オレは親の代で真っ赤っかになった

 

赤字病院を継いで

 

10年間黒字経営して経営を立て直した

 

当時も赤字の病院は多かったんだろうけど

 

今ほどは騒がれていなかった

 

オレが病院を継いだ時

 

外来には一人も患者はいなく

 

病床稼働率も60%くらい

 

入院患者は肺炎や脳梗塞でもう意識の無い人ばかり

 

治らない患者を診させられているスタッフにやる気なんか起きるわけない

 

田舎の何にもない病院で

 

どうしたらいいのか考えた

 

まぁでもその時に思ったのが

 

今ある人員と施設を100%使って

 

黒字にならないのなら止めよう

 

って事

 

自分が毎日外来に出て

 

入院させる患者を多くした

 

この患者は家でも診られるかなって人も

 

患者の希望があれば入院させた

 

その方が患者も家族も病院もハッピーだからね

 

外来の再診も頻繁に来させて

 

わざと外来が混んでいる状況を作った

 

もちろん再診料を多くとるって事もあるけど

 

人間は心理的に

 

混んでいる所は流行っているところって認識する

 

あそこの病院はいつ行っても混んでいるから人気なんだ

 

って思わせることで病院の評判を高くした

 

さらに売りになる治療を作るために

 

大学から医師も招聘して

 

半径50キロ圏内ではどこもやっていない手術を多く行うようにした

 

田舎で診療するからこそ

 

特殊な治療を売りにしなくちゃいけない

 

誰でも出来るような高齢者医療をやっていたら病院が選ばれることはない

 

今の赤字病院

 

特に公立の病院の経営者や医師会のジジイどもは

 

赤字になるや否や

 

国や行政のせいにしたり

 

人口減少のせいにしたり

 

嘆いてばかりいる

 

まぁ一理はあるんだろうけど

 

じゃぁ自分たちがやるべきことをやっているのか?

 

って言いたくなるわ

 

病院の売り上げをあげるために

 

自分は何をやっているのか?

 

身を粉にして働いているか?

 

スタッフの医者に病床稼働率をあげるように指導しているのか?

 

売りとなる治療を作れているのか?

 

黒字の病院に勉強に行っているのか?

 

自分でやれることを全部やってから

 

泣き言を言えよ

 

って思っちゃうけどね

 

まぁ公立病院の院長なんて所詮は雇われだから

 

危機感が足りないんだよな