オレはさ
30前後から医療経営を始めて
それからの10年間は
ひたすらに利益を求めて突っ走ってきた
赤字病院を立て直すには
なりふり構っていられなかったからね
必要じゃない入院も入れたし
希望されれば適応のない手術もした
まぁ
それについて後悔はしていないんだけど
ある日考えが変わる出来事があった
夜中に腹が痛くてトイレに行った時に
結構な量の下血をしたんだよね
便器が真っ赤になるくらいの
医者ってのは症状でだいたい病名が想像できるもんだけど
最悪のケースだと大腸癌の可能性がある
その時に
人生で初めて
自分の命には限りがある
って事を実感した
限りある人生の中で
自分がやりたい事をやらず
やりたくない事に多くの時間を費やすのってそうなんだろう
って思った
それから急激に
医療で利益を追求することの虚しさを感じるようになったんだよね
幸いなことにその時までには赤字病院もかなり持ち直していたから
自分は一線を引くことにした
んで医療経営をやめて
患者さんの治療に真摯に向き合えるように
フリーランスで働くようになった
癌患者とか大病をした人って人生観が変わるって言うけど
それって本当の事だと思うよ
人生は一回
悔いのない生き方をしたいよね🌸