すずめの戸締り
じゃないけどさ
最近
開業を戸締り
つまり店じまいする
っていう医者が多い
ほとんどは
高齢で後継ぎがいないから
自分でやっていたクリニックを閉じる
ってケースが多いんだけど
オレの場合は
40代で自分がやっていた病院の部門を戸締りした
ほんとは病院全体を戸締りしても良いと思っていたんだけどね
まぁ
戸締りするならするで
けっこう大変だったよ
いきなりオレが辞めるとか言い出したら現場が混乱するし
いち早くやめようとするアフォな医者とかも出てくるだろうから
まずは前年いっぱいで手術を終了すると10月くらいにアナウンスして
年内までは手術希望のある人を終わらせてしまう
その後は合併症のみの患者対応に努めて
コロナ病床もやっていたからベッド稼働は落としても補助金が入るので
だんだん自分の患者を減らしていった
年が明けて
1月に理事を退任して
2月に全職員に対して離職の意思を示した
3月末で辞められるように
自分の人間関係で呼んでいたアルバイトの医者もみんな終わりにしてもらうことにして
患者にもそれとなく退職することを匂わせた
患者が来られなくなったらどうするんだ
って問題が一番にあったけど
それは今まで何もやっていなかった内科の医者たちが
患者がいなくなったら流石に飯が食えないと思ったのか
この10年で初めてアクティブに
自分たちで引き継ぐって言ってきた
そうやって
なんとか年度いっぱいで戸締りしたわけだ
なんでも
始めるより終わらせる方が難しい
ってのがオレの持論だけど
ホントに疲れたわ~
医者の戸締りは
大変です