雑誌 『婦人公論』 9/24号
(2019年9月10日発売 P69掲載)
婦人公論カルチャーセレクションのコーナーで慶田の拙著「女医が教える、やってはいけない美容法33」をご紹介いただきました
本書は、皮膚科専門医の視点から、巷に溢れる「間違ったスキンケア」や「やってはいけない美容習慣」について、その理由や正しい取り入れ方を解説しています
33事例と盛りだくさんですが、目次を開いて気になったところからお読みいただけます
最近はSNSが発達し、美意識の高い人ほど、芸能人やブロガーの『個人の体験談』に踊らされ、間違った美容法を信じてしまいがちですさらに、メディアの記事にさえも無意味な美容習慣がさも真実かのように書かれているのをよく目にします
時間も費用も捻出して勤しむ美容法に意味がないとしたら、これほどもったいないことはありません同じ努力なら、正しい方向で努力したいものです
では、こちらでその一部をご紹介しますね
ファンデーションブラシでニキビ悪化
現在、ファンデーションをブラシでつけるのが、流行っていますね。店頭では「ツルンとした仕上がり」「ムラにならない」「簡単につけられる」などの案内で、ファンデーションとともに勧められるケースが多いのではないでしょうか
しかし、実はメイクブラシは肌にとっては強い刺激になりますブラシを肌の上でクルクル摩擦すると、物理的な刺激への防御反応で角層が厚くなり、毛穴が詰りやすくなるのです
また、指では不可能な毛穴の奥までファンデーションを押し込んでしまうので毛穴がフタをされた状態になりますすると、毛穴内で分泌された皮脂がどんどん溜まりもともと毛穴の中に棲んでいるアクネ菌が皮脂を栄養にして増えニキビの発生につながるのです
これはファンデ―ションを厚塗りしている人も同様で、化粧膜が厚いほど毛穴が詰りやすくなります。
ニキビができる原因は、外からの雑菌で、メイク道具や枕カバーなどの雑菌からニキビができると思っている方も多いようですが、大きな誤解です
ニキビの発生と雑菌は関係がなく、ニキビはあくまで毛穴の中に棲んでいるアクネ菌が誘発するものです
アクネ菌は皮膚の常在菌の一種で、酸素を嫌って油脂を好むという珍しい性質を持っています。普段は悪さをすることはありませんが、毛穴が塞がって皮脂が過剰になると、酵素によって皮脂を「遊離脂肪酸」という刺激物質に変換し、異物から体を守る白血球の一種「好中球」を呼び寄せます。
この遊離脂肪酸と好中球が働きながら出す活性酸素が毛穴を刺激することで、炎症が悪化し、赤いニキビになります炎症が激しいと好中球の死骸が膿となって大きな黄色いニキビになったり、ニキビ痕が凹んだりします
ですから、どんな化粧品も指でつけることをおすすめしますキレイに洗った指で、擦らずぽんぽんと『置くように』つけるのがいちばん刺激が少ないです
アイシャドウやチークも、クリームタイプのものを指でつけるのがおすすめですアイシャドウについているチップはブラシよりも刺激が強いものが多いので使わない方がベターパウダーファンデーションやお粉は、肌当たりの良いパフやスポンジを使って優しくのせましょう
どうしてもブラシを使いたい時は、発色のいいものを清潔なブラシで「ふわっと」ひとはけだけのせましょうナイロンのブラシは肌を痛めやすいので、熊野筆などの上質なものを揃えて
スポンジやパフなどはすべて、最低でも3日に1回は洗ってくださいね。台所用の中性洗剤を使うと、面白いほどキレイになります傷んだら交換できるようにスペアを用意しておくのが鉄則。百円ショップのもので充分なので、洗い替え用をいくつか用意しておくのもいいでしょう
完璧なメイクの仕上がりよりも、素肌の美しさを大切にしましょう
重版決定
6月25日発売 慶田の新著
『女医が教える、やってはいけない美容法33』
本書は「きれいになりたいすべての女性に本当に正しくて意味のあるお手入れを知ってほしい」という思いから執筆いたしました
詳しくはこちらをご一読ください 本書を出すにあたって
美しさを保つための習慣には、情報の取捨選択が大切です
誤ったケアで時間や労力を無駄にしないよう、欠かさず行っている美容習慣を、一度見直してみましょう
こちらのブログでも、またご紹介しますね
是非、ご参考になさってください
スキンケアやメイクアップに関する基本知識がたっぷり366日分(うるう年含む)
♪重版しました♪
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