放射性ストロンチウムと安定ストロンチウム | Dr.Oz 自然療法専門医のひとりごと。

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福島原子力発電所は未だ放射性物質を大気中や海水に放出し続けています。とても安定している状態と呼ぶには程遠く、放射性物質の放出が止まるのはまだまだ先の話です。一時期に比べると放射性ヨウ素の放出は少なくなってきていますし、半減期も8日と少ないことから4月から比べるとそれほど問題にはなってきていません。しかし原発から放出された放射性セシウムやストロンチウムは大地や海に堆積したままです。除去されない限り今後も増え続けていく一方です。これは放射性セシウムとストロンチウムの半減期が約30年と非常に長い為です。

チェルノブイリ原発事故の周囲の地域で発生している放射能の発生源の大部分を占めているのも放射性セシウムとストロンチウムです。内部被爆した放射性セシウムについてはゼオライト以外の有効な対処方法が見つかりませんでしたが、放射性ストロンチウムについては安定ストロンチウムを摂取することによって内部被曝を軽減できるというデータを発見いたしました。(安定ヨウ素剤が放射性ヨウ素に有効であるのと同じ)

この安定ストロンチウムはアメリカで骨粗しょう症の改善目的とした医療用サプリメントとして販売されています。今後はセシウム、ストロンチウム対策がもっと重要になると思い、安定ストロンチウムの働きを紹介させていただきます。


安定ストロンチウムと放射性ストロンチウム

放射性ストロンチウムは核分裂反応の副産物として原発事故により大気または冷却水に放出されます。体内に入ると骨や歯に凝縮されていきます。一度骨に吸収されると排出されるのが非常に困難な物質です。また半減期が28.8年と非常に長く、体内に入ると骨の中のカルシウムと置き換わって体内に蓄積し長期間にわたって放射線のベータ線を出し続ける大変危険な放射性物質です。特に骨の生成が盛んな胎児、小さなお子さんでは、より多くの放射性ストロンチウムを骨に吸収してしまう危険性があります。そして骨のガンや白血病の原因となるといわれています。一方安定ストロンチウムは放射能を出さず、副作用も報告されていません。



放射性ストロンチウムの吸収を阻害します!

ストロンチウムの腸管からの吸収率は約30%とあまり高くないことから高用量の安定ストロンチウムを取ることで腸からの放射性ストロンチウムの吸収率を下げることができます。またカルシウムとお互いに競合しながら吸収されますのでカルシウム剤、もしくはカルシウムを多く含む食品を摂ることでも腸管からの吸収率を下げることができます。安定ストロンチウムを摂取すると放射性ストロンチウムの骨への吸着率を下げることができます。これにより骨のガンや白血病の発症リスクを下げることができます。



放射性ストロンチウムを体外に排出!

アメリカの国際機関National Council on Radiation Protection (国立放射線防護審議会)によると安定ストロンチウムを定期的に投与すると放射性ストロンチウムの体外への排出効果が認められ、放射能の内部被曝軽減に効果が期待できると研究結果をだしています。



安定ストロンチウムは骨密度を改善します!

安定ストロンチウムは造骨細胞の細胞分化を高めてことが知られています。造骨細胞は骨を新しく作り出す細胞です。骨粗鬆症はこの造骨細胞と骨を溶かす溶骨細胞の働きのバランスが崩れることで起こります。また安定ストロンチウムは造骨細胞の働きも高めてコラーゲンの形成をサポートして骨を強くすることが知られています。更年期以後の女性を対象にした安定ストロンチウムの研究では背骨や大腿骨の骨密度を維持、促進がみられました




骨粗鬆症の改善、放射性ストロンチウムの吸収を阻害する安定ストロンチウム配合


液体ナノ化ゼオライトはナノサイズのゼオライト結晶です。通常のゼオライトより最大100万倍の表面積!解毒効果が格段に違います。

参照先:

原子力資料情報室http://cnic.jp/modules/radioactivity/index.php/8.html

Wikipedia

National Council on Radiation Protection http://www.ncrppublications.org/Reports/110

The effect of strontium ranelate on the risk of vertebral fracture in women with postmenopausal osteoporosis. N Eng J Med 2004 Jan 29;350 (5): 459-68

Clinical effects of strontium ranelate in women with pos tmenopausal osteoporosis. Osteoporos Int. 2005 Jan;16 Suppl1:S16-9.

Compston J. Prevention of vertebral fractures by strontium ranelate in postmenopausal women eith osteoporosis. Osteopors Int. 2005 Jan; 16 Suppl 1:S4-6.

Strontium Ranelate: a new paradigm in the treatment of osteoporosis: Expert Opin Investing Drugs. 2004 Jul; 13(7); 857-64.

Strontium ranelate phase 2 dose-ranging studies PREVOS and STRATOS studies. Osteoporos Int. 2003;14 Suppl 3: S56-65.

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