・メラニンはかなり飛ばせました。
傷の赤み(炎症後紅斑)は半年かけて少しずつ消えるものなので、現在も経過観察中です
ピコトーニング照射7日後
ピコレーザーとは
最新のシミ・肌質改善レーザーで、照射時間が従来機の1000分の1「ピコ秒(1兆分の1秒)」単位となり、熱によるダメージが大幅に減少衝撃波という物理的な作用でメラニン色素を微粒子に一気に粉砕します
照射後の副反応を最小限に抑えながら、安全かつ効率的にシミ治療を行う国内承認取得の医療機器です。狙ったターゲットに最適な波長(532nm・730nm・1064nm)を使い分けることで、肌の表面にあるシミ・そばかすから、初期のイボや肌の奥深くまで色素が広がるあざやホクロまで、幅広いお悩みを解決することができます
今回は傷口の黒ずみに対する施術ですので、3つの照射モード(スポット照射・トーニング照射・フラクショナル照射)があるなか、ピコトーニング照射のみを行いました
ピコトーニングはメラニン色素を少しずつ分解・排出して、シミや肝斑を薄くしていく他、くすみや色ムラを取り除く効果があります。また、ヘモグロビン(赤)に吸収される特性も持つので、真皮内の過剰な毛細血管を収縮・破壊して、赤ら顔やニキビ跡、傷痕の赤みも改善パチパチとはじかれるような刺激で痛みがほとんどありません。
料金は手のひら大 1回¥15000-(税抜き)です(※照射範囲で異なります)
今後の治療方針
受傷直後は治打撲一方という腫れを軽減する漢方薬と抗生剤、消炎鎮痛剤の内服を行い、傷の安定する3ヶ月後まではトラニラスト(抗ケロイド薬)、シミ4種(ビタミンC,E,ハイチオール,トラネキサム酸)を内服日常生活では日焼けを予防していただきます
状態を診て、受傷2〜3ヶ月後からピコトーニング照射を1ヶ月毎に3回程度。
↓
受傷後半年程度で、フラクショナルCO2レーザーを1ヶ月毎に6〜8回程度照射し、傷痕を目立たなくさせます。
↓
1年半以上経過し、傷が白い成熟瘢痕の状態になっても、かなり傷が気になる場合は、形成外科専門医に傷痕修整手術を相談する
という流れになります。
やけどや交通事故外傷、切創など傷の状況や程度、部位、年齢などで一概には言えませんが、外傷は、初期から専門医が積極的に治療すると早く綺麗に治せる場合がありますので、ぜひお早めにご相談くださいね
※この下に冒頭でお伝えした、モザイクナシの画像があります
閲覧注意苦手な方はご注意ください
抜糸前
初版第3刷 重版決定
6月25日発売 慶田の新著
『女医が教える、やってはいけない美容法33』
スキンケアやメイクアップに関する基本知識がたっぷり366日分(うるう年含む)
♪重版しました♪
■銀座 ケイスキンクリニック
(美容皮膚科)
東京都中央区銀座1-3-3 G-1ビル5F・6F
お電話でのご相談・お問い合わせTEL0120-282-764
銀座ケイスキンクリニック公式Facebookページ
http://www.facebook.com/ks.skinclinic
メール相談soudan@ks-skin.com