こんばんは、
こすぎレディースクリニック 椎名邦彦です。
本日は、愛育病院セミオープンシステム
連携会の記事の続編です。
前回までの記事はこちらから
→★③(妊娠授乳中の乳がん検診)
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前回までにもご紹介させていただきましたが、
愛育病院に10年以上携わったご縁もあり、
当院は、神奈川県で唯一の
愛育病院のセミオープンシステム
認定医院となっています。
セミオープンシステム は、
妊婦健診は、お近くの当院で受診いただき、
分娩は愛育病院で行うという、
妊婦さんの利便性と
出産の安全性を担保するシステムです。
より円滑な協力をおこなっていくための
定期的な情報交換の場である
連携会に参加してきました。
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この中で出生前診断についての
トピックがありました。
出生前診断とは、
出生前に遺伝学的検査を行い
胎児の状態について情報を得るというものです。
出生前診断には
・超音波検査
・羊水検査
・母体血清マーカー検査(クアトロ検査)
などの他、
・新型出生前診断とよばれるNIPT
(無侵襲的出生前遺伝学的検査)
があります。
新型出生前診断は、臨床研究段階の検査として
2013年に日本での導入が開始され
ニュースなどでも取り上げられておりましたので
記憶にある方もおいででしょう。
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出生前診断は、難しい問題を含んだ検査であり、
当院は、この診断を推奨する立場にはありません。
しかし、出産年齢の高齢化などに伴い、
出生前診断を希望される患者様が
増えていることも事実です。
・当院でお受けいただける出生前診断(クアトロ検査、NT検査)
・および当院経由でNIPT(新型出生前診断)をお受けになる場合の方法
をご紹介致します。
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<当院で受診できる出生前診断>
当院では
赤ちゃんを最適な環境で迎えていただくための
任意の胎児ドックとして
・クアトロ検査(15-22週)や
・NT検査(11-13週)を
ご希望の方へ実施しています。
クアトロ検査は、
母体からの採血によって検査を行いますので
胎児へのリスクがなく、
また、費用負担を抑えられる検査です。
(後述する新型出生前診断と比較した場合1/7ほど )
血清中のマーカー物質を測定して
胎児の21トリソミー、二分脊椎疾患などの疾患の
罹患確率を算出します。
クアトロ検査でわかるのは、
"罹患確率"であり、ハイリスクと判定された場合、
確定的診断は羊水検査によって行われます。
早期におけるスクリーニングの精度を高めるため
NT検査(超音波による胎児頚部の検査)
などと組み合わせる方法で実施されることもあります。
詳細はこちら→ 当院HP 胎児ドック
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一方で、新型出生前診断と呼ばれる
NIPT (無侵襲的出生前遺伝学的検査)の特徴は
クアトロ検査と同様、
母体からの採血による検査であり
胎児へのリスクがないこと
そして、21トリソミーおいては、
高い陰性的中率(99.9%)と
高い陽性的中率(40歳の場合は約90 %)を
示すことです。
つまり、検査結果が陰性となった場合、
検査対象である
21トリソミー、18トリソミー、13トリソミー
である可能性は極めて低くなります。
(ただし、クアトロ検査同様、
確定的診断のためには羊水検査が必要です)
日本では、2013年に導入され、
産婦人科学会が認定した施設で
臨床研究として実施されています。
愛育病院も、この認定施設のひとつです。
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愛育病院における新型出生前診断は、
・愛育病院で妊婦健診を受けている患者様
・または、セミオープンシステムの患者様
が対象となっています。
当院は、セミオープンシステム登録医ですので、
当院にて妊婦健診を受診中で
愛育病院で出産予定の方は、
ご希望の場合、愛育病院にて、
新型出生前診断(NIPT)を受診することが可能です。
紹介状が必要となりますので、
ご希望の方は、受診の際にご相談ください。
→ 遺伝カウンセリングなど、
検査前のサポートも充実しています。
なお、クアトロ検査、NT検査をご検討中の方は、
当院で受診いただくことが可能です。
他院で妊婦健診通院中の方にも
ご受診いただけますので、ご相談ください。
詳細はこちら→ 当院HP 胎児ドック
ご予約はこちら→WEB予約
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<愛育病院 関連記事>
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・【妊娠中・授乳中の乳がん検診】愛育病院 連携会 ③
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こすぎレディースクリニック
産婦人科(妊婦健診・不妊治療)、美容皮膚科
院長 椎名 邦彦