冒頭に載せたのは、阪神・淡路大震災から28年目を迎えた2023年1月17日に、YouTubeにアップされたインタビューです。17分ちょっとの長さ、まさにこの日にぴったりの長さ…


元はと言えば、東日本大地震の医療支援を私が繰り返している際に出会った薬剤師、嶋村理恵子さんからバトンリレーの形でラジオインタビューのお話しをいただいたことに始まります。


時代的に、立場的に、自分一人で勝手に受けることが出来ないので、勤務先の大学広報部につなぎました。驚いたことに、当日即座に許可が降りました。その流れ自体にも、私は驚きを隠せませんでした。大学側に、本当に許可出したのですか?私が受けて良いのですか?と問い直したほどです。


近年の、本学の各種問題は、マスコミやSNS等がらみのものもあり、私のような末端、枝葉レベルの者に来たインタビューに対して、簡単に許可が降りるとは思っていなかったからです。


でも、許可が出たのであれば、全力であたるしかありません。インタビュアと私の、それぞれの仕事のタイミングがなかなか合わず、9月くらいだったかしら、1時間ほどのインタビューをしたのは。


昔、東海ラジオで取材を受けたことがあり、その際に言われたことが「後で編集をしないといけないので、言葉と言葉の間に、しっかりと「間(ま)」を入れてください」ということ。今回も、その時のことを思い出しながら、インタビュア(声の案内人)の郷たえ子さんの誘導に身を委ねながら、色んなことを訥々と話したのでした。


それこそ大震災(東日本大地震のことでしたが)や人の生き様について、自分が医師として、人として、恥ずかしくないように生きているだけだ、ということ…


その後、今回の企画者の、話声専門ボイストレーナーの成宮愛さんの編集作業を経て、出来上がったのが、冒頭の17分強の作品なのです。


またまた驚かされましたね、これほどまでに、人の話を短くしかも上手に編集出来るものか?と。確かに自分の声だし、話した内容もその通りだけど、ワンテイクで行ったインタビューとは思えない、完成度の高い仕上がり。


これは、成宮愛さんと郷たえ子さん、そして私を紹介してくれた気仙沼の嶋村理恵子さんの総合力なのだ、と実感しています。もしお時間がありましたら、是非聴いていただきたいです。