放置プレイ | 「あるがまま。」心療内科・精神科医 松薗りえこのブログ

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 こんにちは!

 

 とても仲良かった人が、ある日私を無視するようになりました。挨拶もしないし、近くを通るときには顔をそむけるし、何か必要なことがあるときには別の人を中間にたててよこすし。

 

 最初はショックでした。どうしてそういうことをするのかと思い、悲しかったのです。あんなに仲良かったのにどうして。私が何をしたのだろうと思いました。それから彼女が何かするたびに、悲しくなり、怒りさえ感じるようになりました。

 

 でも最近は放っておくことができるようになりました。そうしたら彼女に対していかに無駄なエネルギーを使っていたかがわかりました。怒りや悲しみや抵抗するエネルギーを私のほうも彼女に向けていたのです。

 

 私のせいではない。あの人のなかにあるものがそうさせているのだろう、と割り切るようになりました。ひとりの友人をなくした悲しみもありましたが、あきらめたら、新しい関係性が新たに芽生えました。別のほうに目を向けたら、新しい友人ができました。彼女に執着しなくなったのです。

 

 というすてきなお話をいただきました。

 

 

 

 私は中学生の頃、同じクラスの女子グループから無視されるようになりました。最初はどうしてかと思って、質問するために手紙を書いたりもしたし、悲しくて泣いたりもした。でも途中であきらめました。

 

 そのグループのひとりは、朝お家に迎えに行っていっしょに登校していたのですが、それは続けました。不思議なことに彼女は私を待っているのです。毎日。でも学校までの道のりで一言も話してくれません。今となっては笑っちゃう話ですが。無言のまま学校まで歩いていくの。ある意味修行でしたが、私は最後まで続けました。何となくそのほうがいいと思ったので。その子のこと憎んでいたり嫌いなわけじゃなかったので。

 

 そして、クラスでは別の女子グループに入れてもらったの。今までつきあったことのない女子たちと仲良くなれたのも今となってはよかったと思っています。卒業してすぐに結婚式に呼んでくれたり。その子たちもとてもかわいかった。

 

 放置することってなかなか難しい。なんとかしたいって気持ちにどうしてもなっちゃう。でも放置することがいちばんなんだってそのとき最初に思ったのかもしれない。大きな問題じゃないよ。あなたのせいじゃないよって誰かが教えてくれた気がした。

 

 今日も好き!っていえる一日を。